2003年08月13日(水) |
JY:クラブ選手権 全国大会 エスペランサいわきFC戦 |
03年08月13日11:00開始 Jヴィレッジ Pitch 2 日本クラブユース選手権(U-15)大会 対 エスペランサいわきフットボールクラブ ※30分ハーフ
▼布陣 −−−−−町田− 山崎竜 −−−−
−小出−−−−−−−−−−田村−
−−−−−長沢−−池田−−−−−
−桑卓−−佐野−−岩本−−桑彬−
−−−−−− 山崎晃 −−−−−−
交代:後半17分:田村→小泉(そのまま右MFに) 後半29分:池田→神田(そのままボランチに)
エスペランサいわきフットボールクラブ:
−−−− 鈴木政 鈴木勇 −−−−
−−−向山−−−−− 鈴木弾 −−
−−−−−茂木−−高田−−−−−
−後藤秀−阿部−−大平−−小峯−
−−−−−−−大金−−−−−−−
▼試合展開 この夏、4回目の村行き。スーパーひたちは折からの帰省ラッシュに巻き込まれ、満席状態。運良く水戸で空いた席に座ることができたが、眠さに1時間以上立ちっぱなし状態で、フラフラ。しかも座ってから寝ようとすると、通路に立つ乗客に体を寄せられて起こされるし。舐めてました、東北の帰省ラッシュ(いや、指定席取れなかったんだけど)。
グループHシードにて、予選リーグ全勝のエスペランザいわき。それもそのはず、GK大金、DF大平、MF鈴木政(この日はFW)、FW鈴木弾(この日はMF)と4人ものU-14ナショナルトレセン選手を配する強力チームである。しかも、Jヴィレッジは彼らにとっての完全ホーム。大声援が彼らを後押しする。 対する清水も、今年のチームは実に強力だ。U-15日本代表候補5名(岩本・佐野克・池田・長沢・町田)、U-14ナショナルトレセン6名(岩本・佐野克・池田・小出・杉山和・滝戸)、静岡県選抜10名(佐野克・小出・山崎晃・山崎竜・長沢・岩本・池田・杉山和・滝戸・佐野諒)など名前を挙げるのは簡単だが、本当の強さはここに名前の挙がらなかった選手のレベルの高さ。今年、サイドバックに定着してきた桑原兄弟は今、伸び盛り、右ウィングの小泉は突破力だけならチーム随一の破壊力を誇る。その小泉は疲労骨折の危険ありと大事を見て先発から外れているが、代役の2年生田村も、まだ完成度は低いが独特の動き出しが光る。控えに甘んじている神田・渥美・望月らも、確かな実力の持ち主で安心してピッチに送り込める。決勝トーナメント初戦、清水は遂に現状のベストメンバーを組んできた。
(大声援を送るいわき応援団。 主将の岩本(4番)も動揺したか?)
[前半] 試合前、ベンチに向かって「やべっ、めっちゃ緊張してる」と叫んでた岩本。その不安を知ってたわけではないと思うが、開始1分、いわきの鈴木政がスピードに乗って中央突破、最終ラインから岩本がブレイクしたところでスルーパス。鈴木政を見ながら岩本の裏に抜けた鈴木勇が、反転しながらPA内でシュートを放つもGK山崎晃、横っ飛びでCKに逃れる。向山の左CK、中央で巧みにマーク(長沢?)を外して飛び込んだ高田が頭で合わせたボールは、ファーサイドネットに吸い込まれた。0−1。 いまいち現実感のない失点劇だったが、これは紛れもない現実。目の覚めた清水は、ペースを急激に上げて攻勢に出る。その中心となったのは、左MF小出。7分、その小出がサイドで一人抜いて突破、マイナスの折り返しに至近距離で町田が頭で合わせたが、僅かに左。14分、ループスルーパスに町田が突っ込むがDFクリア、だが跳ね返りを山崎竜がシュートを狙うもGK。今ひとつ押し切れなかった清水だが15分、左サイドやや相手陣内に入ったところでFKを得る。距離約40M、池田が蹴った速いボールはPA内に巻いて落ちる。そこで待ち構える長沢が頭一つ抜け出すと、競り負けて体勢を崩したDFに当たり、ファーへと吸い込まれた。1−1。思いがけない同点劇に、蹴った池田は桑卓と歓喜を分かち合っていたが、自陣に戻る長沢は、どう感情を表現して良いか分からない感じだった。
早めに失点をリセットした清水だが、前半のペースは五分。長沢を軸に競り合いで勝る清水がポセッションで有利に立つが、鮮烈な速さを持つ鈴木弾らが不安定な清水最終ラインをカウンターで襲ういわきが、決定機の数では上回った。23分、長沢が競り落としたボールを逆にいわきが拾い、鈴木弾が桑卓を振り切って右に抜け出し、クロスを送ったが合わず。25分、小出の右CKから長沢がヘッドを放つがDFクリア、それを鈴木弾が拾って速攻。岩本を交わしてシュートを放ったが、GK山崎晃ナイスクリア。一進一退で試合を折り返す。
