2004年04月24日(土) |
プリンス東海 暁高校戦 |
04年4月24日 (土) 14:15開始 日本平スタジアム JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第2節 対 暁高校 ※45分ハーフ 天候:晴れ
▼布陣 先発: 終了直前:
−−−−− 鈴木真 −長沢−−−−−− −−−−− 鈴木真 −町田−−−−−−
−−岡村−−−−−−−−− 高野一 − − 桑原卓 −−−−−−−− 高野一 −
−−−−− 山本真 −池田−−−−−− −−−−− 山本真 −池田−−−−−−
− 桑原卓 −岩本−−石垣− 高野美 − − 高野美 −岩本−−石垣−−上埜−−
−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−
控え:山崎晃、佐野、渥美、桑原彬、神田、谷野、柴田、上埜、町田 交代:後半20分:長沢→町田 (そのままFWに) 後半25分:岡村→上埜 (桑原卓を左SH、高野美を左SB、上埜を右SBに)
暁高校: ※漢字は筆者が当てはめたもののため、誤っている可能性があります
−−−−−−諸戸−−石川−−−−−−
−−飯田−−−−−−−−−−鈴木−−
−−−−−−山中−−高橋−−−−−−
−−伊藤−−市野−−粂内−− 谷 −− 交代:後半13分:高橋→安達 −−−−−−−−太田−−−−−−−− 後半32分:飯田→谷
▼試合展開 二枚看板、エースストライカー、DFリーダー、正GKを怪我で欠く苦しい清水。しかし、この試合、二枚看板の一人、U-19代表候補・山本真希がついにスタメンに復帰、1学年下の池田とFC島田出身ダブルボランチを組む。ちなみに右SHの一也もFC島田。また枝村同様、試合を創る能力を持つ上埜が、ベンチに復帰にした。エースの座は二種登録の真司が、DFリーダーは昨年のJrユースでそれを務めた岩本が代わる。GKはサテでベンチ入りした前田の復帰が期待されたが、この日は前節、完封に貢献した風間がそのままゴールマウスに立った。GKと最終ラインの方は、右SBの美臣 (榛原FC) を除いて、清水FC出身。GKが3年生、DF陣は右側2人が2年生、左側2人が1年生。 一方、切り込み隊長として活躍している小泉が、ベンチから外れた。中日本U-17の浜名戦、最後に足を痛める場面があったので、それで大事を見たのだろう。なお、この試合、ベンチから外れた選手 (前田、村越、望月、八木、篠田悠、山崎竜) もチームに合流し、試合中、ゴール裏で村越が猛烈な勢いで腹筋したりしてたのだが (笑)、未だに小出の姿なし。昇格以来、彼を見ていない (チームだけでなく、清水フェスティバルでの静岡中学生選抜にも姿を見せなかった) だけに心配だ。枝村は会場には来ていたが、アップや練習には参加せず。少し時間が掛かりそう。
[前半] 2分、暁・高橋のファウルで得たFKを美臣が素早くリスタート、ダイレクトで真希がサイドに流し、裏に抜けた桑卓の左クロスを長沢がニアで合わせる。シュートは左に外れたが、機先は清水が制する。その後、最終ラインでの横パスを重ね、機を見て一気に、同一サイドを縦に繋ぐ慎重な組み立てをする清水。暁は14分に、FW諸戸が石垣から空中戦で競り落としたボールを飯田が拾って、ドリブルからミドル。初シュートを記録するが、清水のチェンジ・オブ・ペースに対応できず、ダイレクトを多用するテンポに付き合おうとして、ミスを連発するようになる。
(開始6分、暁・諸戸と競る石垣。この日は、諸戸の激しさに空中戦で遅れをとることも。後方に並ぶは、暁高校応援団)
ただ、清水は逆に余裕が出過ぎて、パス出しのタイミングがワンテンポずつ遅れ、効果的な攻撃にならない。前線に真司・岡村・一也とドリブラーを揃えたことで、自分で打開してやろうとの意識が強すぎて、1対多数でも勝負を挑んでしまい、シュートはセットプレーからばかり。それでも左サイドは、桑卓が小気味良い攻撃参加でアクセントを付けていたが、右サイドは両高野のタイミングが合わない。真希・池田が正にピッチ全体を駆け回って潰しまくり、圧倒的な中盤支配を確立していただけに、ふがいなさが残った。25分には、岩本が石川との1対1を潰したものの、縦パスからあわやの場面を作られている。
