Leonna's Anahori Journal
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2004年08月20日(金) 八重洲古書館

会社からの帰り道。
資格試験の参考書を買いに、途中下車して八重洲ブックセンターへ寄る。

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東京駅八重洲地下街を通って八重洲ブックセンターへ行くとき、地上へ出る階段のすぐ脇にあるのが八重洲古書館。それで、いつもほぼ自動的に、まず古書館を覗いてからブックセンターへ、ということになる。

今日も同じ。別にこれといってお目当ての本があるわけでもないのに、古書館の棚の前をうろうろうだうだ、なかなか立ち去る決心がつかない。安い文庫本を1〜2冊、手に取ってみたり、また元に戻したり。

結局、往路では何も買わずにブックセンターへと移動したが、結局帰路にまた古書館へと吸い込まれるように入ってしまった。棚のまえで腕組みをして背表紙から背表紙へと視線を移し続ける私は、どうやら収穫があるまで帰らない心算らしい。

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で、その八重洲古書館での収穫本。

 「ルル・オン・ザ・ブリッジ」 ポール・オースター(新潮文庫)
 「パロマー」 イタロ・カルヴィーノ(岩波文庫)
 「イタリア 謎だらけ」 タカコ・半沢・メロジー(中公文庫)
 「野生の呼び声」 C・W・ニコル/開高健(集英社文庫)
 
 
「野生の呼び声」、単行本が世に出たのは昭和59年とのことで、写真(たくさん挿入されている)のニコル氏は今よりもかなりスリム。開高健も実に生き生きとした表情だ。まずは序盤、ニコル氏が『輝ける闇』を褒めるところから会話が始まる。すると開高健が応えて曰く「あれは右翼と左翼両方からポリティカリーに批評されて口惜しかった」と。
ああー、私はこれからもきっとこんなふうにして“不滅”の開高健の声を聞き続けるのだろう。
ちなみに文庫版の『輝ける闇』、巻末の解説はニコル氏が書いている。

「ルル・オン・ザ・ブリッジ」は、解説が安原顕。だから買った、という訳ではないのだけれど。カバーのうしろ折り返しの隅が切り取られていて、あ、Yonda?(新潮文庫)ってわけね、とニンマリしてしまった。
 
 



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