Leonna's Anahori Journal
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2003年08月01日(金) リメイク版『流されて』

きのう。

映画館にリメイク版『流されて』のチラシがあったので、あっ、やっとできたのかと思って一枚もらってきた。

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1年くらいまえ、ある監督がリナ・ウェルトミューラー監督の『流されて』をマドンナ主演でリメイクしようとしたところ、マドンナ側から、もうガイ・リッチー(マドンナの新しい亭主。新進映画監督)でリメイクが決定していると冷たく断られたという記事を何かで読んだ。
断られた監督(男性)は、そんなはずはない、この企画はもともと自分のものだったと怒ったが、まったく相手にされなかったらしい。

実際にどちらの企画が先だったかはわからないが断られた監督はマドンナに相当入れあげちゃってたのだろう。だからカワイソウな話には違いないのだが、しかし私はこれ、いかにもマドンナに似合いのエピソードと、感服してしまった。だって彼女にとってこういう話は勲章みたいなものなんでしょう?(小さめだけど)

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リナ・ウェルトミューラーの『流されて』は今から二十年以上まえの映画だけれど、2回以上見た記憶がある。
鼻持ちならない金持ちのマダムが、ちょっとしたアクシデントからいつも下男のように扱っていた船員と二人きりで無人島に漂着してしまう。タフな状況下で次第にふたりの力関係は逆転。そして…(これ以上はネタバレ)というストーリー。すごくよく出来た映画で、この一作でウェルトミューラーの名前を記憶している人も多いはず。

このとき船員役をやったのが私のだーいすきなイタリアの俳優、ジャンカルロ・ジャンニーニだったのだが、きのうのチラシをみてビックリ。リメイク版の船員役はジャンニーニの実の息子が演じているというではないか。

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ウーン、なんかこれ、ひっかかるなあ…
どうせリメイクなんだから、この際中途半端なことせずにハリウッド俳優使って作ればよかったんじゃないの。どうしてマドンナに“本家”の息子なんかぶつけるのかなあ(確かに父親譲りのエエオトコはんみたいだけれども)。

それにこのリメイク版は本家『流されて』のほぼ忠実な再現だっていう。あの米国産マテリアルガールにイタリアの有閑マダムの(生来の金持ちだけがもつ)鼻持ちならない嫌ったらしさが出せるのだろうか。
(本家版ではちょっと変わった顔の女優サンが、とても見事に、官能的に演じていた)

こりゃ本家版との相違度チェックに“流されて”しまうのとちがうかなあ…

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 結論: 私は観ない(ウェルトミューラー+ジャンニーニで大満足だから)



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