(28分、石垣の裏で池田の左CKに合わす岩本 (右) 。シュートは枠外。課題の空中戦で健闘した岩本は、個人的MIP)
32分。やはり最終ラインで繋ぐと、美臣から中央の真希へ。これを真希は、右足ダイレクト、アウトサイドでバックスピンを掛けて、ダイアゴナルフィード。桑卓が左サイドを抉り、ボールを足下から離さない急速方向転換で、釣り出されたボランチの鈴木を突破してPA内に侵入する。更にゴールに向かう動きを見せるが、右SB谷と対峙すると、即、小さく内側へ。そこに攻撃の起点となった真希。凄まじい運動量で突っ込んできた彼が、お膳立てされたボールを右足アウトで正確にファーに突き刺し、漸く清水が先制する。1−0。結局、フィニッシュまで真希に頼ってしまった。 しかし、この先制点も好転のきっかけにならない。むしろ安堵感からか、最終ラインにあった慎重さに陰りが見られるようになる。35分、山中のスルーパスに対し、オフサイド崩れ。これは、飯田のマイナスの左クロスが中央に合わずに助かったが、40分には美臣が飯田?を倒し、PA左角から15M程離れた位置でFK。しかし、一斉にPA内に戻る清水を尻目にクイックリスタートを選択した暁は、パスを受けたCB粂内が中盤のスペースをスルスル上がって、左からアーリークロス。これをファーで競り合うGK風間の上から、諸戸?が頭で競り落とした。緩いシュートは。カバーしていた岩本が頭でCKに逃れたが、完全に油断しての被決定機だった。 その後、双方に好機なく、前半を折り返す。
暁高校 清水エスパルス 2(2) シュート 5(1) ×長沢、×真司、×石垣、×岩本、◎真希 1(0) 右クロス 1(0) ×真希 4(1) 左クロス 6(1) ○桑卓、×岡村、×桑卓、×岡村、×岡村、×岩本 1(0) 右側CK 2(1) ○岡村、×岡村 1(0) 左側CK 2(1) ×池田、○池田 1(−) 犯OS 2(−) ・真司、・真司 11(1) ファウル 9(3) ・岡村、・長沢、・一也、・真希、×岩本、・石垣、×真希、・石垣、×美臣
[後半] 開始3分、池田の左CKにニアの真希がヒールショット。GKが止めるが、復帰戦とは思えないオサレっぷりまで見せつける。しかし、清水は5分、岩本がGK風間の声を無視してバックパスを返そうとしてミス、みすみす左CKを与えてしまう。石川のキックをファーで競り落とすと、PA手前でロビング、これを更に中央で競り落として、最後は飯田がGK風間の目の前でボレーシュート。枠上に外れたが、最大の被決定機であった。 しかし、暁は5分を過ぎると、目に見えて運動量が落ちていく。前半、相手ゴール前でこそ拙かったものの、清水の最終ライン+両CHのビルドアップは、左右の振り分け・展開の速さ共に十分なレベルで、それに付き合わされた暁は、真綿で締められるようにじりじりと消耗していた。8分、岡村がファウルを受け、PA左角の横でFK。ニアでDFが跳ね返すが、PA手前で真希が拾ってシュート。ゴール手前に残っていたDFが跳ね返すも、今度は美臣が拾ってミドル。大きく枠を外したが、波状攻撃の様相を見せ始める。
(8分、最初の場面。真司 (手前) が頭から飛び込んだが合わず、ニアのDFに跳ね返された。後ろに走り込むのは長沢)
