何を今更と言う感じだが、初めて見た。未知のもの、なじみのないものに恐怖を感じるのは本能に近い。しかしある程度知能を持つと、ちょっとした恐怖はなぜか快楽ともなる。それを貪欲に追及する人々の醜悪さと言ったら。相手を思いやる、相手の気持ちを想像するというのは時に難しいことなのか。彼が美しい心を持ちつづけられたのなら、まさに奇跡のような気がする。駅で人々に追い詰められたときの彼の叫びが痛い。