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2007年07月16日(月) JY: クラブ選手権 東海大会 ジュビロ磐田戦+ジュビロ沼津戦

ジュニアユース:
07年07月16日 (月) 10:00開始 トヨタスポーツセンター サッカー場
 第22回日本クラブユースサッカー選手権 (U-15) 大会 東海大会 準決勝
 対 ヤマハジュビロ磐田 ※30分ハーフ
 天候: 晴れ

[前半]
清水エスパルスジュニアユース
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−深澤−−中原−− 荻 −−片井−−
−−−−村上−−石原−−田代−−−−
−−−−−−柴原−−松田−−−−−−
−−−−−−−−遠藤−−−−−−−−

−−−−−−塚田−−柳生−−−−−−
−−−−太田− 鈴木凱 − 南 −−−−
−−−−−−−−森下−−−−−−−−
−−望月−−西尾−−金原− 鈴木辰 −
−−−−−−− 長谷川 −−−−−−−
ヤマハジュビロ磐田

 02分、清水、柴原の右CK。速いボールを蹴り込むとニアのDFがクリア、しきれず後ろに逸らしてしまい、DFの裏で跳んでいた遠藤の頭を直撃。反射して上手い具合に枠内に向かうが、GK長谷川が何とか反応、掻き落とす。だが落とした先は、PA内ニアの片井。体を強引に捻ってファーへ流すと、そこに通れば松田がガラ空きのゴールに押し込むだけ。1−0

ヤマハ磐田     清水エスパルスジュニアユース
4(3) シュート 12(5) ×村上、○遠藤、◎松田、○柴原、○石原、×柴原、×田代、×田代、×柴原、○柴原
               ×柴原、×柴原
2(1) 右クロス 3(0) ×柴原、×深澤、×柴原
0(0) 左クロス 4(1) ×松田、○石原、×片井、×松田
0(0) 右側CK 1(0) ×柴原
0(0) 左側CK 0(0)
2(−)  犯OS  1(−) ・柴原
4(1) ファウル 3(1) ・遠藤、・片井、×田代

[後半]
清水エスパルスジュニアユース (37〜58分)
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−深澤−−中原−− 荻 −−片井−−
−−−−村上−−石原−−田代−−−−
−−−−−−坂口−−影山−−−−−−
−−−−−−−−柴原−−−−−−−−

−−−−−−柳生−−若松−−−−−−
−−−−後安− 鈴木凱 −渡邉−−−−
−−−−−−−−森下−−−−−−−−
−−望月−−西尾−−金原− 鈴木辰 −
−−−−−−− 長谷川 −−−−−−−
ヤマハジュビロ磐田 (47分〜)

 30分、磐田、交代: 南→若松 (太田RH、塚田LH、若松FW)
 31分、清水、MF石原が中盤から20M級のスルーパスを、緩いロビングでPA内左に送る。これに左サイドにいたFW柴原が反応、DFに挟まれながらも飛び出しつつ、先に触れてリフティングでPA内中央に持ち出し。一瞬の加速で得た半身の余裕に、体を素早く回転させ、バウンドするボールを痛烈にゴール左へ蹴り込む。GK長谷川、反応したが反応しただけ。シュートは角度こそ変わるが、腕を弾いてゴールに押し込まれた。2−0
 37分、清水、交代: 松田→影山、遠藤→坂口
 40分、磐田、交代: 太田→渡邉
 41分、磐田、下がって受けたFW若松が狙い澄ました25Mシュートを放つも、GK井出がゴール左下隅から見事に掻き出し、CKに逃げる。鈴木凱の左CK、PA内中央ゴールエリアの外に高いボールを蹴り上げると、下がりながら合わせた西尾のヘッド。威力が落ちたのが幸いし、ループ気味になってGK井出の腕を越え、ゴール右に吸い込まれた。2−1

 47分、磐田、交代: 塚田→後安
 51分、清水、警告: 柴原
 55分、清水、自陣左サイドに流れながら石原がパスをカット、すぐに前の柴原に縦パスを送る。柴原がボールを収める間にFW影山が内側から追い越し、柴原もシンプルにそれを使った。飛び出す影山、だが磐田DFも素早く進路を阻み、柴原の囲みを解いたDFも追いつき、横パスのコースを切る。影山の選択は縦を切ったDFの股を抜いてのパス、影山を追い越したのは柴原、方向転換してPA内。最後のDFを横パスで外すと、逆サイドから追い掛けてきたFW坂口が走り込み、フリーで強烈なシュートを叩き込んだ。3−1
 57分、清水、中盤の石原から右サイドへダイアゴナルに展開。そこに坂口が駆け込み、一つ早いタイミングでPAより前に出ているCBの裏を狙い、アーリークロスを送る。中央の柴原、DFに挟まれた状態で走り込むが、最後の3歩で半身振り切って熾烈なボレー。GKの腕を越え、本日4度目のゴール枠直撃。垂直に落下した後、ゴールからこぼれ出てくるが、副審の判定はゴールイン。4−1
 58分、清水、交代: 村上→原、石原→藤田