いわき 清水エスパルス 7(7) シュート 7(4) ○小出、×長沢、×町田、×長沢、○山崎、○山崎、○長沢 1(0) 右クロス 2(0) ×田村、×町田 2(1) 左クロス 9(5) ○小出、×小出、○小出、×池田、○町田、○町田、×小出 ○小出、×山崎 0(0) 右側CK 1(1) ○小出 2(1) 左側CK 2(2) ○池田、○池田 1(−) 犯OS 2(−) 山崎、山崎 3(−) ファウル 5(−) 不明、町田、岩本、山崎、池田
[後半] 後半開始直後、田村が長いパスを必死に追いつき、切り返しから左クロスを長沢がヘッドで狙うもDFと競り合ってこぼれ、しかしそこに駆け込んだ桑彬のミドルは右に外れる。一方で7分、桑卓のドリブルから小出が左クロス、ファーの田村が何とか駆け込んでボレーシュートは大きく外れ、これを何とか繋いで再び小出がクロスを送ったがDFが跳ね返し、いわきの速攻。なおも鈴木弾が一人抜いて突破し、ラストパスを鈴木勇が受けたが桑彬のカバーが間に合う。後半は、落ち着きを取り戻した岩本の存在が最終ラインをグッと引き締めており、危ない場面の一歩手前で食い止められるようになってきた。 11分、小出の右CKをGKがこぼし、佐野が詰めたが何とか再びGK。15分、長沢が競り合ったボールを桑彬が奪い、田村→山崎と前に送ってループスルーパスに再び桑彬、右クロスを小出が受けてドリブルシュートはGKが弾く。攻めながら、どうしてもゴールを割れない清水は、17分、遂に小泉を投入。すると、その速さを存分に発揮した小泉は19分、右サイドを3人抜きして折り返したマイナスのクロスに対してPA内に入ってきた長沢はややタイミングが早すぎ、足下に入ったボールをドリブルする間にDFに入られて、右CKとなる。小出のキックにGKが反応したがこぼしてしまい、それを佐野が、更に小泉が詰めるも、混戦の中でそれぞれDFとGKが体で止め、最後は右アウトサイドにクリアされる。しかし、そこに待つはCKキッカーの小出。20分、左足でクロスを入れるとクリア直後でPA内のマークが外れており、長沢が落ち着いてワントラップからゴールに流し込んだ。2−1。
いわきはCB大平を前線に上げて賭けに出たが、それは清水の攻勢を更に強める結果となる。22分、山崎晃がポストから反転、スルーパスにまたも小泉が突破を仕掛け、クロスを再び山崎晃が合わせたが枠外。27分、山崎が重心の低いポストから反転してドリブルを仕掛けると、そのコンタクトプレーでDF2枚が耐えきれず倒れる。だが、判定はノーファール。一瞬、足が止まったいわき相手に山崎は左サイドスペースに抜け、その間にススッと左から中央バイタルエリアへと移動した小出、十分に溜めを作った山崎からパスを受けるや、狙い澄ましたミドルを放つ。鮮やかにゴール角に決め、3−1。 更にその直後、誰もが3点目の展開のメモに忙しい中の28分、最終ライン?からのロングフィードを山崎が頭で裏に流し、町田がGKと1対1に。容易にGKの脇の下に流し込み、いとも簡単に4−1に。ちなみに私本人は見ていないので、多分に想像が含まれています(笑)。その後は問題なく逃げ切って、清水がベスト8に駒を進めた。
いわき 清水エスパルス 2(0) シュート 14(8) ×桑彬、×田村、×町田、○佐野、○小出、×佐野、×町田 ○長沢、○小泉、◎長沢、×山崎、◎小出、◎町田、○町田 3(1) 右クロス 9(6) ○田村、○池田、○桑彬、×小泉、○小泉、◎小出、○小泉 ×町田、×桑彬 3(1) 左クロス 4(2) ○小出、×小出、×小出、◎山崎 1(0) 右側CK 3(1) ×小出、○小出、×小出 0(0) 左側CK 2(1) ×池田、○池田 1(−) 犯OS 0(−) 0(−) ファウル 7(−) 山崎、佐野、長沢、小泉、長沢、桑卓、町田
(試合後の挨拶。互いに個人技を前面に出した好勝負で、面白い試合だった)
▼試合結果 清水エスパルスユース 4−1 エスペランサいわきフットボールクラブ 得点:前半01分:いわき・高田裕行(鈴木勇希・左コーナーキック) 前半15分:清水・ オウンゴール 後半21分:清水・ 長沢駿 (小出洋孝・右クロス) 後半27分:清水・ 小出洋孝(山崎竜男・左クロス) 後半28分:清水・ 町田朋弥(山崎竜男・スルーパス)
