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2002年05月12日(日) トップ:ナビスコ杯総括 + クラブ選手権 静岡県予選 ホンダFC戦

○ナビスコ杯総括

今年のGWは、太田と村松の追っかけをしてました(笑)。
初戦のF東京戦、リーグ戦同様にボランチの展開から両翼を高い位置で勝負させる戦術で戦いましたが、ボランチがボールを落ち着かせることができないまま、完敗。以後、ゼムノビッチ監督は修正を施し、両翼を10M程度下げ、中盤をトレスボランチ気味に並べ、2人の攻撃的MFを軸とする戦術に変更したという印象があります。


▼平松康平(1期生)出場時間:540分 [1980.04.19生、22歳]

フル出場。1戦目は左右アウトサイドで、他は上がり目のボランチ。今後のリーグでも十分に通用するだけの、ボランチへの適性を示したと思います。

何より、武器であるドリブルが有効活用できていたのが大きい。トップ下やFWでの平松は、ユース同様にドリブルシュートを狙ってましたが、これは相当の実力差がない限り、PA手前で複数に囲まれて潰されます。アウトサイドのポジションでは、縦に抜けてのセンタリングに不満が残ります。
しかし、ボランチで中盤の底でボールを受けた場合、数人で潰しに来る場面は少ないので、一人のマークをいなせば大きく視野が大きく広がります。こうして、「持ち過ぎ」という悪癖が「キープ力」という美点に変換されてました。また、惜しみない運動量で、下がって受けて相手のフォアプレスからの避難所になったり、澤登が前線に飛び出した時は、2列目(トップ下)に動き、攻撃に厚みを加えました。

私は、平松の適性はアウトサイドだと考えていました。平松の技術は高いですが、自ら持って崩すことに持ち味のある選手で、例えば杉山浩太(高3)のようなスペースを感じられるセンスがないため、司令塔には向いてないと思います。ただ、アウトサイドの選手としては、得点に直結するような自分のパターンを持っている高木純平や太田圭輔と異なり、平松は「ドリブルのためのドリブル」になっている部分が気になってました。
しかし、ナビスコで見せた運動量を武器にすれば、フィジカルの弱さを補って、伊東に代われるようなセントラルMFとして、可能性があるのではないかと思います。


▼谷川 烈(1期生)出場時間: 90分 [1980.04.25生、22歳]

谷川は、やや残念な結果に終わりました。局面での守備は悪くなかったですが、トップ下がサイドに流れて空けたスペースをボランチが利用できないと、清水の攻撃は成り立ちません。ボールを受ける前の、相手を外すウェーブの動きや、周囲を確認する首の動きに乏しく、パスを受けてから組み立てるので、どうしても判断が遅くなります。動きの質と量の両面で不満が残りました。
ロスタイムも諦めずにアップを続けるなど、その姿勢は素晴らしいのですが。

ペリマンのような、リスク回避で遅攻を中心に組み立てる監督でない限り、谷川のボランチは、今後も厳しいものがあると思います。森岡の代役を大榎が務めている現状を考えると、やはりリベロを考えるべきかと。盛んにコーチングをする選手であり、ユースにも渡邊優希(高3)や高柳亮太(高2)といった候補がいますが、身長や積極性の面で、谷川が一頭地を抜くものがあるでしょう。無論、今後4バックに移行したり、菊地直哉の獲得といった可能性もあるわけですが。


▼池田昇平(2期生)出場時間:540分 [1981.04.27生、21歳]

レギュラーの風格。フル出場。空中戦でも地上戦でも、1対1では負けない強さ・速さ・高さを見せました。
仲の良い同期の太田が前に入り、巧みなコンビネーションから攻め上がる場面も。セットプレーでは惜しいシュートも放ってます。

レギュラーになったのは今年からですが、既に地歩を固めたと言えそうです。ユースでは高山純一(高3)という有望株が挙げられますが、判断と技術に長け、前に出てカットを狙う高山と、跳ね返し能力に長じた池田は、良い補完関係を築きそうです。大人しい高山に対し、池田はユースではラインコントロールも担当してましたし。
高山以降、ユースでは大型CBは不足気味で、意欲的なコンバートを試しているJrユースの選手まで繰り下げて見ないと、それほど面白い選手は見あたりません。彼らの今後の順調な成長(と昇格)を期待しつつ、池田には将来のDFリーダーとして期待するところが大きいです。


▼太田圭輔(2期生)出場時間:464分 [1981.07.23生、20歳]

総じて今大会、最大の発見となった太田圭輔。沈み込むような低い姿勢でのキープから、瞬間的な3歩の速さで抜き去る姿はユース時代と同様、サポーターの喝采を浴びてました。
ユース時代から大きく成長したと感じたのが、シュートの精度。どちらかと言えば、強引に数多くのシュートを放った上で、漸く決める選手でしたが、決定機の少ない甲府時代の経験からか、枠内シュート率が格段に改善されてます。得点場面は、ユースでよく見られるパターンで、アウトサイド(村松)の大きな展開を、逆アウトサイド(太田)がファーに走り込み、ダイレクトで決めたもの。お決まりの形とはいえ、難しいボレーを確実に決めたあたりに、成長の跡が見えました。
また、フィジカルが強化されて「緩」の場面でも体を張ることができるようになり、より「急」に切り替えた時の速さが際立つようになりました。

