2006年12月23日(土) |
JY: 高円宮杯 全国大会 VALENTIA戦 |
06年12月23日 (土) 13:10開始 豊田市運動公園球技場 高円宮杯 第18回全日本ユース (U-15) サッカー選手権大会 決勝トーナメント ラウンド16 対 VALENTIA ※40分ハーフ 天候:晴れ
▼試合展開 [前半] 清水エスパルスジュニアユース −−−−−−−−長島−−−−−−−− −−加藤−−小澤−−山崎−−深澤−− −−−−−−青木−−山田−−−−−− −−柴原−−−−−−−−−−成田−− −−−−−−鍋田−− 畑 −−−−−−
−−−−−−−−深町−−−−−−−− −−山下−−古川−−黒田−−長野−− −−−−−−−−江頭−−−−−−−− −−財木−−古田−−三浦−−山本−− −−−−−−−−中西−−−−−−−− VALENTIA
34分、清水、交代: 加藤→荒井 (山田RB、荒井CH) 36分、VALENTIA、交代: 山下→永富
VALENTIA 清水エスパルスジュニアユース 4(3) シュート 5(3) ○鍋田、○柴原、×加藤、×畑、 ○成田 2(0) 右クロス 17(3) ×柴原、×柴原、×柴原、○柴原、×柴原、×柴原、×成田、○成田、×加藤、×加藤 ×小澤、×加藤、×柴原、×青木、×柴原、○柴原、×青木 0(0) 左クロス 8(2) ×成田、○成田、○成田、×成田、×深澤、×成田、×成田、×成田 0(0) 右側CK 2(0) ×柴原、×柴原 0(0) 左側CK 2(0) ×柴原、×青木 1(−) 犯OS 0(−) 4(1) ファウル 4(0) ・柴原、・山田、・山田、・柴原
[後半] 清水エスパルスジュニアユース (〜38分) −−−−−−−−長島−−−−−−−− −−深澤−−小澤−−山崎−−山田−− −−−−−−青木−−荒井−−−−−− −−石原−−−−−−−−−−成田−− −−−−−−鍋田−− 畑 −−−−−−
−−−−−−−−深町−−−−−−−− −−三浦−−古川−−唐川−−長野−− −−−−−−−− 龍 −−−−−−−− −−財木−−古田−−三浦−−江頭−− −−−−−−−−中西−−−−−−−− VALENTIA (25分〜)
HT、清水、交代: 柴原→石原 HT、清水、ポジションチェンジ: 深澤RB、山田LB
16分、清水、LH成田の左サイド突破をOH黒田が体を張って食い止め、もつれ合って両者転倒。RB山本のクリアは清水が確保、CH青木が中盤中央でボールを受ける。黒田は依然立ち上がれず、VALENTIAの選手はボールを外に出すように声を出すが、青木はプレー続行。するすると中央を持ち上がり、痛めた黒田のサイドにパスも出せたが、PA左角手前のFW鍋田へと縦にクサビを入れる。ゴールに背を向けて受けた鍋田は、背後にトラップしつつ相手に体を預けながらターン、体を入れ替えてPA内、きっちりゴール右に低いボールを蹴り込み、1−0 17分、VALENTIA、交代: 黒田→龍 20分、VALENTIA、交代: 永富→唐川 25分、VALENTIA、交代: 山本→三浦 (江頭RB、龍DH、唐川OH、三浦LH)
28分、清水、相手ロングボールを拾ったCB山崎を見て、やや位置の高かったRB江頭の裏に成田が走り出す。そのスペースへ山崎から正確な60Mロングフィード、ワンバウンドしたボールを掬い上げるように、ゴールライン際で成田がボールを折り返した。速い放物線を描く難しいクロスだが、飛び出すGKの更に前へ走り込んだ鍋田は跳びつきながら右足をライダーキックのように伸ばし、インステップで完璧なコントロールショット。ゴール右に「流し込む」。2−0 38分、清水、交代: 成田→本川 38分、清水、RB深澤からの縦パスを中盤で受けたRH石原、振り向いてそのまま持ち上がり、縦に抜きに掛かる前のタイミングでDFラインの裏に低いクロスを入れる。加速するFW畑、フラットな最終ラインの裏へニアに向かって斜めに抜け、完璧な腰の捻りから痛烈なシュートをゴール左へ突き刺した。3−0
