2004年02月14日(土) |
中日本スーパーリーグ U-18 丸岡高校戦 |
04年2月14日12:00開始 トヨタスポーツセンター 第7回中日本ユースサッカースーパーリーグ(U-18) クループA 対 丸岡高校 ※40分ハーフ 天候:晴れ時々曇り
▼布陣 先発: 終了間際:
−−−−−−長沢−−町田−−−−−− −−−−− 山崎竜−篠田悠−−−−−−
− 鈴木真 −−−−−−−−−小泉−− − 高野一 −−−−−−−−−上埜−−
−−−−− 山本真 −枝村−−−−−− −−−−− 山本真 −枝村−−−−−−
−−谷野−−村越−−石垣−−柴田−− − 桑原卓 −村越−−石垣−−柴田−−
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
交代:後半00分:谷野 →桑原卓(そのまま左SBに) 後半14分:町田 →上埜 (そのままFWに) 小泉 →高野一(そのまま右MFに) 後半25分:長沢 →篠田悠(そのままFWに) 後半31分:鈴木真→山崎竜(高野一を左MF、上埜を右MF、山崎竜をFWへ)
丸岡高校:
−−−−−−07−−14−−−−−−
−−−−06−−−−−−16−−−−
−−−−−−08−−10−−−−−−
−−05−−13−−03−−02−−
−−−−−−−−01−−−−−−−−
交代:後半16分:06→09、後半27分:16→20
▼試合展開 04年度清水エスパルスユース、初の(準)公式戦。この時期、既に新人戦をこなしている高校勢や、Jユース杯から代替わりを始めている名古屋・磐田に比べ、仕上がりが遅いのは仕方のないことだ。毎年、春先の成績はかなり悪い。昨年、レギュラーを務めた3年生は、阿部・海人・大瀧・森安・高柳・篠田大。とはいえ、秋には高柳・篠田大は出番を下級生に譲ることが多かったが。彼らに代わる選手が誰になるかが、春先の試合での注目だろう。 ただ、この日は静学在学選手の多くが同行しておらず、前田・岡村・美臣・雄也らの姿が見えなかった。恐らくは、期末テストなどがあったのだろう。上埜や真希ら、例外的に出場した選手は、自信があるのか、或いは諦めたか(爆)。自然、早くも新1年生(現中学生)の出番が増えることになったが、高校入試の日程もバラツキがあるため、こちらも岩本・佐野・小出らが見えず。結局、CBの2枚とボランチの2枚こそ昨年からの実績があるものの、新1年生が4人起用されるなど、フレッシュな布陣となった。 対戦相手の丸岡高校だが、…よく知らない。丸岡町はサッカーのまちを名乗るだけあって、高校選手権12年連続18回の出場を数えるなど、県下では無敵を誇る。昨年のプリンスリーグ北信越では、3位。ただ、雪国だけあって、高校新人戦も秋のうちに終えてしまうなど、この時期は十分な練習環境があるとは言えないようだ。清水のように、いきなり中学生を起用してはいないだろうが、この時期のコンディションとしては、五十歩百歩というところか。
(その緒戦でスタメンを飾ったイレブン。左から石垣、長沢、小泉、晃太、町田、真司、谷野、柴田、真希、村越、枝村。長沢デカッ、だが石垣もデカイぞ。風で真司の髪が、増量中(笑))
[前半] 開始2分、村越のクリアボールを丸岡8番に拾われて、ミドルを撃たれるなど(GK正面)、初の緒戦らしい、やや落ち着かない出だしとなる。だが、清水も続く3分、枝村がワンフェイクを入れ、タイミングをズラしたクサビを長沢が横に流し、町田が初シュートを記録(枠上)。これを機に、新1年生2トップにボールが入り始めると、2人はU-15代表の実力の片鱗を示し始める。9分には、裏に出たボールをGK晃太が処理、そのロングキックを町田が受けて横に流し、長沢がドリブルで突っ掛けて再び横に叩くと、そこに町田。シュートはブロックされたものの、新1年生だけでチャンスメイクをしてみせる。 すると今度はセットプレー。直後10分。枝村の左CKに長沢が頭で合わせて高さを発揮し(枠上)、11分にも真希のドリブル突破で奪った左CKを、クイックリスタート。素早く渡された枝村が、ドリブルで翻弄して左クロス。低く速いボールにストライカー町田が合わせたが、これは宇宙開発。とはいえ、外して外して最後に決めるのが、町田のプレースタイルである。心配要らない(?)。 などと言っていると、逆襲を浴びるもの。攻めながら、やや中だるみ感の出てきた21分、丸岡7番のPA外シュートを、村越がブロックした迄は良かったが、ブロックが裏に後逸し、拾った14番がPA内フリーでシュート。これは相手の宇宙開発に救われたが、24分には、左サイドの6番から、8番が粘って、7番へと綺麗に繋がれ、裏に抜けられる。左クロスが入るが、村越がクリア。が、これも運悪く丸岡10番に拾われ、20Mの距離からゴールを狙われるが、左に外れた。