12分からの攻撃は圧巻。高い位置で奪っての縦パスに真司が反応、高速ドリブルから右横のCB粂内に肩を入れられると、倒れながら左横へ小さくパス。直ぐ横を併走していた長沢が代わって突破、この時、暁最終ラインは完全に斜めになってしまい、大きく空いた裏のスペースへ一也が突っ込んで、長沢の左クロスをボレー。が、GK正面。これをDFが拾ってクリアするが、パスを読み切った岩本がアンティシペーションで後ろから体を入れ替え、それを奪取。そのまま一気にスピードに乗ると、PA左角手前で小さく中央へ横パス。DFを背負う真司は、それをスルー。右横に岡村が走り込んでミドルは、しかしDFがブロックする。このリバウンドも清水が拾うと、今度はチェンジ・オブ・ペース。ハーフウェーライン付近の最終ラインで組み立て直し、改めてクサビを入れると、PA左角手前で岡村が受ける。前を向いた岡村、意を決して縦にスピード勝負。右SB谷をブッちぎると、ゴールライン付近で重心を後ろにスウェーバックしながら左クロスを入れ、ファーに再び一也。今度こそボレーをファーサイドに突き刺し、追加点を挙げた。2−0。 2−0は、昨年のJrユースが最も得意としていたスコア。岩本と池田が率いるチームは、セイフティ・リードを確実に守って勝つのを得意としていた。この日も最終ラインは無理をしなくなり、とはいえ丹念な前線からのプレスを継続して、高い位置で奪って前線だけでフィニッシュまで行く展開に切り替わる。既に疲労困憊の暁には、それが面白いようにハマった。ただ、前線の決定力不足が、あまりに計算外。17分、DFのクリアミスを長沢が拾って、ロビングでスルーパス。真司が裏に抜け、GKと1対1になるが、ドリブルからのシュートは右に外れる。20分、長沢が競り合いから奪って、今度は自ら突破を仕掛けるが、先にGKに飛び込まれる。
(20分、とってもストライカー、町田 (30番) 登場。交代した同期の長沢に肩を叩かれ、励まされる)
こういう時に頼りになるのが、エース。築館監督も20分、長沢に代えて昨年Jrユースのエース、町田を投入する。25分には岡村に代えて上埜を、なんと右SBに投入するが、これは上埜の試運転と、桑卓−美臣の左サイドでの相性を見たかったのだろう。彼らは30分、桑卓が前線で奪って自ら突破した後、エース町田にクサビ。町田はPA内で粘るが、コースを作れずに後ろに戻すと、そこに池田が走り込んでミドルを放ったが、GKセーヴ。ただ、町田はポストよりも、自らドリブルで持ち込む方が得意とするタイプ。前線が一也・町田・真司・桑卓と並んだことで、溜めを作る役割がなくなり、展開に幅を失っていった。逃げ切りを図る意味なら、変な奪われ方をしない分だけ悪くないが。 38分の真司の右CKに、素早くニアへと離れてヘッドで逸らすが、枠上。44分、左サイドの桑卓から縦に町田、戻して真希、再び縦に真司に入れてサイドチェンジ。一也が暫く相手と対峙すると、PA内の様子を見て、素早いフェイントから右クロス。これも町田がニアで頭を合わせたが、ファーに外れた。町田は得点感覚の片鱗を示したが、シュートを撃ってリズムの乗るタイプの彼には、時間が足りなかったか。結局、追加点なくタイムアップとなった。 試合内容を考えると、2−0という結果はかなり不満が残る。特に3人でシュート9本、全て枠外だったFW陣は問題。次は前半戦の山場、藤枝東戦である。現在6連勝中、得点18失点4と抜群に相性の良い相手ではあるが、決めるべき時を決めないで、勝てる相手ではないだろう。キャプテンマークを巻く真司が、その責任感からか「俺が決める」の意識が強すぎ、彼にある良い意味での「遊び」の部分が足りなかった。エース篠田悠輔が怪我で離脱している今だからこそ、彼らの奮起を期待したい。
暁高校 清水エスパルス 4(1) シュート 15(5) ○真希、○真希、×美臣、○一也、◎一也、×真司、×真司、×真司、○池田、×真司 ×真希、×町田、×町田、×町田、×上埜 2(0) 右クロス 1(1) ○一也 0(0) 左クロス 8(3) ×桑卓、○長沢、◎岡村、×真希、×岡村、×桑卓、×町田、○池田 0(0) 右側CK 2(1) △岡村、○真司 1(1) 左側CK 3(1) ○池田、×池田、×真希 0(−) 犯OS 3(−) ・真司、・真司、・真司 7(2) ファウル 6(0) ・一也、・真希、・池田、・真司、・美臣、・??