ただ、自分の流れで勝負できている時は良いですが、相手に上手く寄せられた時に、周囲を使おうとする判断が遅い。攻守にポジショニングも悪く、この選手の場合は守備には目を瞑っても、もう少しパスを呼び込むフリーランニングがほしいですね。確かに足下にボールを置いてからも勝負できる選手ですが、数人に常にケアされる存在になった時、勝負する前に近くのマークを外す動きが、必要になるのは確実です。

リーグでは、まずは磐田の川口信男のような起用が多くなるのではないでしょうか。こういう選手は、途中交代でガンガン勝負を挑まれる方が怖い。似たタイプである日高拓磨の昇格は、既に昨年見送っており、太田に賭ける気持ちは個人的に相当なものがあります。


--- 3期生の紹介は、こちら。---

▼村松 潤(3期生)出場時間:328分 [1982.04.10生、20歳]

村松は、持ち味のはずのポジショニングが、全般的に悪かったように思います。澤登や古賀がサポートの意識が強すぎてポジションが重なったともいえますが、村松も自信のある足下で受けたがり、スペースへの意識が乏しかったのではないでしょうか。市川や高木純に比べると、全力走時にパフォーマンスが落ちる選手なのですが、そうした動きを「消極的」と見たサポーターも多かったようです。らしからぬ単純なパスミスや、堅実なはずの守備の1対1で負けることも多く、やや課題を残した印象もあります。

それでも、徐々に試合の緊張感に慣れ、4戦目ではキレのあるクロスで2アシスト。ボールを足下に納めれば、アウトサイドキックを使ったトリッキーな動きも健在で、何より足の振りの小さいフィードやクロスは、相手もタイミングを掴みづらい。そこから伸びのあるボールを配給できる点は、やはりセンスを感じます。スローイングの時に周囲に動き出しを要求するなど、気の強いところも見せてました。

ユースでは、ポジショニングに優れた似たタイプの篠田大輔(高2)、未知数ながら潜在能力を伺わせる杉山雄也(高1)などが、彼に対抗する左SB候補でしょうか。


▼鈴木隼人(3期生)出場時間: 31分 [1982.05.13生、19歳]

消化試合となった最終戦、怪我からの復帰戦だった伊東に代わり、31分間出場。悪くない動きだったと思います。谷川と比べると、やはりMF的なセンスがあり、積極的に前線に顔を出すし、ドリブルやミドルシュート、スルーパスといったプレーに自信を感じました。
ただ、ユースでは、試合を落ち着かせるキープ力が周囲に余裕を与えていた選手ですが、トップだと判断速度の遅く、逆に流れを切っている場面も目立ちます。それでも、ACWCに比べると改善の後が見えますので、与えられた出場機会を大切にして、今後の練習に還元してもらいたいところ。

平松康平、谷川烈、吉崎雄亮、鈴木隼人、深澤良輔、渡邊優希、杉山浩太、枝村匠馬…。さすがに、このポジションは、早くからクラブが注目してきた選手が揃います。その中で、私が、最も攻守のバランスが良く、ボランチ適性が高いと考えるのが隼人。キープ力、正確で速いロングフィード、そして高いキャプテンシー。名実共に戸田の後継者となる資格は十分です。頑張れ。


▼塩沢達也(3期生)出場時間: 14分 [1982.11.11生、19歳]

出場時間こそ短かったものの、サポーターに強烈なインパクトを与えた塩沢。まずは、金髪アフロ(爆)。しかし、驚きは徐々に彼の積極性に対する賛辞となり、精力的なオフ・ザ・ボール、体を張ったキープ、即座に前を向くターンにおけるクイックネス、小峯をフィールドから追い出したドリブル突破、目が覚めるようでした。
尤も、これはユース時代同様の塩沢らしいプレーでしたが、それが紛いなりにもトップで通用したのは、彼にも、そして私にとっても(笑)、大きな収穫でした。古賀からの格好のお膳立てを、豪快に外したあたりも、実に塩沢らしかった(苦笑)。

判断材料には乏しいですが、だからこそリーグで試す時期が到来したと考えたいです。スーパーサブには横山・太田もいますが、彼らは裏への走り込みを得意とする選手。例えば、逃げ切りを図る場面では太田を入れてカウンターで脅かし、逆に追う立場では、塩沢で引いて守る相手を振り回し、スペースを作る。パスも小気味よく回してましたし、疲労の残る相手なら十分勝負できると思います。

かつて、ペリマンも話してましたが、実にFWの動きを理解している選手。バロンと組むFWは未だ固まってませんでしたが、ゼムノビッチ構想で重要な地位を占める最後のワンピースが、ついに埋まりつつあるのかな、と。ユースだと、やはり動きの質に長けたFW、仁科(高3)が対抗馬になるでしょう。自分を消して周囲を生かせる仁科に対し、塩沢はその爆発力をどれだけ発揮できるか、その持続力が重要になってくるのではないでしょうか。


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○第26回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)静岡県予選

5月12日(日) 14:00キックオフ(磐田市安久路G)

清水エスパルス 5−0 ホンダFC
    (前半 1−0)

得点者:鈴木真司、阿部文一朗4


見に行ってないので、公式HPの情報をコピペ。しかし、前半に得点が獲れない、ブンの格下相手の固め取りなど、試合の傾向は変わらず…。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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