2003年11月08日(土) |
JY: 高円宮杯 東海予選 名古屋グランパスエイト戦 |
03年11月08日10:15開始 名古屋市港サッカー場 高円宮杯 第15回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会 東海大会 兼 第35回東海地区中学生サッカー選手権大会 対 名古屋グランパスエイト ※30分ハーフ
▼布陣 −−−−−−町田−−長沢−−−−−−
−−小出−−−−−−−−−−小泉−−
−−−−−−神田−−池田−−−−−−
− 桑原卓−佐野克 −岩本−−渥美−−
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
交代:後半00分:町田→滝戸 (そのままFWに) 後半09分:小出→杉山和(そのまま左MFに)
名古屋グランパスエイトジュニアユース:
−−−−− 胡桃沢 −福田−−−−−−
−−−−−−−−魚住−−−−−−−−
−−石原−−土屋−−福島−−堀切−−
−−−−内田−−後藤−−森本−−−−
−−−−−−−− 岡 −−−−−−−−
交代:後半17分:堀切→花井
▼試合展開 朝5時起きとか、眠いってんだよ、まだ暗いっつーんだよ。名古屋で10時15分開始というのは、清水からでも遠いだろうが、東京からはそりゃ強行軍なわけで。神奈川在住の某K氏は、深夜バスで前日出だったそうだ。お疲れさまです。途中、新幹線が停まるようになった品川で眠気覚ましにエスプレッソを買ったら、フタがしてあったのに移動中にこぼれたようで、2/3ぐらいになっていた。300円近くしたのに…。 のぞみに乗って名古屋到着。金山経由、地下鉄名古屋港駅でバスターミナルへ。時刻表を見ると…、出たばかりで20分待ち。嘘だろ? 試合開始まであと45分。漸くバスが出ても、バス停ごとに乗るわ乗るわ、降りるわ降りるわ、信号に引っ掛かるわ引っ掛かるわ。健康のため、バス停一つ分ぐらいなら歩きましょう。10時08分頃に会場着。焦って、走って、どうにか間に合った。良かった。
さて、対グランパス最終決戦である。名古屋の今年の中学3年生は、小学生から強い、強いと言われてきた世代。しかし、久々の黄金世代と言われる清水は、02年春のナイキカップ予選、02年冬のジュビロカップと、その名古屋に2戦2勝。クラブ選手権では、磐田に不覚をとった名古屋に対し、東海王者となって、全国でもベスト4の結果を残している。ただ、03年冬の東海中学生選抜サッカー大会では、18人中10人がグランパスの愛知選抜が、同じく10人がエスパルスで占める静岡選抜を、3−0の完勝で下している。 清水は夏に比べると、幾らかメンバーが代わった。右SBを桑原彬から渥美に、ボランチに唯一の早生まれ選手・神田を抜擢。そして、長沢をFWで起用した。長沢クライフェルト化計画を(勝手に)目論む筆者としては、喜ばしい起用である(笑)。一方の名古屋は、主力の吉田・中西が不在。福島や後藤は戻ってきているので、Jrユース卒業というより、怪我か何かがあったのかもしれない。実際、吉田は松葉杖で戦況を見守った。いずれにせよ、戦力的には清水有利である。 なお、今回の観戦記では、私より知識も豊富なお二方が書かれたものもありますので、そちらも合わせてご覧下さい。→川端氏、タナカ氏
[前半] 総評:立ち上がりこそ、名古屋が攻める時間があった。10分には、GK山崎がクリアミス、更に中途半端に飛び出して福田に抜け出され、ガラ空きのゴールにシュートをファーポストが防ぐ、という場面があったが、次第に清水が優勢に。清水の中央の4枚は盤石の安定感で、高い位置でボールを奪うと、巧みに左右に捌いて試合を組み立てた。前線の2人、特に長沢はポストとしては機能しており、次々にサイド攻撃を引き出したが、フィニッシュ時に展開が遅くなる悪癖が顔を覗かせ、ゴールを割ることはなかった。名古屋は10分の場面を除くと、ミドルとアーリークロスがあったのみ。
名古屋 清水エスパルス 3(0) シュート 5(3) ×町田、○池田、○小出、×神田、○長沢 1(0) 右クロス 5(1) ○小泉、×小泉、×小泉、×小泉、○小泉 0(0) 左クロス 7(2) ×小出、○小出、×桑卓、×町田、○桑卓、×小出、×小出 1(0) 右側CK 0(0) 0(0) 左側CK 0(0) 1(−) 犯OS 0(−) 6(−) ファウル 2(−) 神田、小出
[後半] 13分:サイドに大きく開いて先行する小泉を、やや内側からフォローする渥美に対して、中盤右寄りでボールを持つ池田からパスが出る。渥美は軽く持ち上がると、速いタイミングで左足アウトサイドでのアーリークロス。名古屋DF、タイミングを狂わされたか、ヘディングクリアをカブり、裏で待つ滝戸が素早いワントラップからシュートを放つ。だが、これはGK正面、しかしリバウンドは長沢の元へ。長い足で抑ると、反転から丁寧な右足シュート、それがゴール左に決まり、清水が先制する。1−0。
