2002年03月17日(日) |
中日本スーパーリーグ 藤枝東高校戦 |
02年03月17日10:00開始 清水市営グラウンド 第5回中日本ユースサッカースーパーリーグ 藤枝東高校戦
▼布陣 −−−−−仁科−−阿部−−−−−
−大瀧−−浩太−−枝村−−真希−
−篠田−−高山−−渡邊−−拓也−
−−−−−−−風間−−−−−−−
交代:後半12分:大瀧→天野(右SB、山本を左MF、拓也を右MF) 後半21分:枝村→森安(そのままボランチに) 後半21分:真希→岡村(そのまま左MFに) 後半33分:風間→勝又(そのままGKに) 後半37分:阿部→高柳(4−2−3−1に移行、下記布陣に)
−−−−−−−仁科−−−−−−−
−−−岡村−−浩太−−拓也−−−
−−−−−渡邊−−森安−−−−−
※背番号2は山本真希。なんと新中3(現中2)で小林と渡り合った。 後半には切れ味の鋭いドリブル突破も見せ、末恐ろしい存在。
静岡県立藤枝東高校:
−−−−−森下−−海野−−−−−
−−−小林−−滝口−−石橋−−−
−−−−−−−岡田−−−−−−−
−北川−−山村−−佐塚−−河井−
−−−−−−−清野−−−−−−−
交代:前半37分:23山村→14加茂、後半07分:24滝口→11枝村
枝村兄弟対決実現!だったそうだ。私は、全く気づかなかったが。兄貴が入ってからエディーの動きが重くなった気がするが、気のせいだろう(笑)。清野・河合・佐塚・海野・岡田・森下が、欧州遠征に選ばれた県選抜である。清水は、杉山浩太だけ。
▼試合展開 なんだ。清水駅から十分に歩ける距離じゃないか。
怪我で代表合宿を辞退していた高山が復帰。受験戦争から枝村も復帰。代表級選手を揃えながら、誰も選出されなかった(涙)清水は、先発は、ほぼ現在のベストメンバーと言って良いだろう。 Jrユースの頃とほぼ変わらないメンバー(吉川→風間、高山真→篠田、菊地→枝村)を組めたのは、清水ユース史上、初めてのことである(爆)。高校に進んだ選手の代役となる下級生も、3年を経た今では体格的にも成長し、戦力的にも落ちていない。配置にも驚きの要素はなく、育成よりも結果を狙った布陣。 一方の藤枝東は、成岡・大井を代表に取られ、やや苦しい戦い。とはいえ、一応、先日のヤングサッカーフェスティバルにおける静岡選抜を多数抱える、強力な布陣ということになるはずだ。監督も静岡選抜遠征の代表だし(笑)。
試合は、いきなり動く。前半4分、中に絞ってカットした拓也が、右サイド真希に流す。真希は相手SBに押されながら粘って後ろに戻すと、右SBの位置から拓也が真希の背後のスペースへ浮き球でのスルーパス。そこを狙っていた阿部、右サイドから力と速さでマークを振り解きながらPA内に侵入、そのまま決めて、先制する。1−0。
清水は枝村が復帰したことで、浩太以外に預ける位置が生まれた。さらに後方の高山・渡邊が、読み切ったパスカットで中盤の守備に次々と参画、圧倒的な中盤優位を保つ。裏を狙うボールには、渡邊の伝家の宝刀、オフサイドトラップで対処。アウトサイドを突かれても、戦術眼の高い篠田・高山・渡邊が読み切ったカバーリングで動きを限定しては数的有利を作り、挟み込んでしまう。藤枝東は、シュートも満足に打てない状況が続いた。
失点後、前方から複数で激しいプレスを掛け、技術の差を補おうとする藤枝東だが、20分過ぎたあたりから、それも息切れするようになった。 25分、奪った枝村がキープ、フォローに来た浩太に細かく繋ぎ、さらにサイドに開く拓也へ。そこからのロングフィードは前に走る阿部に合い、ドリブル開始。これを囲まれると、戻して真希がアーリークロス。大瀧に合うも空中戦で潰される。 27分、再び枝村が奪い、前方から戻った仁科が受けると、自分のいた位置へスルーパス。ここに枝村が走り込むダイナミックなワンツープレーは、オンラインに戻ろうとしていた阿部がプレーに関与ありと見られ、惜しいオフサイドの判定。
