ちょっとだけ言葉を書きたいうずうずが来た。 だから忘れないように書き留めておく。
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都会の空はたばこの色で、雨の匂いもしないんだ。 だから僕は駅でひとり、タイルを眺めては遠く離れた君を考える。 その度に明日帰るこの旅路が途方もないものに思えて もしかしたら帰らない方がお互いに幸せなんではと思わせる。 都会の寂しさはそういう魔力で僕に忍び寄っては 君とメールがとぎれたことを後悔させる。 もしも新幹線じゃなくて、鈍行のバスで8時間揺られるなら 僕は帰らない方を選ぶかも知れない。 乗り物酔いに遭うくらいなら君を忘れることを選ぶかも知れない。 お互いに身勝手な好き方をしましたけど、年賀状は忘れませんでした。 他人行儀で会いたいのです。 抱きしめたり、耳に名前を吹き込んだりそんな真似はいらないので。 お互い初対面の他人として、もう一度会えたらいいなあ、と思う。 できるならこのくすんだ都会で、車ばかり走っている真夜中の都会で。
ここ数週間、優等生らしい暮らしをしていました。 学校で携帯封印してちゃんと授業受けて、放課後は遊ばずに部活して、家帰ったらテレビ見たりパソコン触ったりせずに勉強して、メールもしないで11時には寝る。 全然遊ばなくても慣れれば生きていけることが分かった。
そうするとパソコンなんて本当に全然触ってなくて。 メールが60件ぐらいたまってて。 詩が浮かぶことも無くて。 女の子にメールすることがなくなって。
でもそれでも勉強してると楽です。 何も考えなくて済むから。 それが幸せかどうかはよく分からないけれど。(多分、幸せではない) 次の問題を解け、という命令は僕の思考を麻痺させてくれるので 人生が万事そういうふうにできていてたら平和だと思いました。
そういう世の中になれば人間は滅びるかも知れないけれど、滅びることに恐れを抱かなければそれはそれで幸せなのかも知れません。
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