2002年10月20日(日) |
Jユース杯 予選リーグ ジュビロ磐田戦(H) |
02年10月20日14:00開始 清水エスパルス三保グラウンド 第10回Jユースカップ2002・Jリーグユース選手権大会 予選Dグループ 対 ジュビロ磐田ユース(H)
▼布陣 −−−−−仁科−−阿部−−−−−
−大瀧−−枝村−−浩太−−真希−
−森安−−高山−−渡邊−−天野−
−−−−−−−海人−−−−−−−
控え:風間、高柳、篠田、拓也、上埜、岡村、28 交代:後半14分:森安→篠田(そのまま左SBへ) 後半20分:真希→拓也(そのまま右MFへ)
ジュビロ磐田ユース:
−−−中村−−岡本−−山本−−−
−大杉−−上田−−岩本−−沼野−
−−−森下−−峰村−−佐藤−−−
−−−−−−−松井−−−−−−−
先発:1松井−3森下・4峰村・15佐藤−8沼野・6上田・10大杉−2山本・9岡本・12中村 控え:16八田・13萩原・5徳増・14曽我+?? 交代:前半34分:峰村→萩原、後半22分:大杉→徳増、後半29分:中村→曽我
▼試合展開 バス停で並ぶことの意味を知らないオバサンに微妙に苛立ちながら、トラブル無く三保へ。まあ、切符を落としたことぐらい、トラブルの内に入るまい。 グラウンドには、先日テクニカルディレクターに就任した望月氏の姿が。望月氏も今日の試合の後、浩太を連れて成田経由モルジブ行き、という理由のようだ。ご苦労様です。しかし、ゼムノビッチ・行徳両氏の姿はなし。先日の金曜にサテ−ユース(5−0)という試合が行われたそうなので、ある程度は既に見極めができている、ということだろうか。 小雨が時折混じる曇天。例によって筆者は傘を持参せず。
[前半] 試合当初は3トップの磐田に戸惑い気味。3人目をフリーにする場面がしばしば見られ、またフォアプレスに晒され、DFラインでボールを落ち着かせることができない。そのまま前半3分、大きなサイドチェンジに磐田・山本が追いつき、マイナスの折り返しから岡本が中近距離シュート。枠上。今日もファーストシュートを許す。 清水も6分、天野の縦パスを受けた真希がDFを背負いながら反転し、右に流れた枝村にスルーパス、枝村がフリーでセンタリングするもDFカット。こうした形で何度か右の真希が突破を仕掛けるが、なかなか互いに中盤を支配しきれないまま堅い展開が続いた。
結局、阿部のブロックされたシュートはあったものの、清水の初シュートは実に24分。天野が奪って前のスペースへ縦パス、阿部が右に流れ、センタリングを送ると、ファーに大瀧が飛び込んだが、突っ掛かって当たり損ねとなった。 これで清水が流れを掴み、25分には、浩太が中盤で奪って、右に流れた阿部にスルーパス。阿部のセンタリングに前に出過ぎた仁科が無理矢理ヒールリフトで合わせるが、枠上。 29分、渡邊が中盤前掛かりでカット、勢いのまま真希とのワンツーで右に流れると縦パス。そこには浩太がウェーブで流れ、センタリングをファーの仁科が合わせる。攻守の切替に優れた淀みない速攻だったが、惜しくも右に外れる。徐々に前線のプレスの弱まった磐田は、2列目が埋めるスペースが膨大となり、浩太と枝村に自由に動き回られてしまっていた。 しかし32分、一瞬フリーになった岡本への最終ラインの対応が遅れ、中途半端に前に出た海人を見切ってループ。海人の手を越えるが、幸いにもネットの上に落ちる。それを見届けた浩太、海人のコーチングが「全て曖昧」と強烈なダメ出し。清水が中盤優位に立つものの、前線に人数を残す磐田に対し、最終ラインがどれだけミスをせずに我慢できるかが、勝負のポイントになりそうである。
