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2002年11月04日(月) Jユース杯 予選リーグ ヴェルディ戦(H)

02年11月04日14:00開始 清水ナショナルトレーニングセンター・J-STEP
 第10回Jユースカップ2002・Jリーグユース選手権大会 予選Dグループ
 対 ヴェルディユース(H)

▼布陣
−−−−−阿部−−仁科−−−−−

−大瀧−−枝村−−浩太−−真希−

−拓也−−高山−−渡邊−−天野−

−−−−−−−海人−−−−−−−

控え:前田、村越、森安、上埜、岡村、真司
交代:後半22分:真希→岡村(そのまま右MFへ)
   後半44分:仁科→真司(そのままFWへ)
   後半44分:大瀧→上埜(岡村を左MF、上埜を右MFに)

ヴェルディユース:

−−−−−田村−−林陵−−−−− ※林陵は林陵平

−樺地−−小野−−野中−−飯川−

−小澤−−富田−−塗師−−一柳−

−−−−−−−菅野−−−−−−−

交代:後半??分:野中→保谷、後半09分:飯川→弦巻、後半29分:林→大木、
   後半34分:小澤→向山、後半40分:樺地→阿部


▼試合展開
三連休の3日目は、連夜の飲み会で二日酔い気味の起床だったりする。
「ひかり」の都合で12時前後には清水に到着。まあ、歩くか。清水の街はさり気なくパルちゃんがいたりするので、結構楽しい。時間はどうせ余るだろうと適当に歩くが、一カ所迷っただけで徒歩70分ほどで到着。まだ45分近く時間が余ってるし。こういう時には、こんなもの。

ゼムノビッチ監督も顔を見せた御前試合。天気は快晴。しかし、風が強くて、何より寒い。結局、今日もシャツとジャケットの2枚しか着ていない筆者は、本当に学習能力がない。
Jステップ自体は良い芝に、開放感のある環境で、なかなか心地よい雰囲気。さすがはロシア代表合宿地。除草剤とか撒かれたりしたけど。現在、2面しかないグラウンドをもう2面ほど増やしたら、是非ナイキカップあたりを招致してほしい。

さて、試合は珍しく清水が序盤からセットプレーを機にシュートを放つが、やはりというか、中盤同士の潰し合いの様相に。浩太・小野という司令塔が生きるスペースが生まれない。
そうなると、形としてサイド攻撃をもつ清水が有利。そして11分、拓也の縦パスを仁科がDFを背負って溜めると、鋭くサイドチェンジ。真希が攻め上がって抉り、角度のない位置から意表を突いてシュート。GK反応する。

一方のヴェルディは20分、飯川のマイナスの折り返しを、渡邊がファーで斜め横にクリア。しかし、これが弱く、田村が拾って右45度からミドルを放つが、ゴール横に外れる。
その後も、後方からのロングフィードを軸に攻めるが、この日は3年生専任で形成された清水最終ラインが意思統一され、オフサイドトラップを効果的に決める。また、ヴェルディもサイドから攻めるのだが、クロスやシュートの前にもう一回、ドリブルやショートパスを入れるヨミウリスタイルが徒になり、清水の有機的なカバーリングの網に引っ掛かってしまう。

27分、拓也のクリアから大瀧が左スペースに流れる。戻したボールをPA手前の仁科が溜めて、右に大きくサイドチェンジ。先刻と同じような形から、開いた真希が受けて今度は低いセンタリングを送ると、大瀧がボレーを放つ。これはDFに掠り、ファーポストの外側に逸れる。
その後も執拗にサイドを突く清水は32分、右の真希がマークを嫌って一度天野に戻すと、一呼吸置いて裏へ疾走。天野も反応良く縦パスを送り、真希がフリーで抜け出す。そのセンタリングはDFに引っ掛かるが、軌跡が変わって浮いたボールを、阿部が181cmの巨躯を思いっ切り倒して豪快に、だがアクロバティックなボレー。GKを反応させず、サイドネットに突き刺した。1−0

