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2003年08月14日(木) JY:クラブ選手権 全国大会 横浜F・マリノス戦

03年08月14日13:30開始 Jヴィレッジ Pitch 1
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 対 横浜F・マリノスジュニアユース ※30分ハーフ

▼布陣
−−−−−町田− 山崎竜 −−−−

−小出−−−−−−−−−−田村−

−−−−−長沢−−池田−−−−−

−桑卓−−佐野−−岩本−−桑彬−

−−−−−− 山崎晃 −−−−−−

交代:後半10分:田村→小泉(そのまま右MFに)

横浜F・マリノスジュニアユース:

−−−−−斉藤−−高橋−−−−−

−− 武田英 −森谷−−幸田−−−

−−−−−− 大久保 −−−−−−

−丸山−−石川−−田代−−岩田−

−−−−−−−守屋−−−−−−−

交代:なし


▼試合展開

 雨。東北南部は一応、8月2日に梅雨明けしたはずなのだが。半袖の上にサンダル履きの筆者はまたも寒さに震えることになる。…懲りてない。しかも、Ptich 1を土手から観戦していたため、地面の泥が足に「染み込み」、風呂で擦ってもなかなか落ちないほどだったりしたという。
 東海王者と関東王者との対決。清水・横浜共に昨日とスタメンは変わらず、四つに組んでの対戦となった。大型ボランチである長沢・大久保の対決が鍵を握るというのが、筆者の事前予想。共にFWから今年コンバートされた選手で、まだまだミスが多い。如何にミスを減らし、スーパープレーを増やせるか。

[前半]
 前日に続き、この日も試合はいきなり動く。3分、小出の突破は岩田に止められるが、MFに向けて弾いたボールを山崎竜が足を思いっきり振り上げてカット。そのまま体勢を立て直して中に切り込むと、バイタルエリアで軽く横に流し、スイッチした池田がミドル。GK守屋が好セーブを見せるも、その威力を十分に消しきれず前に落としてしまい、そこに突っ込んだ長沢が詰めた。ボランチ2枚がPAで絡んでの先制。1−0。
 これで横浜は一気にギアを上げ、大攻勢を開始する。一方の清水は先制の余裕で足下に繋ぎ、じっくり組み立てようとするが、それは出足がとにかく鋭い横浜の格好の餌となり、次々と高い位置からの速攻を食らう。5分には佐野の前方フィードを幸田がカット、受けた森谷がその佐野のチェックを振り切ってPA内ドリブルシュート。しかし枠外。その後も岩本のパスミスなどもあり、横浜は気勢を上げて攻めるが、焦りからかMFのミドルが多く、枠に入らない。

 その内に清水も徐々に横浜の攻撃にも慣れ、横浜は攻め疲れ。24分、桑彬のドリブルはDFが潰すが、こぼれ球を桑彬が自ら拾ってスルーパス。DFに引っ掛かるが上手く山崎竜の前に転がり、PA内正面でシュートを放ったが、GKが見事にセーブ。すると26分、素早く縦に繋いで幸田が右サイドスペースに抜けると、対応に行った佐野はコンタクトを躊躇し、クロスのコースを切る守備に切り替える。だが、時既に遅く、低くて速いクロスが入るが、岩本が足を投げ出してスライディングクリア。しかし、狙いを誤ったのか余裕が無かったせいか、サイドにクリアせずに前に跳ね返したボールは、横浜の選手に引っ掛かる。瞬間、その選手、森谷がダイレクトでループシュート。PA手前から放たれたボールは、美しく緩い曲線を描いて、ゴールへと吸い込まれた。1−1。
 その後は清水も前掛かりになるが、ロスタイムにはロングボールをGK山崎晃が声を掛けて取りに行きながら、聞こえなかったのか佐野がヘディングクリアしてしまう。それを横浜の斉藤に拾われてしまい、慌てて距離を詰めるDFを切り返してミドルは、運良く前に出ていた山崎晃が倒れ込んで足。どうにか同点のまま、試合を折り返す。

横浜        清水エスパルス
8(2) シュート 4(4) ○池田、◎長沢、○小出、○山崎
2(0) 右クロス 1(0) ×田村
5(0) 左クロス 3(0) ×小出、×桑卓、×小出
0(0) 右側CK 0(0)
2(1) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  0(−)
3(−) ファール 3(−) 佐野、町田、小出


[後半]
 開始2分の横浜、左から小気味よく繋いだボールを幸田が受けると、遅れた小出の後ろからのチェックを振り切ってドリブル、スルーパスを高橋がシュートもGK山崎晃の正面。が、威力を消しきれずに前にこぼし、清水先制点の再現なるかというところで池田がクリアする。
 だが、後半は同点に追いつかれた清水が、打って変わって攻めに出る。5分、やはり今日も後半になって持ち直した岩本から正確なフィードが長沢にはいると、反転してすぐにスルーパス。町田が裏に抜けるが痛恨のトラップミス。田村がフォローして右45度から20Mミドルを放つも。GK。更に7分、長沢が大久保と競り合って落としたボールを山崎が拾い、再びスルーパスから町田が裏に抜ける。しかし、GKの出足が良く、シュートはGK。ただ、ここまでは横浜が長いFKから田代のシュートという場面もあり、一進一退の展開であった。

