Leonna's Anahori Journal
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父の家へ。今日は石屋さんが来て母のお墓のことを細かく相談して決める日。 妹も来た。妹と顔をあわせるのは先月末以来、三週間ぶり。
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午後。先日車で墓苑へ送迎してくれた女性と、石材店の営業の男性と二人でやってくる。墓苑の永代使用契約の後、お墓のことを決める。石の種類、色、型、墓碑名、書体等々について順番に決めてゆく。何もかも初めてのことばかり。ふた月前までは考えてもみなかったことばかりだ。営業の男性は物静かな人であまり余計なことは喋らない。けれど、必要なことはわかりやすく的確に説明してくれるので助かる。
全部で二時間くらいかかって必要なことを全て決め、書類に書き込み手続きを済ませた。百箇日に納骨したい旨伝えると、至急扱いで一週間の余裕を持って完成させてくれるとのことだった。墓碑銘等、字を彫る部分については後日、実物大に印刷したものが送られてくるので要校正。
全部終わって席を立ったとき、思わず「ほっとしました。母も喜んでいると思います。」と、ため息混じりの本音が出た。するとそれまであまり表情を変えなかった営業の人は、やはりほっとしたように相好を崩して頷かれた。送迎の女性とふたり、母にお線香をあげ、遺影に手をあわせてから帰っていった。
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実は先月末以来、お墓のことで妹と揉めていた。今になって思えば二人ともh親を亡くしたことで緊張し、疲れ切っていたのだと思う。しかし、どんな理由にしろ、この歳になって、しかもお墓のことで妹とケンカするなどとは夢にも思っていなかった。ショックだった。気分は重く、頭痛がして、横になると涙が止まらなかった。
今月半ばに手紙を書いて速達で送ると、私ではなく父に電話して「お姉ちゃんの手紙、着いた」と言ったそうだ。それでなんとなく気持ちは通じたのだろうと思った。私に直接言いにくいので父に電話したのだろう。父に「あの子、どんな様子だった?」きくと「いや、なんともない。普通だった」と言った。
今日妹に会ったら、ほとんど普通だった。私が「悪かったね、大きな声出して。普通でいくと必ず私が負けるから、こっちも必死だった」と言ったら「はははっ」と笑って、それからは本当に普通になった。 「お母さんにお線香あげるとき、遺影の顔が怒ってるように見えるのよね、あなたとケンカしたら」と言ったら「そんなことでお母さん怒らないでしょ。でもビックリしたんじゃないの、お姉ちゃんが大きな声出すなんて」という答え。それから母の思い出話になって、ひとしきり喋ってから別れた。
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今日はお墓のことと妹のことと、大きな肩の荷をふたつ降ろした。軽い。急に軽くなって、どこかへヒュウ〜と飛んでいきやしないか不安になるくらいだ。
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