VALENTIA 清水エスパルスジュニアユース 4(2) シュート 12(5) ×鍋田、×小澤、×深澤、◎鍋田、×成田、×成田、○石原、×成田、◎鍋田、○成田 ◎畑、 ×畑 2(0) 右クロス 8(2) ×石原、×深澤、×深澤、×石原、○鍋田、×石原、×石原、◎石原 2(0) 左クロス 13(4) ×成田、×成田、×成田、×山田、○成田、×成田、◎成田、×鍋田、×成田、×成田 ×成田、○成田、○本川 1(0) 右側CK 1(1) ○石原 0(0) 左側CK 6(2) ×青木、×青木、×青木、○青木、△青木、○荒井 1(−) 犯OS 0(−) 0(0) ファウル 3(0) ・青木、・小澤、・小澤
▼試合結果 清水エスパルスジュニアユース 3−0 VALENTIA
格下のチームがジャイアントキリングを狙う場合、守備を固めて前線に一本ロングパスというのが常道。それ自体はVALENTIAも同じなのだが、守備の固め方がユニーク。相手の攻撃の選手に常にマンマークをつけ、更に後方でスイーパー役を余らせるという常套手段に対し、VALENTIAはゾーンディフェンス。ただ、最後尾のフラット4は、PAラインから10Mほど離れた先には絶対に上がらない。それも4人とも! 当然、最前線の深町とは60M以上空くが、その膨大なスペースも中盤の5人がゾーンで分担することで、最小限 (と言っても多大な負荷ではあるが) の運動量で埋めていた。同時に4-1-4-1を採用することで、ゾーンで人を分散しながらバイタルエリアだけは数的不利にならないように工夫していた。
後方のスペースを絶えず4人で埋めるVALENTIAの戦術に、清水は得意の速攻を封じられ、焦れた展開に。個の力で何度もサイドを崩すのだが、それでも中央から相手を釣り出せない。中に切れ込めば中央で待ち構える相手に囲まれ、クロスもなかなか合わない。唯一40分、CH青木の右クロスがDFに当たってファーに流れたところ、キープしたLH成田が一旦停止、縦ダッシュから強シュートを放つが、角度がなくGK中西に防がれる。一方、VALENTIAの攻撃は深町頼みの部分も大きいが、各選手前を向いてドリブルに持ち込んだときは、それなりの自分の形を持っている。30分、OH黒田がキープして戻したボールをDH江頭がダイレクトでロブ、これにFW深町がPA左裏にフリーで抜け出し、頭で叩き落とすがGK長島がセーヴ。32分には黒田が右サイドからCB山崎を抜いてPA内へ突入、ドリブルシュートはGK長島をも弾いてゴールに向かうが、青木が頭で掻き出した。前半はVALENTIAの目論見どおりといった展開だが、スコアは動かず。
後半4分、青木がカットして上空に跳ねたボールが落ちてきたところ、ダイレクトで撃ったOH古川のドライヴシュートはGK長島がCKに逃げる。だが、それからは運動量の落ちた相手に対し、清水が一方的にボールを支配する展開に。とはいえ、ゾーンで引いた相手にはスペースを活用する速攻を繰り出せず、清水の方も手探りの時間帯が続いた。そして16分、遂に中央で相手との1対1で上回ったFW鍋田がゴールをこじ開け、先制に成功。するとVALENTIAは追いつきたい前線の選手と、当初の戦術どおり低いDFラインに固持する守備側とのズレが見えるようになり、その間でパスを受ける清水のSHを掴まえきれなくなる。追加2得点以外にも24分に成田の左クロスをファーでRH石原のボレー、30分に鍋田のポストから成田のミドルとそこからチャンスを生み出し、結果としては3−0で快勝。夏に続いてベスト8で、ガンバと相対することとなった。
▼選手寸評 [私撰MVP] 鍋田亜人夢 [私撰MIP] 成田 恭輔、山崎 教史 [相手方好印象選手] 深町 健太
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