しかし、29分。枝村が体を張ったキープからゆっくり前進、一気のチェンジ・オブ・ペースで前のスペースにダッシュして右クロスを送ると、ファーで長沢が長身ヘッド。DFが足を伸ばして、何とかブロックするが、こぼれ球を町田が無理矢理拾って、ゴールへと押し込む。そのシュートもブロックされたが、ペースは再び清水に。攻撃の起点になりきれなかった真司が、ボランチの位置へなど自由自在に動き回るようになり、空いたスペースは真希が忠実にカバー。展開にダイナミズムが生まれる。 すると33分、左サイドに開いた長沢が、ロングボールを足下で受けると、ポストして戻すと見せて、一旦止めた後に反転しつつ、背後へと流す。そこに飛び出した枝村はフリー、PA内右30度、やや角度のない位置だったが、シュートフェイントを入れてGKの体勢を崩すと、次の瞬間に低く鋭利なシュートを放つ。点を通す精度でファーサイドネットに決まったボールは、ゴールの下梁に跳ね返って、ゴールから出てしまう程の、ギリギリの位置に決まったものだった。青木主審だったら、ゴールインが認められなかったかもしれない(苦笑)。1−0。 待望の先制点を決めた清水は、その後も試合を支配。35分には、相手ゴールキックをトラップした枝村が、大きく右へ展開。ドリブルで果敢に仕掛けた小泉は止められるが、素早くフォローした柴田が攻め上がるスピードを落とさず、こぼれ球を拾って、そのままシュート。強烈、だがニアポストに弾き返された。
(その35分の場面、枝村(中央)のお家芸、対角線ロングフィード。広大に余る右スペースを、一気に切り開く)
その後、前半終了直前に、長沢のファウルで丸岡のFK、ゴール30M弱から8番が直接ゴールを狙う。良いシュートではあったが、十分にGK晃太の守備範囲、のはずが、両手を上げて掴んだボールがスカっと。幸い、ゴールの上にこぼれて、相手CKとなっただけで終わった。何はともあれ、1点リードしての折り返しとなった。
丸岡高 清水エスパルス 3(1) シュート 7(3) ×町田、×長沢、×町田、○真希、○町田、◎枝村、×柴田 1(0) 右クロス 4(1) ×長沢、×小泉、○枝村、×枝村 3(1) 左クロス 2(1) ○枝村、×真司 1(0) 右側CK 1(0) ×真司 2(1) 左側CK 2(1) ○枝村、△真希 1(−) 犯OS 0(−) 4(0) ファウル 3(1) ・真希、×長沢、・石垣
[後半] 後半開始と同時に、桑卓を投入して新1年生(現中学生)5人となった清水。だが、村越がドリブルで攻め上がるなど、1点差以上の余裕を展開する。6分に、真希が中央突破を仕掛けて右に叩くと、小泉がドリブルを仕掛ける。これは弾き返されるが、柴田が拾い、石垣経由で再び真希。PA右角にいた枝村とのワンツーでPA内に侵入すると、強烈なドリブルシュート。キャッチしたGKごとゴールラインを割り、清水のCKとなる(真司のキックはファーに流れた)。11分には、枝村のシュートが弾かれたボールを拾った村越が持ち上がり、やはり枝村とのワンツーでPA内に侵入。相手と交錯して倒れるが、転び方が無骨で、PKはもらえなかった(笑)。
(17分、ハイボールを競り合う長沢。目測を誤り気味(苦笑)。とはいえ、早くも前線の起点に)
その後も殆ど丸岡の攻撃を許さずに時計の針は進み、21分。途中交代の上埜のドリブルは潰されるが、フォローした長沢がキープして後方に戻すと、枝村のダイアゴナルフィード。右からやはり途中交代の高野一が切れ込み、勢いのまま角度30度シュート。鮮烈だったが、GKに阻まれる。23分、真司の突破から得た左センタリングエリアからのFK、枝村のボールに合わせたのがファーの石垣。攻撃でも空中戦最強っぷりを見せつけたが、ボールは右サイドネットの「外側」に突き刺さる。
