未定
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休日前夜、夫と夜の街に繰り出す。
お酒はあまり強くない。
だけど、夫と一緒だという安心感で
滅多にしない3杯目のおかわりをする。
いつもよりおしゃべりな私。
顔には出ていないけれど充分に酔っている。
いつの間にか店は客で溢れかえっていた。
それを頃合いに私たちは店を出る。
手を繋ぎ、夜の雑踏を縫うように歩く。
繁華街を抜けるとさっきまでの喧噪がウソのよう。
人気のないビル街の隙間で私たちはキスをした。
最初は軽く唇を合わせるだけ。
何度かそれを繰り返し、それから舌をからませる。
汗ばんだ首筋に髪がまとわりつく。
夫はその髪をかき分けて唇を這わせる。
誰かに見られていたかもしれないし
誰にも見られなかったかもしれない。
ひとしきりキスを楽しんだあと
私は夫の首に手を回し
「今夜は私を好きにして」
と誘惑した。
夏の夜はまだこれから。
RISE
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