猫の瞑想
目次|前へ|次へ
猫の舌には細かい突起があり、舐められるとザラザラしている。 これがブラシの役割をして、毎日全身身づくろいするので、 手間がかからない。 しかしさすがに季節の変わり目は毛が生えかわるので、 抱くと洋服に毛が付いたりした。 ブラッシングでは毛がふわふわ舞うので掃除機を使おうとすると 怒って逃げた。
どうも猫は掃除機が苦手のようだ。 あの大きな音がキライなのだろうか。 母が部屋に掃除機をかけ始めると、途端にタンスの上に駆け上がり、 終わるまでじっと上から様子を窺っていたこともあったようだ。 ホースにじゃれつかれるよりは、邪魔にならずにいいのかもしれない。
これも聞いた話だが、ある冬の寒い日、 風呂場から猫の叫び声が聞こえ、 行ってみると浴槽の蓋が落ちて湯船につかり、 びしょぬれの猫が洗い場にいたそうだ。 どうやら暖かいお風呂の蓋の上に乗っかっていたところ、 蓋ごと落ちて、慌てて飛び出したらしい。 それ以来お風呂場には近寄らなくなったそうだ。
|