▼選手寸評(個人的好印象選手) ●長沢駿 60分出場、シュート5(得点1、枠内3) 「普段は育成を考えてコンタクトプレーは禁じられてるだけなのか?」と思えるほど、追う展開の中で高さと競り合いの強さを反則的な程に発揮し、ポゼッションに貢献した。普段から体格を利用しない素早い展開を心掛けている選手だが、この日は正確にサイドに散らすダイアゴナルフィードが効果的だった。
●佐野克彦 60分出場、シュート2(枠内1) ひたすらドリブルを仕掛ける相手へのラインコントロールやポジショニングで混乱していた岩本に対して、佐野は自らの職務を全う。己のゾーンで勝負を挑む相手を、高い運動能力で確実に潰し続け、束の間の安定感をもたらした。守備だけでなく、フィード面でもミスは少なく、セットプレーでも運動能力を存分に発揮。
●小泉慶治 13分出場、シュート1(枠内1)、クロス3(右3、成功1) どうやら、疲労骨折の恐れありとのことで大事を見ていたようだ。しかし、途中交代で投入される小泉は正直、卑怯だ(笑)。圧倒的なスピードとテクニックと勝負を挑む勇気で以て、酷暑と疲弊で崩壊寸前のいわき守備陣に、僅か10分で引導を渡した。
●山崎竜男 60分出場、シュート3(枠内2)、クロス2(左2、成功1) 町田との相性は最高。高い運動能力と重心の低い完成されたポストスタイルを持ち、ドリブルや裏を狙う動きにフォアプレスも素晴らしく、全てのFWの仕事を高い次元でこなしていた、…シュート以外は。ヘスキーのようだ。
●小出洋孝 60分出場、シュート3(得点1、枠内3)、クロス9(右1左8、成功5) 今日は追う展開の時間帯では、持続的にハイパフォーマンスを示していたが、やはり消えやすい点は相変わらず(後半は相手のキーマン、鈴木弾をケアした関係もあるが)。それでも必ず得点に絡むあたりは、さすがファンタジスタ。
●鈴木弾、高田裕行(いわき)
--- 03年08月13日13:30開始 Jヴィレッジ Pitch 1 日本クラブユース選手権(U-15)大会 横浜F・マリノスジュニアユース 対 ジュビロサッカースクール沼津 ※30分ハーフ
▼布陣 横浜F・マリノスジュニアユース: ジュビロサッカースクール沼津:
−−−−−斉藤−−高橋−−−−− −−−−−館石−−伊藤−−−−−
−− 武田英 −森谷−−幸田−−− −−−草谷−−−−−−−−中里−
−−−−−− 大久保 −−−−−− −−−−−佐野−−山田−−−−−
−丸山−−石川−−田代−−岩田− −村山−−和田−−藤田−−渡邊−
−−−−−−−守屋−−−−−−− −−−−−−−松本−−−−−−−
交代:前半20分:守屋→武田大 交代:後半00分:館石→早川 後半11分:丸山→中村 延長00分:高橋→谷島
▼試合展開 前半19分:沼津、中盤で佐野が相手と交錯しながら前にパスを送ると、草谷がクサビから反転して、速攻。代わって左に流れた館石とのワンツーで裏に抜け、左クロスに対してPA内中央で伊藤がヘッド。沼津が先制する。0−1。
前半20分:横浜、大きく緩いチェンジサイドを高橋が左に流れながら受ける。ワントラップで渡邊より半歩前に出ると、即シュート。角度45度・距離20Mから放ったミドルが鮮やかな曲線を描いてゴールファー上に吸い込まれ、あっという間に横浜が追いつく。1−1。
延長19分:延長後半ロスタイム、示された1分の時間も50秒が過ぎようかという頃、左SBに下がっていた武田英がチェンジサイド。しかし、精度が無く、村山が余裕のクリア。が、その先で拾ったのは途中交代の谷島。左に回りながら最後のドリブルを開始すると、疲労かどうせPK戦だという油断か、沼津DFチェックにいけない。最後はCB2枚の間をスルスルっと抜け、至近距離から放ったシュートはGKも止められなかった。2V−1。衝撃の幕切れであった。
横浜F・マリノスジュニアユース 2V−1 ジュビロサッカースクール沼津
横浜 沼津 5/7/5(1/3/1) シュート 5/3/5(3/0/3) 5/1/0(0/0/0) 右クロス 2/5/5(1/2/2) 3/3/1(2/1/0) 左クロス 4/5/0(1/0/0) 1/1/1(0/0/0) 右側CK 3/0/2(1/0/1) 2/0/0(1/0/0) 左側CK 2/0/0(0/0/0) 1/0/0(−/−/−) 犯OS 1/0/1(−/−/−) 4/4/3(−/−/−) ファウル 6/4/5(−/−/−) ※前半/後半/延長(成功数・枠内数)
個人的好印象選手:大久保、田代(横浜)、渡邊、中里(沼津)
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