2002年11月30日(土) |
Jユース杯 予選リーグ 大宮アルディージャ戦(H) |
02年11月30日14:01開始 清水エスパルス三保グラウンド 第10回Jユースカップ2002・Jリーグユース選手権大会 予選Dグループ 対 大宮アルディージャユース(H)
▼布陣 −−−−−真司−−阿部−−−−−
−篠田−−大瀧−−枝村−−拓也−
−森安−−村越−−渡邊−−天野−
−−−−−−−風間−−−−−−−
控え:海人、高山、高柳、上埜、岡村、仁科、獅子内 交代:後半16分:篠田→仁科 (真司を左MF、仁科をFWに) 後半25分:拓也→上埜 (そのまま右MFへ) 後半34分;真司→高柳 (渡邊をボランチ、大瀧を左MF、高柳をCBに) 後半40分:阿部→獅子内(そのままFWへ)
大宮アルディージャユース:
−−−−−大上−−内村−−−−−
−宿谷−−石黒−−鈴木−−小池−
−中居−−三浦−−中坪−−仲田−
−−−−−−−高橋−−−−−−−
交代:後半15分:宿谷→本多、後半16分:小池→藤本、後半40分:内村→根田
▼試合展開 先週、今の季節のサッカー観戦は死ねると書きましたが、見事に風邪をひきました。月曜に無理して会社に這って出たせいで、さらに悪化。おかげで浩太のデビューゴールを見逃したさ。俺、今年15回近く浩太出場試合見に行ってるのに、1度しか浩太のゴール見てないんですよ? しかし、布団の中で浩太のゴールを速報で知った時、そういう星の下で生まれてくる選手はいるのだと、改めて痛感しましたね。
さて、静岡は首都圏と打って変わって、暖かいとまでは言えなくとも、日が差せば、ぽかぽか陽気を知覚できる天気。曇りがちながら風もなく、まだまだ観戦に十分耐えうる。今日の観客はいつもより更に少なく、50人弱ほど。やはり、残留決定戦の魔力魅力には勝てなかったか。 清水はナショナルトレセンメンバーが戻ってきたものの、村越をJユース杯初起用。GKにも風間を6試合振りに選択。一方の大宮も、前節とメンバーが入れ替わっており、こちらも来年に向けて試行錯誤を怠っていないようだ。
潰し合いの序盤、清水はプレスの狙いが良く、ボランチとSBが連携して最終ラインの手前やや横で奪っていく。しかし、大宮も清水のハーフカウンターを警戒、深いラインを敷いて、拓也や篠田の突破を人海戦術で封鎖。これを打破したい清水は、足下ではなくサイドスペースにボールを出して、選手の俊足を活かそうとする。 まず19分、右サイドでキープする拓也が軽く前方斜め右にボールを出すと、天野が加速しながら拓也の内側から大きく回り込んで疾走。ライン際からのセンタリングに阿部が頭で合わせたが、ゴール上に外れる。 28分にも中央の真司から右の拓也に渡ると、拓也は再び前方斜め右へ今度は強めに転がす。すると真司が同様に拓也の前方へ、ダイアゴナルに快速を飛ばして回り込む。右足のセンタリングに合わせるのは、やはり阿部。ヘディングは僅か上に外れ、ネットの上に落ちる。
しかい、大宮は高い集中力を保ってマークを切らさず、清水のオープン攻撃に抵抗する。またファウルも犯さないため、必殺の大瀧→阿部のセットプレーも披露させない。そこで大瀧・枝村が鋭いミドルを枠内に放つが、GKは余念なく隙を見せない。攻めあぐむ清水には、だが別の飛び道具があった。 36分、自陣左からの長いFK。蹴るのは森安。一気にゴール前に蹴る込むが、ボールは左に流れてしまい、…と思いきや、そこに大瀧。フリーで左足で折り返すと、待ち構える真司が頭一つ抜け出してヘッド。ゴール右サイドに突き刺さり、清水が先制する。1−0。 さらに44分にも、開いて受けた篠田が切れ込んだところを倒されFK。ゴールまで40Mほどの距離、蹴るのは同じく森安。蹴ったボールをファーの阿部がマークに競り勝って頭で折り返すと、ニアで大瀧と真司がマークの前に抜け出す。大瀧の強烈な左足ボレーが決まり、同じパターンで突き放しに成功した。2−0。 森安の精度の高いロングキックで、清水は効率よく2点を加えて折り返した。
大宮 清水エスパルス 0(0) シュート 9(5) ×阿部、×大瀧、○枝村、○大瀧、×阿部、◎真司、○枝村、◎大瀧 ×阿部 0(0) 右クロス 10(2) ×拓也、×篠田、×天野、×天野、○天野、×天野、×拓也、○真司 ×拓也、×真司、 1(0) 左クロス 3(1) ○篠田、×篠田、×森安 2(0) 左右CK 2(1) ×大瀧、○大瀧
