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2006年03月19日(日) 中日本スーパーリーグ U-17 富山第一高校戦

06年03月19日 (日) 11:00開始 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド
 第4回 中日本ユースサッカースーパーリーグ (U-17)
 対 富山第一高校 ※40分ハーフ
 天候:曇り

▼試合展開

 中日本リーグは3試合目。新学期にならないと新1年生が合流しない高校勢が多く参加しているため、U-17とはいえ3月までは新3年生が参加できる。だが、前日に静産大と対戦した清水はその先発メンバーをベンチに休ませ (佐野克・岩本・小泉はサテライトに参加)、下級生中心にメンバーを組んだ。3年生3人・2年生3人・1年生5人。長沢も顔を見せ、ベンチメンバーとボールを使った簡単な練習をしていた。一方の富山一も、この試合の前に草津東とU-18の対戦があり、背番号を見る限りそちらが一軍、この試合は控え選手中心のようだ。

[前半]
清水エスパルスユース (〜25分)
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 桑原尚 −岩崎− 望月恭 −小出−−
−−−−−−深澤−−池田−−−−−−
−−滝戸−−−−−−−−− 佐野傑 −
−−−−− 佐野孝 −藤牧−−−−−− 25分:佐野孝をRH、滝戸をFWにポジションチェンジ

−−−−−−34−−16−−−−−−
−−66−−−−−−−−−−39−−
−−−−−−55−−19−−−−−−
−−64−−63−−50−−25−−
−−−−−−−−99−−−−−−−− 交代:なし
富山第一高校

 立ち上がり3分、LB小出のロングフィードをFW佐野孝が頭で左そばに落とし、近くのFW藤牧がもう一つ左に持ち出してボレー、GKがキャッチする。ボールポゼッションで上回る清水は、サイドにボールを集めて滝戸や小出がクロスを入れるが、中央を崩してからの展開ではないため、シュートに繋がらない。CH深澤が何度か前線に絡むプレーを見せるが、単発に終わった。耐える富山一は15分、FW16番のポストから戻したボールをCH19番が縦に入れ、前に上がったCH55番がDFを背負って受け、反転シュート。枠を外すが、ようやく初シュートを記録する。
 これで調子をつかんだ富山一は次いで16分、CB岩崎の中盤でのファウルで得たFKをすぐに右へ展開、RH39番のクロスはDFにカットされるが、55番が突っ込んでシュート、左に外れる。勢いを緩めずに17分、PA内で裏にこぼれたボールをカバーした小出のクリアが、CB望月恭の背後に当たるアクシデント。PA内左に流れたボールに16番が間に合い、追ってきた岩崎を振り返りざまにスピードで交わすと、PA中央へグラウンダーのお膳立て。FW34番がファーにきっちり決め、0−1。押されていた富山一が最初の波を掴み、先制した。

 リードされた清水は、佐野孝と入れ替えて滝戸をFWにポジションチェンジ。滝戸が中央で組み立てに参加することで、同一サイドオンリーから展開に横幅が出てくるようになってきた。24分、中央の藤牧との大きなワンツーでCH池田がPA右角前まで進出し、更に右前に捌く。滝戸のクロスはDFに弾かれるが、拾ったRB桑原尚のアーリークロスを、左から斜めに駆け込んだLH佐野傑がPA内中央でヘッド、左へ外れる。26分、RH佐野孝を追い越した桑原尚のクロスを、ニアで滝戸が合わせるが枠外。28分、小出のロングフィードを左へ流れた藤牧が中央に戻し、池田のサイドチェンジから佐野孝の右クロス、CB50番がCKに逃げる。佐野孝も1列下がったことで、自身のスピードを十分に加速できるようになった。池田の左CKに藤牧のヘッドは、枠の右へ。
 32分、滝戸のスルーパスに後方から佐野孝が疾走、飛び出たGKがPA外でキャッチしてしまい、PA右角直前でFKとなる。池田のFKを中央で合わせた岩崎のヘッドはバー直撃、さらに跳ね返りを拾った池田のクロスを滝戸が頭で合わせるが、GKにキャッチされる。そしてカウンター。GKのフィードを右に流れてRH39番が受け、低い軌道のアーリークロスをPA内に入れる。FWとDFが交錯してもつれるが、諦めずに34番が足を伸ばしてプッシュ。咄嗟のプレーにGK山崎晃も弾ききれず、ボールはゴールに吸い込まれた。0−2。2点差をつけられた清水はサイドから攻勢を強め、佐野孝をはじめ、滝戸、藤牧、深澤、果てにはパスカットから望月恭が攻め上がってクロスを入れるが、得点に結びつかず。ゴール前でのプレー精度に課題を見せた40分間となった。

