Leonna's Anahori Journal
DiaryINDEX|past|will
2003年05月26日(月) |
イラク戦争とインターネット |
昨夜のETVスペシャル『バクダッド日記─イラク戦争とインターネット』、大変面白かったです。
--
内容はおおきく三つに別れていて、第一部がイラク戦争の開戦以前から公開されていたイラクの青年(HN:サラム・パクス)の日記の紹介。 この日記は英語で書かれており、欧米で多くの人に読まれた。3月だけでそのアクセス数は50万。米国の読者とのメールによる意見の応酬などもアップされており、イラクという国の情報について飢えている欧米の人々が多く訪れたと言われている。
フセイン政権には批判的で、戦争になったら必ず負けるとまで看破していたサラム・パクス。彼は“フセイン政権を倒すために戦争が必要だ。でもあなたの無事を祈っているということは信じてほしい”という米国人のメールに対して、座って死を受け入れることは出来ないと、激しく反論している。また他の米国人からのメールには、僕たちはアメリカに何かしてくれと頼んだ覚えはない、頼むから出ていってくれ”と強い調子で訴えている。
開戦前日、ホームタウンの最後の姿を目に焼き付けようと友人と町をドライブしたサラム・パクスはその後もHPに戦争の様子を書き続けていたが、3月24日、電磁波爆弾の投下と同時に更新は途絶えてしまう。 が、サラム・パクスの日記は戦争終結後に復活、未公開だった日記も含めてふたたび閲覧が可能になったそうだ。
--
リンクを貼っておきます。『サラム・パクス』の日記へはこちらから。
--
この番組は戦時下の情報操作、メディアコントロールという状況でインターネットがどのように機能したかということについて検証していた。
イラク戦争について、本当のことを知りたいと思うひとたち、TVや新聞の一方的な報道に飽き足らなくなった多くの人たちが情報を求めてインターネットにアクセスした。またそれに呼応して多くの一般人が、インターネットを使って生きた情報を発信した。そういう新しいメディアを通じて行われたコミュニケーションについての考察だった。
(同番組の第二部『イラクと米国の小学生によるTV会議』、第三部『空爆下の友から届いたEメール』については追ってご紹介します)
|