(31分、左に流れてキープする悠輔(中央)を追い越して、真司(右)と真希がパスを受けに走る。未熟な連携面を、運動量で補う)
その後も、攻撃の手を緩めない清水は、33分、こぼれ球を拾ってPA左横のスペースに抜け出した桑卓に対し、丸岡2番が機敏に対応したが、スライディングが深く入り、FKが与えられる。ゴールまで20M強、ゴールラインから5M程しか離れていない、角度のない位置。立った壁は2枚。それに対して、枝村は左足を鋭く振り抜いて壁の内側を通すと、完全に丸岡DFは読みが外れたのか、清水の選手、3人ほどがフリー。ゴールの至近距離を低く速く平行移動する弾道に対し、ニアの竜男、中央の悠輔?は合わせられなかったが、ファーの石垣が軽く右足を合わせてゴール左に流し込み、試合を決める。2−0。 2点目直後の36分、丸岡5番が清水陣内からアーリークロスを入れるが、これはGK晃太がガッチリとキャッチ。晃太は素早く近くの石垣にボールを渡すが、その時、抜け目ない男が動き出す。石垣が50Mロングフィードを放つと、攻め上がった丸岡5番の裏に悠輔がフリーで飛び出していた。PAの右角から持ち込んだ悠輔が、これを外すはずもなく、強烈な弾道をゴール左へと撃ち込み、ダメ押しの3点目を決めた。3−0。さすが石垣と悠輔、清水FCで2トップを組んでただけのことはある(笑)。 試合は、その後、39分に丸岡20番のパスから、8番が裏に出てフリーでシュート。GK晃太が機敏な反応で弾くが、これはオフサイド。だが、続いて42分(ロスタイム)、丸岡7番のドリブルシュートを石垣がブロックしたボールが、裏にこぼれてしまい、そこに残っていた14番がシュート。GK晃太の超反応でこれは弾き返され、最後は右サイドで拾い直した丸岡が、中央を経由して、再び7番が左から狙ったが、大きくファーに外れる。この被決定機に、ベンチから村越に、「ゼロで終われ〜」と大声の指示。改めて気合を入れ直したイレブンは、それをミッションコンプリートし、新体制緒戦を快勝で飾った。
(ロスタイム、左スペースを深く突いた竜男が戻すと、悠輔(手前)が横に流し、枝村(中央)がPA内へと仕掛ける。結局、シュートはブロックされたが、枝村のダイナミズムと、素早くゴール前に戻る竜男(奥)の動きに注目)
丸岡高 清水エスパルス 2(1) シュート 9(6) ○真希、○上埜、○真希、○一也、×石垣、×枝村、◎石垣、◎悠輔 ×悠輔 0(0) 右クロス 5(1) ×一也、×柴田、○柴田、×柴田、×柴田 3(0) 左クロス 3(0) ×桑卓、×真司、×山竜 0(0) 右側CK 1(0) ×真司 1(0) 左側CK 0(0) 2(−) 犯OS 1(−) ・真司 5(2) ファウル 2(0) ・枝村、・悠輔
▼試合結果 清水エスパルスユース 3−0 丸岡高校 得点:前半33分:清水・枝村匠馬(長沢駿 ・スルーパス) 後半35分:清水・石垣勝矢(枝村匠馬・直接FK) 後半36分:清水・篠田悠輔(石垣勝矢・ロングフィード) 警告:前半05分:丸岡・03 (ラフプレイ)
▼選手寸評 [私撰MVP] ●枝村匠馬 80分間出場 シュート2(枠内1、得点1)、クロス3(右2左1、成功2) ゲームキャプテン。恐らくは、04年度主将。センス溢れるロングフィードで、若いメンバーも自在に操った。少々、周囲がを頼りすぎてしまうきらいがあり、厳しい状況でもボールを預けられ、出し所が無く、カウンターを許すような奪われ方があったのが、減点材料。一方、競り合いでの粘りや最終ラインへの精力的なカバーなど、主将として責任感あるプレーには、大きく加点したい。
[私撰MIP] ●石垣勝矢 80分間出場 シュート2(枠内1、得点1) 1ゴール1アシスト。空中戦の最強っぷりは、今年も健在で、あらゆるハイボールを撃ち落とした。昨年に比べ、村越がカバーに入り、石垣が前に出る役割分担がよくできており、中央の2枚は盤石だった。スピードのある相手を抑えきれない部分は、今後の課題か。ロングフィードでアシストを記録するなど、今年は攻撃の起点としても機能しそうだ。