攻めながら点が取れない中、嫌な雰囲気が漂う前に30分。中盤左に開いていた大瀧から大きなサイドチェンジクロス。これに猛進した阿部が速さでDFを抜き去ると、力で前の位置を譲らず、右足シュート。追加点が決まり、2−0。 さらに35分、枝村のボールを受けた拓也がアーリークロスを上げるが、ふかしてしまう。しかし、これがゴール左隅に流れていくと、競りに行った阿部が目に入ったのか、GKにも誰にも触れることなく、ゴールネットに収まり、3−0。 なおも清水はロスタイム、大瀧のキープから裏に攻め上がった篠田がセンタリング、ファーサイドの枝村が受け、ラストパスに阿部・仁科が殺到するが、一歩早くGK。前半を終えた。
後半も勢いは清水。 後半12分、右サイドに流れた浩太が送った低く速い横パスは、阿部・仁科を囮にして彼らの前を通過し、ファーの大瀧に合わせる華麗なパス。これでフリーになった大瀧、ドリブルで前方PA内に僅かに刻むと、余裕をもって左足。大瀧得意の展開だけに決まると思われたが、ミドルは右上の角に当たる。器用すぎるのも、考えものだ(笑)。 16分には、浩太が奪取すると、流麗なステップを踏んでドリブル突破、GKの1M前ほどにいた阿部に超決定機を賦与するも、流し込もうとしたボールは弱すぎ、GKが精一杯伸ばした手に触れ、さらに勢いが弱まったボールをゴールラインで守っていたDFにクリアされる。
このあたりから、余裕が出来た清水が一服入れ、藤枝東のペースに。21分には左45度のFKから頭一つ抜けてヘッド、確実にコースを突いたボールを風間が173cmの体を目一杯倒し、腕を伸ばしてはじくと、最後はポストに助けられる。 これに対し、清水は奪取からの簡素な速攻で対抗。28分、拓也が奪って右サイドを抉り、細かく浩太に渡して最後は阿部も、僅かに上。 30分、後方から狙い澄ましてカットに入った高山が、そのまま中盤で数歩前進すると、素早くスルーパス。仁科が反応し、ドリブルシュートは惜しくも左。
残り時間は、裏を狙った攻撃、中盤の速いパス回し、そしてオフサイドトラップという清水の戦術を前に、藤枝東は疲労困憊。攻守で倒れる場面が多くなり、試合はしばしば断絶する。清水も多くの交代を経て、個人技に頼る形が多くなり、また風が強くなってきたこともあって、両者集中力を欠いたまま、試合終了の笛。
▼試合結果 清水エスパルスユース 3−0 藤枝東 得点:04分:清水・阿部文一朗(杉山拓也:ロングフィード) 30分:清水・阿部文一朗(大瀧義史:ロングフィード) 35分:清水・杉山拓也 (枝村匠馬:ショートパス) ※( )内はアシスト
▼選手寸評 風間 翔太 5.5 オープンプレー後にPA内に戻してボールを掴むのは、消極的だ。
杉山 拓也 7.0 ロングフィード・クロスの狙い・精度が格段に良くなった。 渡邊 優希 7.0 ライン統率・カバーリングに知性溢れる。14cm身長差を苦にせず。 高山 純一 6.5 渡邊との組み合わせで、さらに前方に積極的に。 篠田 大輔 6.5 機微を捉えた攻撃参加、カバーリング。ミスが非常に少ない選手。
山本 真希 6,0 上がりたがる拓也に対し、適切な位置取りで守備を破綻させず。 枝村 匠馬 7.0 浩太がマークを外すまで保持し、外した瞬間に渡す。有能な補佐役。 杉山 浩太 6.5 大きな展開、体を張るキープを覚え、トップ下以外でも十分機能。 大瀧 義史 5.5 豊富な球種を配給するも、特に長いボールが微妙にずれた。
仁科 克英 6.0 豊富な動きと適切な位置で組織を結びつけるも、決定機に絡めず。 阿部文一朗 7.0 大井のいない藤枝東では、最終兵器ブンに対抗できなかった。
後半、特に60分過ぎは試合が間延びしてしまったので、交代選手は評価しません。
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