34分、真希が奪い仁科にクサビ、戻して浩太のスルーパスを真希が折り返すがDFカット。 38分、大瀧から大きなサイドチェンジ。ややマイナスに流れるが真希が抑えると、浩太が前に回り込んで受けて、丁寧にセンタリング。ファーの阿部が丁寧に、左ポストの「外側」に狙い澄ましたシュート。場内、驚きのざわめきに包まれた。それに対し、ブンもスローモーションで崩れ落ちる見事なズッコケで観衆のハートを掴む、…って違うぞオイ。 ロスタイム、浩太がタックルに行き交錯、双方姿勢を崩すがスネで間合いにトラップした浩太は、素早く立ち上がってスルーパス。左外に回りながら斜めに走り込む仁科がインサイドで合わせるが、右ポスト直撃。 一方、終了直前、集中力の切れた清水のスローインを、岡本がカット。DFはズルズル下がり、PA手前まで持ち上がってシュートされるが、最後のところで高山と渡邊がスライディングでブロック。しかし、跳ね返りを今度は中村がフリーでシュート。これは枠外に外れたが、隙を突かれた嫌な終わり方であった。
磐田 清水 3(0) シュート 6(1) ○大瀧、×仁科、×仁科、×阿部、×仁科、×阿部、 4(1) 右クロス 15(4) ×枝村、×天野、×真希、×枝村、○阿部、○阿部、×真希、×真希、 ○浩太、×天野、×枝村、×真希、×大瀧、○浩太、×渡邊 0(0) 左クロス 1(0) ×大瀧 1(0) 左右CK 2(1) △浩太、○大瀧
※◎は得点/アシスト、○は枠内/味方に繋がったもの、△はショートコーナー。 ( )内は◎と○の総数である。
ハーフタイム、築館氏の指示を盗み聞き。ボードで解説しながら、一つ一つ細かく丁寧に説明する監督のようだ。
[後半] そして後半開始。清水はサイドハーフの位置を微調整。特にスピードのない左の大瀧はかなり高い位置を維持させ、3トップに釣られた前半とは逆に相手サイドハーフの攻め上がりを牽制する。磐田のサイドスペースは前半から再三綻んでおり、それを徹底して突く方針か。その分、両SBは低い位置を維持し、3トップを警戒する。 すると早くも開始3分、足下に入り込みすぎた真希のセンタリングを、仁科がかがんだ姿勢のままジャンピングボレーで合わせる決定機。一気に攻勢に出ると、5分にも、ロングフィードを枝村が左に流れて受けて、ゴールに向かってドリブル、DFに交錯し潰されるがフォローした大瀧が拾ってセンタリング、ニアで仁科がボレーで合わせるが、GKが片手で殴り付けて、CKに逃れる。 その左CK、浩太の蹴ったボールはフリーで飛び込んだ高山に合ったかに見えたが、僅かにかすめたにとどまり、クリアボールを渡邊がミドルを放ったが、銀河の彼方へ。
10分、森安が相手ともつれながら粘って大瀧に渡したが、センタリングはGKキャッチ。すると戻りの遅い森安の裏で沼野がフリーで受け、そのままPA内に切り込む。左30度で中近距離のシュートは、しかしGK正面。海人ががっちりとキャッチ。だが、これを見て篠田の交代が準備がされた。 投入直前11分、真希の前に流れた浩太がライン際からDFを突破、PA内に侵入、角度のない位置から痛烈なシュート、GKパンチングで逃れた位置に阿部。スネで反応するが弱く、無人のゴールをカバーしていたDFが対応、こぼれをGKが抑えた。 14分、海人のフィードを仁科が受け、即座に左にスルーパスを出す速い展開。だが受けた枝村がトラップミスしDFが整ってしまう。仕方なく枝村が戻した先には投入された篠田。アーリークロスに阿部が合わせるが、長すぎて伸びきった姿勢になり、当たり損ねに。 18分、浩太から前に回り込んだ仁科へパス、ダイレクトで阿部に送るがシュートは枠外。
篠田投入で守備バランスも改善された清水だが、最後が決まらない。ここで好調の真希に代えて、中学生にポジションを譲っていた拓也へと交代。乾坤一擲の一手だが24分、浩太が奪うと右の拓也へ。拓也が中に切れ込むと、入れ替わって右外に回った浩太にスルーパス。十分に抉ってセンタリングの狙いは、ニアの阿部、中央の拓也を越えてファーの仁科へ。仁科は周到にトラップ、GKが倒れ込むのを見計らうと、その足の上を軽く越えるシュートで押し込んだ。1−0。漸くの先制点は、軽快な連携からであった。 この先制点以後、バテ気味だった磐田は、FWとそれ以外の2ラインになって中盤が消滅。清水の方も、ボールは支配しながらも雑なプレーが増え、攻める清水と跳ね返りを待って速攻で挑む磐田という退屈な構図になる。 31分、浩太からPA左側に飛び込んだ枝村にスルーパス。枝村は左足で受けて切り返し、DFを振り切って右足シュート。しかし、勢いが十分でなくGK守備範囲。 磐田の逆襲は36分。ロングボールに対するチェックが後ろにこぼれると、一瞬DF陣が棒立ちに。磐田の曽我が真っ先に反応して飛び出すが、しかし海人が勇猛に飛び込む。
