泥をすする。 - 2003年09月26日(金) あァいけない。 ちょっと今日は嬉しかった。 何が嬉しかったって、大出版社の編集者が、これは面白いので一緒に練り直しましょうと言ってくれたからだ。 書き直しましょうというのはこの編集者にとってはかなりなオッケーだったりする。 ダメならば「ダメですね」と言い。 良ければどんな巨匠でも「たいへん面白いので書き直しましょう」と言うのがこの人の特徴。 一発でオッケーと言うのは無い話なのだった。 もう一度、この人で大出版社に挑戦できる。 タイトルは「顔のない生活」 自分が自分でなくなることの恐怖を描こうと思って、ネーム(絵コンテ)を描いて見てもらったのだった。 しかし、家に帰ってきて目を細めて喜んでいる自分に気がついた。 これは大変いけない。 いけてない。 大出版社の、今まで何本もヒットを出している編集者にほめられ、うきうきしながら描き直したものは全て「全然ダメですね」と言われ、敗北していったのでは。 やはり自分は、泥でもすすりながら描くような状態が一番いいものが出来ることを、今まで痛いほど思い知ったのではなかったのか。 多分また今日から、自分を地面に叩きつけるような心の作業が必要になってくる様な気がする。 -
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