総評:後半頭は、名古屋が猛攻。特に清水の右サイドを起点にされるが、中央の4枚は盤石で、名古屋の攻める時間が長かったにも関わらず、揺るぐことはなかった。すると、逆に速攻からエース(?)長沢が先取点を奪う。その後の清水は、攻撃はスピードのある左右MFにほぼ任せ、盤石の中央4枚に加えて両SBも守備を重視し、逃げ切りを図る。名古屋の攻撃をミドル2本に抑えるなど、それはほぼ成功していたが、終盤FKから森本にヘッドを許すと、続く福島のグラウンダーの右CKに、ニアで胡桃沢がフリー。しかし、シュートは枠上に外れ、残り時間は殆どなく、清水が対名古屋Jrユース3連勝を飾った。
(ほぼ全ての攻撃が長沢を経由した。これは中盤に下がって、ダイレクトでクサビを右の小泉に流そうとする場面)
(左CKからヘッドを狙うも、懸命に体を伸ばしてGK岡がクリア。長沢にはボールが低すぎたのか、体を折り曲げてます(笑))
(こちらは滝戸のポスト。恵まれた身体能力を活かし、僚友の和毅に落として攻め上がりを引き出す)
名古屋 清水エスパルス 4(1) シュート 6(3) ×小出、○滝戸、◎長沢、○和毅、×和毅、×小泉 1(0) 右クロス 1(1) ○渥美 3(0) 左クロス 3(0) ×和毅、×和毅、×和毅 1(1) 右側CK 0(0) 1(0) 左側CK 2(1) ○池田、×池田 3(−) 犯OS 0(−) 3(−) ファウル 4(−) 長沢、小出、桑卓、小泉
(勝ち進めるチームは常に一つ。代表で一緒になることも多いグランパスの吉田が、松葉杖に支えられて出迎える)
▼試合結果 清水エスパルスジュニアユース 1−0 名古屋グランパスエイト 得点:後半13分:清水・長沢駿(なし)
▼選手寸評 [私撰MVP] ●池田康彦 60分間出場:シュート1(枠内1) 神田とのコンビは高さに不安も予想されたが、名古屋が繋ぐサッカーを志向してたこともあり、むしろ2人の足下と対人コンタクトの巧さが際立つ結果となった。特に池田は奪ってからの展開は速く、同時に味方の走り込みがよく見えており、スピード豊かなサイド攻撃の起点にもなった。
[私撰MIP] ●岩本大 60分間出場 名古屋が中盤の潰しを嫌ってハイボールで狙ってくれば、佐野・桑卓の出番。その穴を的確に埋めたのが、岩本だった。例えサイドに競り合ったボールを流されても、幅広くカバーするセンスには驚嘆。ロングフィードの質も高かったが、時折狙いすぎて危ない場面を作ることもあった。
●長沢駿 60分間出場:シュート2(枠内2、得点1) 185cmになったようだ。競り合いの強さとボールキープ時の懐の深さを垣間見せたが、課題を与えられてるのか、少ないタッチで捌くポストプレーが殆ど。最後はさすがに読まれたが、視野も精度もなかなかのものだった。FWとしては強引さに欠ける点は気になったが、清水のクライフェルトへと視界良好。
[個人的好印象選手(相手方)] 後藤雄平(中3):素早いカバーと正確なスライディングが印象的。3月10日生まれ。 福島新太(中3):守備に追われたが、時折センス溢れるパスで脅かした。1月28日生まれ。
--- 他の試合: JUVENTUDE F.C 3−0 桑名市立陵成中学校 得点:25尾藤、29新川、49杉山貴 SH数(枠内):15(7)−2(0) CK数(成功):3(0)−0(0)
四日市中央FC 0−4 スポーツクラブ岐阜VAMOS 得点:01西沢、29西沢、33大塚、35西沢 SH数(枠内):7(4)−13(8) CK数(成功):2(0)−2(1)
四日市中央FC: スポーツクラブ岐阜VAMOS: −−−−−高田−−遠藤−−−−− −−−−−吉浦−−佐光−−−−− −伊藤−−−−−−−−−−亀山− −西沢−−−−−−−−−−大塚− −−−−−中村−−佐竹−−−−− −−−−−花井−−遠藤−−−−− −下田−−中森−−加藤−−水谷− −丹下−−大澤−−岩本−坂井田− −−−−−−−田中−−−−−−− −−−−−−−宇野−−−−−−− 30:加藤→黒田、佐竹→内田 53:遠藤→益田、佐光→山下 40:伊藤→眞田 57:吉浦→森野 51:亀山→片
ヤマハジュビロ浜北 1−1 FC. FERVOR愛知 (PK戦 3−4) 得点:31伊藤(FERVOR)、59水野(浜北) SH数(枠内):22(7)−7(2) CK数(成功):10(7)−1(0) クロス(成功):17(9)−4(2)
ヤマハジュビロ浜北: FERVOR愛知: −−−−−稲葉−−鈴木−−−−− −−−−−喜田−−伊藤−−−−− −−−−−−−水野−−−−−−− −−−−−−−山下−−−−−−− −平塚−−山田−−今枝−−広野− −宮原−−桜井−−加藤−−諏訪− −−−永井−−水川−−大堀−−− −−−平田−−古賀−−川本−−− −−−−−−−村松−−−−−−− −−−−−−−安藤−−−−−−− 37:大堀→市野 24:諏訪→加藤 55:山下→清水 58:平田→吉田
[個人的好印象選手] 平塚雄樹(浜北・中3):飛び出しのタイミングと速さでサイドを完全に粉砕。これで持続力があれば… 古賀好高(FERVOR・中3):サイドは崩されたが、中央で高さと強さと粘りを発揮、精度を落とさせた。
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