しかし、得点直後の34分、ヴェルディの縦パスを海人が大胆に飛び出して足でクリアするが、FWの体に当たってしまい、清水の右サイドに流れる。相手に拾われる寸前に渡邊がスライディングタックル。深く入りすぎてファウルになるが、どうにか当座の危機を脱する。
その相手FKは左サイドに流れ速攻。拓也が長い距離をドリブルで駆け上がり、中に切れ込むがPA手前で囲まれる。これを後ろに戻すと、浩太が左に大きく展開。開いた大瀧がセンタリングを送ると、ニアに阿部が飛び込んで胸トラップボレー。しかしGK、体を使って完全にシュートコースを塞ぎ、当たって転がったボールも飛びついて抑えた。

35分、今度は右から深く抉った真希が中に切り込む。DFが入るが、こぼれたボールを仁科が反応鋭くシュートに。これをGK飛び出して足でブロック。さらに真希が跳ね返ったボールに反応するが、シュートは大きく上に外れる。
しかしロスタイム、再び渡邊のタックルが深く入り、今度は警告。清水の左サイドからのFKから飛び出した小野がシュートを放ったに見えたが、これは神の手トラップ。小野は警告を受ける。
これで前半終了。メンバーの落ちたヴェルディ相手に、途中からボール支配率で上回り、危なげのない展開である。

ヴェルディ    清水エスパルス
1(0) シュート 10(7) ○渡邊、○浩太、○真希、×浩太、×大瀧、○高山、◎阿部、○阿部、
               ○仁科、×真希
4(1) 右クロス 5(3) ○真希、×真希、○天野、◎真希、×真希
0(0) 左クロス 6(1) ×大瀧、×大瀧、×拓也、×大瀧、○大瀧、×拓也
0(0) 左右CK 2(0) ×大瀧、×浩太



後半開始。再び潰し合い。例によって清水はクロス精度の問題から、ヴェルディは一つ余計なプレーをしてしまう問題から、両者なかなか決定機まで辿り着かない。
それでも、最初の決定機は清水。8分、渡邊が相手の横パスをスライディングでカットすると、枝村がダイレクトで浩太に戻す。次の瞬間、浩太からロングスルーパス。阿部が抜け出し、追いすがるDFを左に流れながら外して30度の位置からシュート。ファーポスト外に外れる。

しかし、その後はいよいよ消耗戦の色合いが濃くなり、清水もセットプレー絡みでしか好機を作れない。
17分には、スローインから阿部が一柳に後方タックルを受けFK。左30度の位置から、浩太が壁のニアを抜けてゴールファーサイドを綺麗に狙ったが、GK横っ飛びキャッチ。
25分は大瀧が倒されてFK。拓也がクイックリスタートを選択。一気にサイドチェンジして岡村が受けると、その前を枝村が踏破。パスを受けてセンタリングを送るがファーに流れ、痛んだ大瀧が何とか追い付いて再度折り返すが、GKにキャッチされる。
ボールは繋いでいるが、無理ができないので、単純なクロスボールが増えていく。

一方のヴェルディは温存していた主力を次々に投入するが、全体として重くのしかかる停滞感を吹っ切るには至らず、1点を追う焦りが高まってゆく。
27分にはリスタート時に離れなかったという興醒ましなプレーで塗師に警告。さらに30分、岡村が倒れた(ノーファウル)際に手を使ったと執拗に抗議して、小澤に警告。この警告処置に抗議して菅野に警告。重ねて34分にも、弦巻が審判への抗議で警告。愈以て陰鬱となった試合に、浩太が集中を求める声を高める。

すると37分、ロングフィードに阿部が中央で抜け出すが、DFがブロックして潰す。しかし背走する浩太が素早く拾ってスルーパス。仁科が中央から左に流れながら受けると、小さく中央に折り返し。いつの間にか、そこに飛び込んできたのは枝村。体を寝かせながら、ダイビングボレーで横っ飛びしたGKの下を抜いて、ニアに突き刺した。2−0
重苦しい雰囲気は清水にも伝染していたのだろう、漸くそれから解放された選手は、殊勲者枝村を囲んで抱き合い、法悦境たる様相である。

40分、天野の縦パスを仁科が右に流れて受けて戻すと、中央の枝村がサイドチェンジ。大瀧からのセンタリングは3人目の動きをする仁科に合わせるが、その前にDFカット。
ロスタイムにも、枝村が中央から捌いたボールを岡村が受けると、マークする大柄の一柳に体を巧みに預けて半回転、ゴール側を向いてセンタリングすると、枝村が飛び込んでシュートにいくが、DFに当たり、ゴール上へ外れる。
その後、田村の強引なシュートがニアのサイドネットを揺らしたりするが、試合に動きなくホイッスル。立派にアウェイの雪辱を晴らした。
得失点差の関係から1位・2位順位逆転は容易ではないが、ヴェルディから勝点奪っているチームが他にない現在、予選グループ勝ち抜けに向け、実に大きい勝点3となった。