●山本真希 80分間出場 シュート3(枠内3) 強烈なミドルに豪快な突破と、変わらぬモンスターっぷりを見せてくれたが、結局、得点に絡めなかった点は、真希の課題。プレーの器は大きいが、完成度が足りない。だが、今年も真希は走ります。新1年生が多く起用され、おまけに真司までいる前線を、一人でカバーしてしまう、動きの量と質の高さは驚異。
[NEW COMER] ●町田朋弥 とってもストライカー。今日はシュートを外しただけだが、その心意気や良し。長沢との相性の良さだけでなく、それ以外の場面でも、常にシュートを打てるポジシュニングを心掛けている。
●長沢駿 空中戦の勝率は課題だが、ポストプレー自体は安定して成功していた。懐の深いキープと左右に捌く視野の広さは、既にユース水準。速い縦の展開には、もう少し慣れる必要があるだろう。
●小泉慶治 とってもドリブラー。今日は潰されただけだが、その心意気や良し。フェイントとアジリティは十分に通用しているが、そこから次のプレーに移る間に、強引に体を入れられる傾向があった。
●山崎晃太 安定したフィードとセービングに、超反応まで装備し、1年生と思えない完成度の高さを伺わる。声もよく出ていた。が、何故にポカが出るのか。画竜点睛を欠いたが、全体的には良い内容。
●桑原卓哉 その攻撃力を評価する私としては、飛び出しが自重がちだった点は不満。だが、競り合いに強く、左SBとしての動きもスムーズで、守備に破綻を見せず、上々のデビューと言って良い。
●高野一也 小柄な選手より一回り小さいが、瞬間的なスピードで、十分以上に通用していた。消えやすい点は、連携面の問題だろうか。観客席から逆サイドでもあり、もう少し長く見たかった。
●山崎竜男 よく動いていたが、万能型FW故に、どの武器で勝負すれば良いか、戸惑っているように感じた。周囲に同期がいない不利もあったが、もう少し自分の色を見せていきたい。
[個人的好印象選手(相手方)] 2番:ピッチを上下するスピードに加え、体を張ることもできる。真司をほぼ封印した。 8番:精力的な動きと、正確なキックを兼ね揃えた質の高いFW。冷静な落ち着きも伺わせた。
--- 04年2月14日14:00開始 トヨタスポーツセンター陸上競技場 第7回中日本ユースサッカースーパーリーグ(U-18) クループA 岐阜工業高校 対 富山第一高校 ※40分ハーフ
岐阜工業高校: 富山第一高校: −−−−−−−−09−−−−−−−− −−−−−−−−11−−−−−−−− −−−−17−−10−−07−−−− −−−−09−−10−−08−−−− −−−−−−05−−08−−−−−− −−−−−−17−−07−−−−−− −−06−−04−−03−−14−− −−05−−04−−03−−02−− −−−−−−−−01−−−−−−−− −−−−−−−−01−−−−−−−−
後半05分:17→11 後半00分:02→16、05→15、17→14、11→13 後半19分:14→02、04→13 後半12分:09→18 後半32分:07→22
後半31分、富、クリアを8番が拾うと、右サイドへ斜めに展開。右SB16番が勢いのまま抉って、右45度から叩き込む。0−1。
岐阜工業高校 富山第一高校 2(0)/1(0) シュート 3(3)/2(1) 3(1)/2(0) 右クロス 2(0)/3(0) 2(1)/1(0) 左クロス 1(0)/2(0) 0(0)/2(0) 右側CK 0(0)/2(0) 1(0)/1(0) 左側CK 0(0)/2(0) 3(−)/0(−) 犯OS 1(−)/0(−) ※左が前半/右が後半のスタッツ 4(1)/0(0) ファウル 3(0)/3(0) ( )内は枠内・成功・自陣DFエリア内でのファウル数
岐阜工業高校 0−1 富山第一高校
富山一・10番:動きが質・量共に豊富で、周囲の連携を引き出すセンスがある。背は高くないが、体を張ったプレーも。 富山一・04番:岐阜工の攻撃が単調なせいもあるが、積極的に前に出て、ドリブルを次々とカット。 岐阜工・07番:ゴール前でのプレーの精度に難があるが、上下左右に豊富に動き、劣勢の中、中盤で奮闘。
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