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2005年01月09日(日) ■ |
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豚の背油って、知ってる? |
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朝起きて、昨日の晩の肉鍋を洗うことにした。 一晩放置された鍋は、何故か真っ白になっていた。 あれ? おかしかった。なぜ金属光沢を失って、真っ白になっている鍋。それがどのような現象を示すのか私は一瞬考えた。
カビ? 絵の具? 小人の仕業? 化学変化? 何かが卵を産んだ?
けれど、昨日の晩に食べたもの、それから経過した時間を考えたとき、一つの言葉が頭の中をよぎった。
豚の油
……。そう、洗うのを忘れていた鍋に、溶けていたラードが結晶化し、鍋の表面を埋め尽くしていたのだ。
全身を駆け巡るおぞけ。 頭のてっぺんから体の先端めがけて流れていく冷たい気配。
そして、頭上で聞こえた誰かの言葉
汝、豚を煮ることなかれ
たわしを片手に物部は蛇口を捻った。
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