5(3) シュート 10(4) ○藤牧、×深澤、×佐傑、×滝戸、×藤牧、○孝洋、×岩崎、○滝戸、×藤牧、○藤牧
3(1) 右クロス 15(4) ×滝戸、×滝戸、×尚希、×滝戸、×滝戸、×尚希、×池田、○尚希、○尚希、×孝洋
               ○池田、○滝戸、×深澤、○孝洋、×藤牧、×孝洋
4(2) 左クロス 12(2) ×小出、○小出、×小出、×佐傑、×佐傑、×佐傑、×滝戸、○佐傑、×池田、×小出
               ×恭平、×佐傑
0(0) 右側CK 1(0) ×池田
1(0) 左側CK 4(1) ×池田、△池田、○池田、△池田
1(−)  犯OS  0(−)
3(0) ファウル 4(1) ・??、×岩崎、・尚希、・池田

[後半]
清水エスパルスユース
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 桑原尚 −岩崎− 望月恭 −小出−−
−−−−−−深澤−−池田−−−−−−
− 佐野孝 −−−−−−−− 佐野傑 −
−−−−−−滝戸−−藤牧−−−−−− 交代:なし

−−−−−−69−−90−−−−−−
−−40−−−−−−−−−−31−− HT:99→70
−−−−−−55−−19−−−−−− 11分:39→31
−−58−−63−−50−−25−− 15分:66→40、34→90
−−−−−−−−70−−−−−−−− 22分:64→58、16→69
富山第一高校 (22分〜)

 後半も清水がサイドからクロスを入れて攻める構図は変わらないまま4分。流れの中で中央寄りに位置どりしていた桑原尚がパスをカットすると、そのまま内側に流れながらキープ、左前へはたく。それを佐野傑がダイレクトで右斜めにスルーパス。オフサイドぎりぎりで前へ出た滝戸がGKとの1対1からゴール右へしっかり沈め、1−2。これ以降もオフサイドに引っかかったものの、滝戸が藤牧とのコンビで裏を狙う動きを見せ、攻撃の横幅に加えて縦幅も広げていった。富山一は7分、岩崎のクリアを55番がフォロー、左に捌いてLH66番のスルーパスから16番がシュートを放ったが、GK山崎晃が落ち着いてキャッチ。
 17分、小出のフィードを受けた藤牧が、胸トラップ反転シュート。枠左に外れるが、これでリズムに乗った清水は18分、深澤が戻したボールを桑原尚、右サイド沿いにグラウンダーでフィードする。佐野孝は受けると、マークするLBよりスピードで半身前に、そして体で相手をブロックして突破。速いクロスをファーでトラップした藤牧が、ゴール右へ決めた。2−2。勢い止まらず19分、滝戸が右に捌いたボールを佐野孝がダイレクトで折り返し、起点となった滝戸がニアに突っ込むが、右に外す。21分、またも中央で滝戸のポストプレーから。左に大きく展開すると、佐野傑が抜け出て高速クロス。ファーで藤牧が折り返すと (多分狙いはシュート)、GKと重なるように倒れ込んだDFが、頭で自軍ゴールに押し込んでしまう。3−2。ついに逆転。