(サポに総出で挨拶に来た選手達。左から、真司、上埜、池田、真希、岡村、石垣、美臣、枝村?、一也、桑卓、谷野、岩本、渥美?、神田?、町田、桑彬、晃太。ダメだ、正直、わからん)
▼試合結果 清水エスパルスユース 2−0 暁高校 得点:前半32分:清水・山本 真希 (桑原 卓哉 ・ショートパス) 後半12分:清水・高野 一也 (岡村総一郎・左クロス) 警告:前半13分:暁 ・高橋 (ラフプレイ) 前半31分:清水・石垣 勝矢 (繰り返しの違反) 後半36分:暁 ・粂内 亮介 (反スポーツ的行為)
▼選手寸評 [私撰MVP] ●山本 真希 (2年・CH) 怪我とか復帰戦とか関係なし。走りまくり、当たりまくり。またも復帰戦ゴールを飾るあたり、「何か」を持った選手である。時間が経つにつれ、試合に慣れてきたのか、どんどん前掛かりで潰し始め、圧倒的な支配率に貢献した。また、別メニュー中に覚えたのか、アウトサイドでバックスピンを掛けてみたりと、様々な面白いキックも披露していた。
[私撰MIP] ●池田 康彦 (1年・CH) 1年生とか身長169cmとか関係なし。走りまくり、当たりまくり。真希が前に出ても、確かな読みと素早い寄せで、相手の速攻を許さない。展開の早いサイドへの散らしも相変わらず高レベルだが、同期の桑卓以外とは、やや噛み合わない部分もあった。攻撃参加も多くみせたが、真希に比べるとまだ、ボールを持った時の怖さが足りない。
●岩本 大 (1年・CB) 真希・池田が蓋をする中盤の底を突破しても、まだ岩本がいる。周囲の選手を声で動かし、或いはそれに連動して自らがポジションを動かし、相手のパスコースを限定してそれを奪う。詰め将棋のような守備は健在だ。絶対的に信頼を置ける地上戦の1対1に加え、課題の空中戦もまずまず。ただ、GKと意思疎通を欠いたバックパスミスはいただけない。
[個人的好印象選手(相手方)] 粂内 亮介 (CB) : 身長はないが、競り合いに強い最後の砦。攻撃の起点であり、機を見て自ら攻め上がることも。
-- 04年4月24日 (土) 12:00開始 日本平スタジアム JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第2節 浜名高校 対 藤枝東高校 ※45分ハーフ
浜名高校: 藤枝東高校: −−−−−−藤田− 諏訪園 −−−−− −−−−−−閨谷−−中村−−−−−− −−−−−−−−佐藤−−−−−−−− −−大塚−−−−柴田−−− 鈴木崇 − −−−−茗荷−−松本− 鈴木陽 −−− −−−−− 増田洋 −赤星−−−−−− − 鈴木紳 −倉橋−−平山−−村上−− −−−−原田−−小関− 井上翔 −−− −−−−−−−−大島−−−−−−−− −−−−−−−−碓井−−−−−−−− 交代:後半00分:鈴木紳→川合 交代:後半24分:大塚→滝田 後半34分:鈴木陽→水川 後半28分:閨谷→河津 後半42分:藤田 →鈴木 後半44分:中村→山田 佐藤 →中村
後半41分、藤枝東、滝田のスローインを中村が競り合ったこぼれ球を、赤星がPA左角からファーに流し込む。0−1。
浜名高校 0−1 藤枝東高校 警告:前半32分:藤枝・大塚 秀 (反スポーツ的行為) 後半12分:藤枝・増田 洋平 (反スポーツ的行為)
浜名高校 藤枝東高校 6(2)/3(1) シュート 10(3)/6(2) 3(1)/3(0) 右クロス 5(2)/2(0) 0(0)/3(0) 左クロス 7(0)/5(1) 0(0)/1(0) 右側CK 1(0)/1(0) 0(0)/2(0) 左側CK 0(0)/4(1) 1(−)/1(−) 犯OS 0(−)/5(−) 4(0)/5(2) ファウル 8(2)/7(3) ※左側が前半/右側が後半の数字
[個人的好印象選手] 倉橋 秀幸 (浜名) : 寄せが速く、1対1に強力で怯まない。DFリーダーとして、周囲のカバーリングもこなした。 増田 洋平 (藤枝東) : 単身、中盤の底の広大なスペースで体を張る。シンプルに左右に捌く、パス回しも悪くない。
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