後半、大宮は再び守備システムを整えてきたが、清水は森安・村越を軸にロングフィードで落ち着いて攻める。まず10分、村越のロングフィードから阿部が抜け出すが、DFが一歩早くCKに逃れる。左CK、蹴るのは大瀧。ゴール中央に合わせたボールを村越が競り勝って叩きつけたが。GKが素晴らしい反応で弾き返す。これに阿部が感応、リバウンドを押し込むが、空のゴールをカバーしたDFがブロック、追加点を許さない。 13分には、攻め上がった森安が中央のパスを大宮がカット、森安の裏から逆襲、速攻を仕掛ける。しかし、真司が俊足を飛ばして追い掛け、自陣ライン際で強引に体を入れ替えてカット。ボールは村越を経由して森安が大きく右に展開。開いた枝村からのアーリークロスに、飛び込んだのは篠田。ヘッドでゴール右下隅へと丁寧に狙ったが、GKこれも反応良く弾くと、こぼれ球に食らいついた篠田より早くボールを抑え込む。ゴールキックも含めて、どうにもフィードは安定しない大宮GKだが、再三の好プレーで追加点を狙う清水に立ちはだかった。
だが、その頃には大宮の強固なシステムも綻びはじめていた。シュートどころか、危険エリアへの侵入すら許さない清水の徹底したシステムを前に、回されるボールを追い掛ける大宮は、疲労が蓄積。次第に警戒していたフォアプレスからのハーフカウンターを許すようになる。 15分、PA手前で拓也が読み切ってパスカット、枝村に渡すと広角フィード。右に流れた真司が受けてスペースを突破するとマイナスの折り返し。そこに最終ラインから渡邊が飛び出してシュートを放つ。だが、GKこれもストップ。 そして22分、最終ラインからボランチに渡そうとしたボールを、真司が狙ってカット。その出足で一気に最高速に達した真司に、大宮DFは完全に出遅れる。ノーマークで一息にPA内左30度シュートエリアへと踏破、次の瞬間、構えるGKを嘲笑うようにマイナスの折り返し。大宮守備陣は完全に予想を裏切られ、ノーマークで飛び出した仁科が丁寧に右ファーサイドに流し込んだ。3−0。壊れた玩具の、壊れたる所以を見せつける。
3点差がつき、清水の攻勢もやや落ち着いたが、大宮にも流れを取り戻す力は残っていない。断続的にパスカットからの突破を許し、34分の大瀧の左クロスから阿部は、辛うじて右CKに。大瀧のキックに村越が合わせたたがゴールに飛ばせず、今度は左CK。枝村のキックはDFがクリアするも、大瀧が拾うと密集地の網を縫うようなスルーパス。仁科がゴールを狙ったが、鋭くパスに反応していたGKに阻まれる。こぼれ球をエリア外からの枝村がミドルは、GK正面。 43分、森安が強引に体を寄せて奪取、渡邊にボールを預けて加速する。タイミングを図って渡邊が浮き球のスルーパスを送り込むが、これはGKの守備範囲。…と思われたが、何とファンブル。抜け出た森安が受けると、ガラ空きのゴールに流し込むだけで良かった。4−0。
その後、ロスタイムに入っても清水のペースは続く。大瀧の左クロスからCK。大瀧の右から1本目はやり直し、2本目は村越がまたも競り勝つが、ファーに流れてDFがクリア。今度は左から枝村のキックを大宮が跳ね返したが、天野が拾って左クロス。仁科は左後方からのボールに対し体の右側を開くと、ダイレクトボレーでゴールファーにループで狙う。アイデアは面白かったが、さすがに難しすぎたか枠を捉えず。 さらに、その直後にも最終ラインからのロングフィードに大瀧が左サイドから抜け出すと、さらに左に枝村が流れる。ボールを受けて枝村の狙い澄ましたセンタリングに、仁科が胸ワントラップシュートを図ったが、トラップがブレてシュート体勢に入れず。 最後、大瀧のミドルシュートが外れたところで、試合終了のホイッスルが鳴った。
大宮 清水エスパルス 0(0) シュート 14(9) ○村越、○阿部、×阿部、○篠田、×阿部、○渡邊、◎仁科、○阿部、 ×村越、○仁科、○枝村、◎森安、×仁科、×大瀧 1(0) 右クロス 8(3) ×拓也、×天野、○枝村、○真司、×拓也、×枝村、×大瀧、○仁科 0(0) 左クロス 4(2) ×大瀧、×大瀧、○天野、○枝村 2(0) 左右CK 7(3) ○大瀧、×大瀧、○大瀧、×枝村、×大瀧、○大瀧、×枝村