 逆転の勢いか、富山一が延べ6人を交代してメンバーを落としたからか、完全に清水のペースに。桑原尚と小出の両SBは上がりっぱなし、佐野孝などはスピードとパワーの双方で相手を圧倒する。滝戸と藤牧はポストと裏への飛び出しの良いコンビネーションでPA内に侵入するが、最後のところでトラップが大きく、ゴールを陥れることができなかった。それでも32分、池田が左に大きく捌いたボールに佐野傑が追いつき、そのまま縦に抜けて再び得意の高速クロス。ファーにまで伸びたボールを滝戸がインサイドで丁寧に合わせ、4−2。続けて34分には、桑原尚のアーリー右クロスに対し、深澤が2列目から斜めに飛び出してPA内右にトラップする良い持ち出し、シュートに至るがGKにキャッチされた。
 36分、滝戸が藤牧とのコンビでGKと1対1になるが、ハットトリックの好機を決められず。富山一も終盤、清水の集中力が散漫になったところ、39分に桑原尚のクリアをLH40番→55番と繋いで飛び出したFW69番のシュート、次いで19番のミドル、続けてスルーパスから裏に抜けたFW90番の折り返しを岩崎がクリアして右CKが2回、最後に藤牧のファウルでPA直前での間接FKと、決定機未満の好機を量産したが、精度を欠いて4−2で試合終了。内容は悪くなかっただけに、ゴール前で「ボールをしっかり止めて蹴る」ことができれば、もっと大差をつけられた試合だった。

富山一高      清水エスパルスユース
4(2) シュート 11(4) ◎滝戸、×尚希、×藤牧、×滝戸、×藤牧、◎藤牧、×滝戸、×孝洋、◎滝戸、○深澤
               ×滝戸
2(0) 右クロス 8(3) ×孝洋、◎孝洋、○孝洋、×藤牧、×孝洋、×尚希、○尚希、×孝洋
2(0) 左クロス 9(3) ×小出、×佐傑、○佐傑、○佐傑、×佐傑、○佐傑、×小出、◎佐傑、×小出
2(0) 右側CK 2(0) ×池田、△佐傑
0(0) 左側CK 1(0) ×池田
1(−)  犯OS  6(−) ・滝戸、・滝戸、・藤牧、・小出、・滝戸、・滝戸
2(0) ファウル 7(2) ・恭平、・藤牧、・岩崎、×尚希、・深澤、・岩崎、×藤牧


▼試合結果

清水エスパルスユース 4−2 富山第一高校
 得点:前半17分:富山・34番  (16番  ・左クロス)
    前半33分:富山・34番  (39番  ・右クロス)
    後半04分:清水・滝戸 諒 (佐野 傑 ・スルーパス)
    後半18分:清水・藤牧 祥吾 (佐野 孝洋・右クロス)
    後半21分:清水・OG   ※藤牧 祥吾・右クロス
    後半32分:清水・滝戸 諒 (佐野 傑 ・左クロス)
 警告:後半35分:富山・55番  ※ラフプレー


▼選手寸評

[私撰MVP]
●滝戸 諒 (2年・RH→FW)
 RHの位置では無難な内容だったが、FWにポジションを移すと下がってのポスト、裏を狙う動き共に良く、展開に奥行きを加えた。DFとの駆け引きはなかなか。サイドに流れるプレーもあり、流動性が高い。唯一の難点はシュート精度。

[私撰MIP]
●桑原 尚希 (2年・RB)
 流動性というより、これが彼のスタイルか。目に見えて一人だけ速く、広いエリアをカバー。前に出すぎてスルーパスを出されながら、先に追いついてしまうのには、笑うしかない。無論、そのスピードで攻撃参加、クロスの質も高かった。

●佐野 傑 (1年・LH)
 この学年は他の選手もそうだが、できる限り自ら前に行こうとする姿勢が見ていて気持ちがよい。傑は深く抉った後に、低く速く逆サイドへ伸びる左足キックをドリブルしながら使うことができ、武器となる自分の形を持っている。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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