Leonna's Anahori Journal
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今日、NHKスペシャル『イラク戦争 アメリカ・イラクの人々はいま』という番組をみた。 その中で、アメリカのイラク攻撃の支持率が70%と高いことの原因として面白いことを言っていた。 曰く、第二次大戦での勝利以来アメリカ国民には“勝つ戦争は良い戦争”という意識が(半ば無意識に)浸透している、というのだ。唯一の例外、ベトナム戦争を除いては。
第二次大戦ではナチスを滅ぼした(原爆という大量破壊兵器については、かなり疎いようだ)に始まって、アメリカの関わる戦争は悪を滅ぼし、人々を民主主義に導くものと信じている。そして何より、戦争がうまくいったあとは景気が良くなるということを経験的によーく知っている。だから、早期決着で勝つ戦争ならば歓迎する、というわけだ。しかもアメリカはよその国へ出かけていって攻め込むから本土決戦ということはまずない。(国内では)血を流さずに景気回復がはかられる、というわけだ。
-- なるほど、そうだったのか…。
救出された女性兵士の顔を放映することで支持率が上がるのならば、メディアの操作でいっくらでも支持率はコントロールできる。でも、それではあまりにも米国の一般市民が馬鹿みたいではないか?戦争というものに対する確固たる考えというものがないのだろうか?と疑問に思っていた私は、これを聞いてやっと合点がいった。
こういう背景をきかされたあとでは、七割の支持派に対する抗議の気持ちよりも、三割の攻撃反対派に対する畏敬の念(というとチト大袈裟か)と“可能性”を感じてしまう、こういう私は甘ちゃんなのだろうか。
-- NHKスペシャルのよいところは、過去にあった事実、過去のデータを示しながらイラク攻撃の背景を見せるばかりでなく、それに新しいデータを加えつつ現在も続いているイラク攻撃について検証している点だろう。
とどまることなく動いている事実をみて検証すること。これが(私も含めて)今回のイラク攻撃について多少なりとも意見を表したものの取るべき態度ではないだろうか。
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