 そして10分、いよいよ小泉登場。全体が攻撃モードに切り替わる。11分、GK山崎晃のキックをDFがカブり。バウンドして裏に抜けたボールを町田が右45度からシュートを放ったが、GK守屋ディフレクトしてCKに逃げる。小出CKから長沢は枠外。その直後、前掛かりの清水の裏を突き、幸田が裏に抜けて右クロスはGK山崎晃が何とか触れたがファーに流れ、フォローした武田の折り返しはDF(岩本?)が足を投げ出すもPA内右に転がり、最後斉藤?のシュートは宇宙開発。
 怯まず清水は16分、山崎のスルーパスから再び町田は、GK。更に18分、町田のポストから長沢に戻してダイアゴナルフィード。小出が抜け出て左クロスに町田は、枠上。続いて19分、長沢のダイアゴナルフィードに再び小出、しかし今度は一つインサイドに桑卓が小出と平行して走り、パスを受けて切り込むとPA内で2人抜きしてドリブルシュートは、これもGK守屋が反応。小泉投入からの10分間で、シュート9本の猛攻である。それでも得点が奪えないのも凄いが。

 しかし、遂に均衡は破れる。20分、町田が裏に出したボールで左に抜けた山崎竜、タッチライン際で追いつくと勝負せずに後ろに戻す。そこに駆け込んだ小出はフリー。余裕を持って中の様子を見極め、マイナスのクロスを送る。そこに3人(ニア寄りに町田・ファー寄りに小泉?)が大挙して走り込んでいたが、合わせたのはやや遅れて走り込んだ中央の長沢。ランニング・ノージャンプヘッドが、勢いよくゴールニアサイドを突き破った。2−1。
 その直後、PA内で横浜の選手が深いタックルを食らって倒れる場面もあったが、判定はノーファール。横浜はSBが攻撃一辺倒となり、両サイドから分厚く攻めるが、岩本・佐野・池田の守備のトライアングルがPAの周辺でこれをストップ。シュートまで持ち込ませない。逆にSBの裏への長いボールで小出・小泉を走らせて効果的に相手を押し込むと、前日20分間の延長戦を戦った横浜には余力無く、清水がどうにか逃げ切った。なお、筆者は興奮と雨で濡れたノートのせいで、この10分間をマトモにメモれていない(爆)。

横浜        清水エスパルス
5(3) シュート 17(9) ×小出、○田村、○町田、○池田、○町田、×長沢、×桑卓
               ×山崎、○町田、×町田、×町田、○桑卓、◎長沢、×小泉
               ×小出、○長沢、○佐野
5(1) 右クロス 2(1) ×桑彬、○小泉
5(0) 左クロス 5(3) ×小出、○小出、◎小出、○小出、×小出
0(0) 右側CK 2(2) ○小出、○小出
1(0) 左側CK 1(1) ×池田
0(−)  犯OS  0(−)
4(−) ファール 11(−) 佐野、桑卓、佐野、桑彬、小出、佐野、桑彬、池田、町田
               小出、町田



▼試合結果
清水エスパルスユース 2−1 横浜F・マリノスジュニアユース
 得点:前半03分:清水・長沢駿  (なし)
    前半26分:横浜・森谷賢太郎(なし)
    後半20分:清水・長沢駿  (小出洋孝・左クロス)
 警告:前半21分:横浜・森谷賢太郎(ラフプレー)
    後半23分:清水・小出洋孝 (ラフプレー)
    ????分:清水・岩本大  (?)



▼選手寸評(個人的好印象選手)

●長沢駿 60分出場、シュート4(得点2、枠内3)
 試合を通しては横浜の大型ボランチ、大久保に競り負ける場面も多く、先にチェックに動いた池田と重なったり、パスミスもあったりと、決して完璧な内容とは言えない。しかし、テクニカルなドリブルあり、素早い左右への捌きあり、スルーパスありと体に頼らないプレーに挑む姿勢は買い。それでいて、PA内でもジャンプしなくとも競り勝てるその体躯は、やはり貴重だ。荒削り故の不安定さには、目を瞑るべき。

●小出洋孝 60分出場、シュート3(枠内1)、クロス7(左7、成功3)
 消えやすいのはファンタジスタの常だが、消えてるように見えて抑えきれないのもファンタジスタ。しかし、この日はチーム全体がのらりくらりしてた前半に全てを精算していたのか、後半は常に全開だった。自らの突破、同じファンタジスタの桑卓との絡み、正確なトラップ、精妙なクロス…、多くの決定機を演出した。守備時のポジションは怪しかったが。