ヴェルディ    清水エスパルス
3(0) シュート 6(2) ×阿部、×阿部、○浩太、×渡邊、◎枝村、×枝村
1(0) 右クロス 5(0) ×真希、×枝村、×天野、×岡村、×枝村
0(0) 左クロス 8(2) ×大瀧、○大瀧、×大瀧、×大瀧、×枝村、×拓也、×大瀧、○岡村
0(0) 左右CK 1(0) ×浩太


○試合後談話(サッカークリニックより)
築館範男監督「選手はよく頑張って戦ってくれた。前からコースを切って、うまく相手の攻撃を分断した。
攻撃については、中央とサイドのコンビネーションが上手く行っていたと思う。やはり、真ん中の守備は固められてしまうので、バランスをとって攻撃していった。
これからの課題は、攻撃についてはコンビネーション。守備については、相手に手数をかけさせるようなディフェンスを心掛けることだ」


▼試合結果
清水エスパルスユース 2−0 ヴェルディユース
 得点:前半32分:清水・阿部文一朗(山本真希:右クロス)
    後半38分:清水・枝村匠馬 (仁科克英:ショートパス)


▼選手寸評
山本海人  6.0 あまり出番はなし。コーチングは良好、時折飛び出しで怪しい場面が。

天野数士  7.0 前方の真希を上手く使う。守備では危険を犯すことなく堅実。
渡邊優希  7.0 軽率なミスもあったが、高い相互理解を得て果敢にラインを指揮。
高山純一  6.5 目立つ好守もなかったがミスもない。地味なカバーで決定機与えず。
杉山拓也  6.5 大瀧との連携とクロス精度は△だが、守備はカバー・タックル共に○。

山本真希  6.0 その瞬発力でちぎりまくるがクロスの精度は向上せず。後半はバテた。
杉山浩太  7.0 小野と高い次元で潰し合うが平然とこぼれ球をキープする技術で勝利。
枝村匠馬  6.0 前半は浩太に依存し裏方限定。岡村投入を機にダイナミズムが蘇る。
大瀧義史  5.5 7割方対面の一柳に潰されるが、残り3割は確実に仕事してみせる。

仁科克英  5.5 技術に長けたDFを相手に、ゴール近くの決定的な仕事が不十分。
阿部文一朗 6.5 考えられた動き出しで、存分に身体能力を発揮。先制点は巧かった。

岡村総一郎 5.0 枝村と良い連携もあったが、自身が得意とするドリブルが通用せず。
鈴木真司  --- 僅かな出場時間ながら見せ場は数度。
上埜健太  --- こちらは見せ場が与えられず。


▼Jユース杯・Dグループ[途中経過]
09/08 日 15:00 大宮  0−5 東京V 仙元山
09/15 日 15:00 柏   2−2 大宮  あけぼの山
09/29 日 13:00 東京V 5−0 磐田  ヴェルディG
10/02 水 19:15 東京V 2−0 柏   ヴェルディG
10/05 土 13:00 磐田  1−0 大宮  大久保G
10/13 日 13:00 大宮  0−6 柏   大宮 
10/14 月 13:00 東京V 2−1 清水  ヴェルディG
10/20 日 14:00 清水  1−0 磐田  三保G
10/26 土 13:00 磐田  2−6 清水  磐田
11/03 日 14:00 柏   1−1 磐田  柏の葉
11/04 月 14:00 清水  2−0 東京V 清水NTC

1 東京V 12勝点(5試合4勝0分1敗) 14得点 3失点 得失点差+11
2 清水   9勝点(4試合3勝0分1敗) 10得点 4失点 得失点差+ 6
3 柏    5勝点(4試合1勝2分1敗)  9得点 5失点 得失点差+ 4
4 磐田   4勝点(5試合1勝1分3敗)  4得点13失点 得失点差− 9
5 大宮   1勝点(4試合0勝1分3敗)  2得点14失点 得失点差−12

○次回対戦 11月10日(日) 14:00 柏 −清水 あけぼの山農業公園


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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