38分、拓也が戻したボールを、枝村が杉山浩太的ダイレクトループスルーパス(長い名前だ…)。阿部が左45度に流れながらボレーでシュートするが、ミートしきれずGKキャッチ。 なおも41分、後方から繋いだボールを枝村が左に流し、大瀧がセンタリング。ファーに流れるが浩太が追いつき、再度折り返す。ニアで阿部がボレーで合わせたがGK正面。 その直後の磐田、右に流れた岡本からマイナスの折り返し、沼野が中に切れ込みながら受けてミドルレンジから強烈に放つが、山本が正面から受け止める。以後は動きなくホイッスル。築館新監督に初勝利をプレゼントした。
磐田 清水 3(2) シュート 15(9) ×大瀧、×仁科、○仁科、×渡邊、○浩太、○阿部、○阿部、○阿部、 ×阿部、×浩太、◎仁科、○枝村、○阿部、○阿部、×拓也 1(0) 右クロス 11(3) ○真希、×仁科、×枝村、×拓也、×拓也、◎浩太、×天野、×浩太、 ×拓也、×大瀧、○浩太 2(0) 左クロス 9(2) ×仁科、○大瀧、×大瀧、○篠田、×篠田、×篠田、×大瀧、×篠田、 ×大瀧 1(0) 左右CK 4(0) ×浩太、△浩太、×大瀧、×浩太
▼試合結果 清水エスパルスユース 1−0 ジュビロ磐田ユース 得点:69分:清水・仁科克英(杉山浩太・右センタリング)
▼選手寸評 山本海人 6.5 時折訪れる磐田の勢いあるアタックを、正面から力強く抵抗した。
天野数士 6.0 プレッシャー下での軽慮な攻撃と、危機に対する反応の鋭い守備と。 渡邊優希 5.5 スペースを埋めきれず、軽率なミスもあり、その知性は発揮されず。 高山純一 7.0 地上戦無敵+空中戦無難。機敏なカバーにボールに必中するタックル。 森安洋文 5.0 もはや連携不足は言い訳にできまい。攻守切替・カバーの判断が遅い。
山本真希 6.5 基礎の確立した技術が身体能力を遺憾なく現出。右サイドを闊歩した。 杉山浩太 7.0 本来の運動量が戻ればこの程度は当然。当然だがその判断速度は圧巻。 枝村匠馬 6.5 ダイナミックな運動量に繊細な技術が加わり、大化けしつつあるか。 大瀧義史 5.0 一つのキックで局面を打開する職人芸が披露できず、消えたままに。
仁科克英 6.0 技術に奔りすぎて曲芸的に。技術自体は実にエンターテイメントだが。 阿部文一朗 5.5 考えられた動き出しが見られたが、シュートは何も考えずに撃ってくれ。
篠田大輔 6.0 精度が全く不安定なクロスと、意欲的な攻め上がりと、堅実な守備と。 杉山拓也 6.0 真希にはない築かれた連携で先制点を演出。投入目的を達成した。
▼Jユース杯・Dグループ[途中経過] 09/08 日 15:00 大宮 0−5 東京V 仙元山 09/15 日 15:00 柏 2−2 大宮 あけぼの山 09/29 日 13:00 東京V 5−0 磐田 ヴェルディG 10/02 水 19:15 東京V 2−0 柏 ヴェルディG 10/05 土 13:00 磐田 1−0 大宮 大久保G 10/13 日 13:00 大宮 0−6 柏 大宮 10/14 月 13:00 東京V 2−1 清水 ヴェルディG 10/20 日 14:00 清水 1−0 磐田 三保G
1 東京V 12勝点(4試合4勝0分0敗) 14得点 1失点 得失点差+13 2 柏 4勝点(3試合1勝1分1敗) 8得点 4失点 得失点差+ 4 3 清水 3勝点(2試合1勝0分1敗) 2得点 2失点 得失点差± 0 4 磐田 3勝点(3試合1勝0分2敗) 1得点 6失点 得失点差− 5 5 大宮 1勝点(4試合0勝1分3敗) 2得点14失点 得失点差−12
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