これにてアウェイでの緒戦を落とした後、7連勝で予選1位突破。決勝トーナメントの緒戦はは12月15日。三保グラウンドで愛知FCと夏のJ村以来の再戦となりました。これに勝てば、次は23日に川越競技場で鹿島−市原の勝者と。準決勝は26日、決勝は28日です。 12月からは、現在午前中は学校を休んでトップに合流している浩太も、通常通りユースの練習に参加することになるとのこと。満を持して「史上最強世代」が有終の美を飾るよう、応援していきたいと思います。
▼試合結果 清水エスパルスユース 4−0 大宮アルディージャユース 得点:前半36分:清水・鈴木真司(大瀧義史: ショートパス) 前半44分:清水・大瀧義史(阿部文一朗:ショートパス) 後半22分:清水・仁科克英(鈴木真司: ショートパス) 後半43分:清水・森安洋文(渡邊優希: スルーパス)
▼選手寸評 風間翔太 6.0 コーチングの判断に難があったものの、フットワーク良く本業は安定。
天野数士 6.5 守備では球際の強さ・読み共に優秀だが、アーリークロスの精度悪し。 渡邊優希 7.0 経験の浅い村越をカバーしつつ、高いDFラインを指揮。被シュート0。 村越大三 5.5 跳ね返しがカブり気味だったが、CKの攻撃参加で競り合いの強さを発揮。 森安洋文 7.0 低く速く曲げる正確なフィードで貢献。走力と身体の強さで攻守に良し。
杉山拓也 5.5 引いた守りをドリブルで崩せず。クロスの精度も低く、抑えられた格好。 枝村匠馬 6.0 高い潰し能力を発揮していたが、判断が一歩遅くて奪い返されること多し。 大瀧義史 6.5 大きな展開に不満はあるが、精力的な動きと優れた発想と技術で攻撃を率先。 篠田大輔 5.5 守備は及第点以上だが、突破力の不足から攻撃参加の度に潰される。
鈴木真司 7.0 俊足と技術と強気の突破を見せる一方、右足の技術や身体能力にも安定感。 阿部文一朗 5.5 中盤のスルーパスが少なく、速さが活きずに不完全燃焼。ミドル砲を多用。
仁科克英 6.0 卓越したキープ力と機動力で組織攻撃を呼び戻したが、決定機を外しすぎ。 上埜健太 5.0 レギュラーの判断速度に戸惑ったのか、無難なパスが多く、見せ場なし。 高柳亮太 6.5 フィードの判断が遅いが、跳ね返し・カバーは安定。ライン指揮を受け継ぐ。 獅子内善雄 ---
▼Jユース杯・Dグループ[最終結果] 09/08 日 15:00 大宮 0−5 東京V 仙元山 09/15 日 15:00 柏 2−2 大宮 あけぼの山 09/29 日 13:00 東京V 5−0 磐田 ヴェルディG 10/02 水 19:15 東京V 2−0 柏 ヴェルディG 10/05 土 13:00 磐田 1−0 大宮 大久保G 10/13 日 13:00 大宮 0−6 柏 大宮 10/14 月 13:00 東京V 2−1 清水 ヴェルディG 10/20 日 14:00 清水 1−0 磐田 三保G 10/26 土 13:00 磐田 2−6 清水 磐田 11/03 日 14:00 柏 1−1 磐田 柏の葉 11/04 月 14:00 清水 2−0 東京V 清水NTC 11/10 日 11:00 大宮 1−1 磐田 東松山 11/10 日 14:00 柏 0−6 清水 あけぼの山 11/13 水 19:15 東京V 1−0 大宮 ヴェルディG 11/17 日 13:00 磐田 6−0 東京V 磐田 11/17 日 14:00 清水 3−2 柏 清水NTC 11/23 土 14:00 大宮 0−2 清水 大宮 11/27 水 19:15 柏 0−1 東京V 柏の葉 11/30 土 14:00 清水 4−0 大宮 三保G 12/01 日 14:00 磐田 0―1 柏 磐田
1 清水 21勝点(8試合7勝0分1敗) 25得点 6失点 得失点差+19 2 東京V 18勝点(8試合6勝0分2敗) 16得点 9失点 得失点差+ 7 3 柏 8勝点(8試合2勝2分4敗) 12得点15失点 得失点差− 3 4 磐田 8勝点(8試合2勝2分4敗) 11得点15失点 得失点差− 4 5 大宮 2勝点(8試合0勝2分6敗) 3得点22失点 得失点差−19
○次回対戦 12/15 (日) 13:00 清水 vs 愛媛FC 三保グラウンド
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