ヤマハ磐田     清水エスパルスジュニアユース
4(2) シュート 6(4) ◎柴原、×柴原、×片井、◎坂口、◎柴原、○影山
1(0) 右クロス 4(1) ×坂口、×深澤、◎坂口、×原
1(0) 左クロス 0(0)
0(0) 右側CK 2(0) ×柴原、△柴原
1(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  2(−) ・遠藤、・坂口
6(1) ファウル 3(0) ・坂口、・柴原、・影山



ジュニアユース:
07年07月16日 (土) 14:00開始 三好町旭グラウンド
 第22回日本クラブユースサッカー選手権 (U-15) 大会 東海大会 決勝
 対 ACNジュビロ沼津 ※30分ハーフ
 天候: 曇り

[前半]
清水エスパルスジュニアユース
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−深澤−−中原−− 荻 −−片井−−
−−−−村上−−石原−−田代−−−−
−−−−−−柴原−−成田−−−−−−
−−−−−−−−遠藤−−−−−−−−

−−−−− 鈴木涼−鈴木航 −−−−−
−−内田−−−−−−−−−−堀江−−
−−−−−−増田−−小針−−−−−−
−−勝又−−佐野−−湯本−−大澤−−
−−−−−−− 久保田 −−−−−−−
ACNジュビロ沼津

 01分、清水、自陣からRB深澤のクサビをFW遠藤が受ける。CB湯本に背後から足を入れるが粘ってキープ、戻すとMF田代が大きく左サイドへダイアゴナルフィード。FW柴原がスペースでもらい、そのまま縦にドリブルしながら左足でクロスを送った。ファーには起点となった田代。走り込むままにランニングボレーをゴールに叩き込み、1−0

ACN沼津     清水エスパルスジュニアユース
4(2) シュート 8(3) ◎田代、○遠藤、×村上、×成田、×成田、×柴原、×成田、○柴原
4(2) 右クロス 1(1) ○田代
1(0) 左クロス 4(3) ◎柴原、○柴原、○成田、×成田
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 2(0) ×柴原、×柴原
2(−)  犯OS  0(−)
6(3) ファウル 4(0) ・石原、・成田、・遠藤、・成田

[後半]
清水エスパルスジュニアユース (35〜55分)
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−深澤−−中原−− 荻 −−片井−−
−−−−坂口−−石原−−田代−−−−
−−−−−−柴原−−成田−−−−−−
−−−−−−−−松田−−−−−−−−

−−−−内田− 鈴木涼 −堀江−−−−
−−−−−−増田− 鈴木航 −−−−−
−−−−−−−−秋本−−−−−−−−
−−勝又−−佐野−−湯本−−大澤−−
−−−−−−− 久保田 −−−−−−−
ACNジュビロ沼津 (47〜55分)

 35分、清水、交代: 村上→坂口、遠藤→松田
 36分、清水、沼津FW鈴木航のミドルが枠に飛ばず、ゴールキック。GK井出の低いボールが一直線に最前線へ、松田はきっちりトラップして足下に収めると、反転しつつボールを右サイド裏のオープンスペースに送る。快速を飛ばすMF坂口がサイドからゴールに向かって独走、20Mほども走るとフリーのまま、PA右角前からドリブルシュート。荒々しいシュートがGK久保田の腕を越えてゴール左側のバーに着弾、そのまま落下してゴールへと飛び込んだ。2−0
 37分、沼津、交代: 鈴木航→秋本 (秋本CH、増田FW)
 47分、沼津、交代: 小針→鈴木航 (4-1-2-3、上記参照)
 55分、清水、交代: 成田→原
 55分、沼津、交代: 鈴木涼→大家
 59分、清水、交代: 石原→藤田

ACN沼津     清水エスパルスジュニアユース
8(7) シュート 6(4) ○遠藤、○成田、◎坂口、×柴原、×柴原、○原
7(1) 右クロス 1(0) ×柴原
4(1) 左クロス 3(0) ×松田、×松田、×成田
0(0) 右側CK 1(1) ○柴原
0(0) 左側CK 1(0) ×柴原
1(−)  犯OS  0(−)
5(1) ファウル 7(0) ・田代、・成田、・田代、・松田、・田代、・石原、・荻