●池田康彦 60分出場、シュート1(枠内1)
 長沢が自由奔放にプレーできるのも、後ろを固める池田のおかげ。試合の入り方に失敗したのか、敵味方双方に危険なフィードを連発した岩本と、しばしば持ち味の運動能力で遅れをとった佐野の両CBが、最小失点に抑えられたのも池田のおかげ。持ち味でもある豊富な運動量を封印し、中盤の底に位置しながら地味に最終ラインをカバーし、攻撃時は忠実に左右へと捌いた。終盤になるにつれ目立つ競り合いの強さが、完成度の高さを伺わせる。

●桑原卓哉 60分出場、シュート2(枠内1)、クロス1(左1)
 攻撃の核である小出が高い位置取りをする分、桑卓も前目でフォアチェックする場面が多かった。そのため、何度か裏を取られた場面があったものの、コンタクトプレーでの強さと高さ、交錯しながら自然とボールを自分のものにしてしまう巧さは評価したい。攻撃面でも裏に抜ける動きに加えて、鮮やかなドリブル突破も披露したが、まだ「ドリブルのためのドリブル」のレベルに留まっているか。なお、彬の方もコンスタントに良いプレーをしており、特にキックの質が良い。

●山崎竜男 60分出場、シュート2(枠内1)
 この日もシュート「以外は」完璧。ボールへの執着心があるユースの築館監督が好みそうなタイプ。特にフォアチェックの勤勉さが高い貢献度を示す。町田との相性は完成の域にあり、戻ってポストと裏への抜け出しの役割分担を盛んに入れ替わり、2人だけで好機を創る場面も多かったが、最後のシュートが…。特に山崎の場合、シュートを打つことの消極性は大きな課題。

●森谷賢太郎、守屋雄一郎(横浜)


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03年08月14日11:00開始 Jヴィレッジ Pitch 2
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 鹿島アントラーズFCジュニアユース 対 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜
  ※30分ハーフ

▼布陣
鹿島アントラーズFCジュニアユース: ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜:

−−−−−田宮−−諸岡−−−−−   −−−−−松尾−−大西−−−−−

−− 小野谷 −−−−−向後−−−   −−−得平−−酒本−−佐藤−−−

−−−−−八木−−山本−−−−−   −−−−−− 星野優 −−−−−−

−菅谷−−畑中−−松崎−−田崎−   −金子−−岩澤− 星野剛 −蓮沼−

−−−−−−木之内義−−−−−−   −−−−−−−河上−−−−−−−

交代:後半00分:田宮→中塚      交代:前半10分:河上→瀧本
   後半24分:菅谷→小古瀬        後半05分:佐藤→中島
   後半29分:向後→武藤         後半17分:蓮沼→子安


▼試合展開

前半05分:舞浜、左から右へのチェンジサイド。これは鹿島DFが跳ね返したが、それを拾ったのは上がっていた右SB蓮沼。鋭く右足を振り抜いたシュートは、低くゴールネットに突き刺さった。0−1。

前半07分:鹿島、小野谷が競り落としたボールを拾った田崎、向後とのワンツーで右スペースに抜けると、PA右角へと中に切り込む。そこで金子?が引っ掛け、FK…にも見えたが、審判の指さしたのはPK。山本が冷静に決め、鹿島が同点に追いつく。1−1。

前半09分:鹿島、舞浜のキックオフボールを跳ね返すと、浅い最終ラインの裏に諸岡が抜け出してオフサイド無し、独走。PA内でGKと1対1になると、切り返しから上手くスライド移動、GK河上は残った諸岡の軸足を払ってしまい、またもPK。そして、GK河上は一発退場。急遽投入された瀧本は山本のキックを一度は止めるが、弾くので精一杯。前にこぼれたボールを山本が自ら蹴りこみ、2−1。鹿島逆転。

後半17分:舞浜、左サイドに流れた酒本、左回転で戻りながらターンして鹿島SBを振り切って中に切れ込むと、そう見せて右足でクロス。ファーの中島はワントラップから綺麗にファーに流し込み、舞浜同点。鹿島はDFが舞浜のフェイントに惑わされ、濡れた芝に足を取られて転倒してしまっていた。2−2。

後半28分:市原、延長戦の気配が濃厚になってきた最終盤、ロングボールがバウンドして転がったが、諦めずに追った松尾がライン際で追いついて、スピードに乗ったまま左足一閃。角度10度シュートがGKのニアを割り、土壇場で舞浜が逆転した。2−3。

 鹿島アントラーズFCジュニアユース 2−3 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜

鹿島            舞浜
6/3(5/0) シュート 5/4(3/2)
3/3(1/1) 右クロス 2/3(0/0)
0/0(0/0) 左クロス 7/6(2/2)
1/0(0/0) 右側CK 0/0(0/0)
0/1(0/0) 左側CK 2/0(0/0)
3/3(−/−)  犯OS  1/1(−/−)
6/2(−/−) ファウル 6/5(−/−) ※前半/後半(成功数・枠内数)


個人的好印象選手:田宮、向後(鹿島)、松尾、蓮沼(舞浜)


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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