Leonna's Anahori Journal
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横浜駅で妹と待ち合わせて、母の墓参りに行く。
母のお墓のある場所へは横浜から某私鉄に乗って、昔、長く住んでいた町を通って行く。そこには小学生の時分から二十年以上住んでいた。窓から外を眺めるていると、このまえ来たときには息苦しくなるほどの時間の堆積(指で押せば押し返してくるような気がするほどの)を感じたのに、きょうはもうだいぶん慣れて、あまり特別な感じはしなくなっていた。
懐かしい、という感情の大波をはさんで過去と現在に分断されていた私の生活(もしくは私という人間)が、やっとひとつにつながったような感じ。そしてそうなってみると、これは今だからこそこうなったのであって、少しでも以前ならばこんなふうにはなれなかっただろうという思い。つまり、言い換えれば、なんとなくこうなることに以前から決まっていたのかなという、運命のようなものもうっすらと感じる。
運命、などと書くと大げさだけれど、その“うっすら感”はとても自然で納得のいくものだ。実際、母の墓参へ行く途中で抱く感情として、これほど相応しいものはないのではないか。窓の外をぼんやりと眺めながら、いつのまにかなごんでいた。
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