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海老日記
管理人(紅鴉)
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2005年05月06日(金)
バリアフリー


 スーパーマーケット。軽自動車が止まって中から杖をついた男の人が現れた。その人は右足をひきづるように歩いていた。間接が全く動かないところを見ると義足らしい。
 義足の男性はスーパーの入り口付近の柱に体を預けると、ポケットからタバコとライターを取り出して吸い出した。
 私は少し驚いた。
 タバコ、吸うんだ。と思った。

 しかし何故私は驚いたのだろう。喫煙者がこの国に何百万何千万ということも知っているのに、その人がタバコを吸っていることにどうして驚いたのだろう。
 
 それはその男性が障害者だったからだ。足の不自由な人が、タバコを吸ったり酒を飲んだりするとは、心の中で思っていなかったからだ。どこかで、そこに潔癖なものをイメージしていた。


 小学校の時、全盲の人の話を聞いた。その人は物心ついたときから目が見えなかったらしいが、よく夜中抜け出して公園などでたむろって遊んでいたらしい。その時遊び仲間からも「目が見えないのにそんなことしててええんか?」といわれて苦笑したと言っていた。
 つまり、障害者だから綺麗という考え方は間違いで、世間一般でなんやかんややっている人間と大差ないということをみんな忘れているという話だった。
 
 先入観だな、と心の中で思う。


 でも、どっちにしろ火のついたタバコの吸殻を入り口にポイ捨てするのは駄目だと思うなボク。