Leonna's Anahori Journal
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2004年12月17日(金) 小説家夫婦

昨晩。新宿でヴィスコンティの「山猫」を観る。
威勢良くイタリア語を話すアラン・ドロンに最後まで違和感。「若者のすべて」のときは全然気にならなかったのにな。なんでだろ。
上映時間三時間余には、さすがにお尻が痛くなった。
(「山猫」についてはまた日を改めてゆっくり)
 
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14日に市川の書店で買った本。

 「虜」 藤田宜永(文春文庫)
 「愛の領分」 藤田宜永(文春文庫)
 「巴里からの遺言」 藤田宜永(文春文庫)
 「おとこくらべ」 嵐山光三郎(ちくま文庫)
 
 
藤田宜永はこのまえ読んだ「銀座24の物語」の中の一編がとても良かったから。洒落てはいるけれど、奇をてらったところのまるでない文章。爽やかな読後感がとても印象的だった。

ところが書店で本を探しても思った程にはみつからない。それよりも目につくのは奥さんである小池真理子氏の著作の方。いやぁ、小池サンて多作だなぁ。あるわあるわ、色っぽい内容の小説がわんさか。これはセクシー女優ならぬセクシー女流だわいと大感心。

そして、感心しながら文春文庫の棚でやっとみつかった夫君、藤田氏の著作。しかし、これもまた「虜」あたりはかなり微妙な内容(これってエロなん?)みたいなのだ。ふぅん、夫婦で小説家で、しかも双方ビミョウな男女関係を描いているのね…。

こういうのってどうなんだろう。同じ屋根の下で夫婦のそれぞれが、他人の情事を(そしてそれをとりまく感情や心理を)描くのに心血注いでいるのって…。ああだろうか、こうなんじゃないだろうかとあれこれ詮索しまくっているうちに、いま自分は夫婦のモンダイなんか深く考えちゃいけないんだったと気がついた。つまり、滅入ってしまったのだ。(アホか)

しかも。最後に手に取った嵐山光三郎の本、これまたタイトルがビミョウ(つまり、これってエロなん?)なので少しばかり怯む。「こんなの購入本でジャーナルに書いたら、また変なメールが来るんじゃないだろうか」なんて真面目に考えてしまって。割と真剣に悩みながら、さして広くもない書店の中を小一時間も歩き回ってしまった。

おいおい、なにしてるんだ。しっかりしてくれよチマリス。文庫本買うだけでこんなんじゃこの先思いやられるぜ。
 
 
(結果的にはどの本もみんな、低俗なエロとは無縁な、読み応えある“当たり本”デシタ。エガッタ〜)
 
 
 
 



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