●個人的MVP 石原 崇兆
●個人的MIP 井出 裕也、片井 寛喜

 準決勝で順当に磐田を倒した清水は、今年だけで3度目、さなるカップ・クラブの部も含めれば4度目の沼津との決勝対決へ臨んだ。そして、今年2度のPK戦負けのリベンジを正規の60分間内で達成、エスパルスはここ14年間でクラセン東海10回目の優勝、そして三連覇を成し遂げた (優勝を逃したのは94年の渡辺孝の代以来、98年 [3位・深澤良]、00年 [3位・大瀧]、01年 [3位・赤星/枝村]、04年 [8強・杉山和/滝戸] のみ)。
 清水のシステムは、今年になってから変わらず4-3-3。しかし、今年春に見たものから微調整が行われていた。春の時点では田代がバイタルエリアに君臨して強固な壁となっていたが、この日の田代は「持ち場」がなく、前線にも積極的に絡む。むしろ最前線の遠藤が基準点で、その遠藤を2列目、更に田代ら3列目の選手が次々と追い越し、攻撃に厚みを加えていた。これは柴原・成田といった攻撃のタレントがユースに合流して抜けることが多く、田代の力が攻撃にも必要になったという経緯もあるのだろう。田代の役割変更に伴い、流動性の高まった3列目には、石原・村上といったフィジカルは劣るが賢く、基礎技術の高い選手がスタメンを奪っていた。

 準決勝の磐田戦は開始早々2分、セットプレーからラッキーな形で先制。その後は疲労蓄積のため、岐阜工戦を45分出場に留めた柴原の独壇場。足下から離れないドリブルと一瞬の速さで次々と相手を更に抜き去り、更に「動ける177cm」田代が絡んで7分柴原、8分・12分の田代と3連続ゴールの枠を直撃する。その後も柴原のドリブルは続き、前半だけで1人でシュート6本。守っても殆どボールを支配し、時折自らの集中力の欠如でシュートを許した他は、危なげなかった。後半も開始早々、マークが薄くなった隙に柴原が追加点。だが、37分に遠藤が下がると前線の起点が曖昧になってしまい、ボールを支配し続けられず、41分に1点返されてしまう。しかし、それも50分ほどまで。残り10分を切って磐田の足が止まると、清水の個人技の高さが遺憾なく発揮され、速攻から2点を追加。危なげなく決勝に駒を進めた。
 続く決勝の沼津戦も電光石火、遠藤を起点に田代・柴原の代表コンビが開始1分でゴールを陥落させる。その後も運動量の多い清水が中盤優位に立つが、個人技主体のスタイルのためか、猛暑で2試合目の疲労のせいか、先制して慎重になったためか、フィニッシュがやや強引で、早撃ち気味。一方、中盤の構成に苦しむ沼津は、ロングボールからのセカンドボールを、CHの増田までが前に出て必死に拾い、なんとか形にしていた。後半になって6分、途中交代の松田の素晴らしいポストプレーから、大きな2点目。が、その後は162cmの松田が前線でキープするには苦しく、彼をサポートする動きも少なく、何よりもなりふり構わず前線の人数を増やした沼津の圧力に押され、守勢に回る。引いた清水はしかし、PA内の攻防によく体を張り、GK井出が確実なキャッチングで攻撃を切って、無失点のまま逃げ切った。

 個人的MVPは、柴原・田代・井出といった「エリート組」と共に、大会優秀選手に選出された石原。162cmと小さく、今までは圧倒的な個人能力を誇る周囲に隠れがちだった石原だが、流動的なシステムに活かされてセンスの良さを発揮。バランスを考えて空いたスペースに動くことで、攻めては味方のパスの選択肢を増やし、守っては危険なスペースを事前に消していた。パスを受けてからの展開力も高い。ただセンスだけではなく、スペースに動き続ける運動量と、パスを受けてから足下でキープできるテクニックも忘れてはならない。昨年の荒井のように、チーム戦術の鍵となりそうだ。
 井出は技術の高いキャッチングを披露。彼は手だけでボールを止めることがなく、常に体重を適切に移動し、体全体をボールに近づけてから両手で確実に掴みにいっている。そしてそれは、突っ込んでくる相手選手に臆することなく、体からボールに向かっていくからできることなのだ。もう一人の個人的MIP、片井は人に対する強さを見せた。体幹が頑健で、姿勢も良いため、ボールと相手の間に自分の体を入れればビクともしない。増田や鈴木凱といった代表選手のドリブルにも、そうした守備で十分以上に対抗していた。空中戦にも強く、常に計算できる選手だ。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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