a Day in Our Life


2004年08月10日(火) かわいいひと。(倉雛)


 かわいい、言われてにこにこ笑ってるんは内くらいのもんや。
 基本的にエイトのメンバーは内に弱い、と思う。お兄ちゃん、なんて言われたら甘やかすしかないんかもな。俺はそんなに年が離れてないから、兄とも弟とも思わない。年齢的には内のがいっこ下やけど、普通にアホやと思うし。でも弟って感じやなくて、どっちかというとアホ…犬?うん、そんな感じ。
 状況を、ぼんやりと見ていた俺の前でマルややっさんが耐え切れずって感じで笑い出す、その声につられて笑い声が広がる。なごやかな笑いの中で、隣にいたすばるくんが、ちょっと手を伸ばして内の頭を撫でた。「かわいいなー」って、笑ってるすばるくんもかわいい思うんやけどな。なんやろこのツーショット。
 「なぁんかいろいろ考えとんなぁ」
 不意に隣で声がして、顔を回すと笑い顔の村上くんがこっちを見ていた。笑いの輪に入るでもなく、ぼんやりしていた俺に気がついたらしい。笑い顔を崩さないままの村上くんは、ふわりと笑みを纏って、爆笑するよりもっと、楽しそうに見えた。それは内を見て笑ったのか、それともすばるくんを。
 笑い返すことはせず、ただ指を伸ばして、指し示した。その先にはマルとやっさんくらい凸凹なツーショット。
 「あれ、」
 「うん?」
 「すばるくん。村上くんの真似なんですよ」
 「俺の?」
 言わんとしてることを理解しかねたらしい村上くんが、軽い動作で首を傾げる。すばるくんの何が自分を真似てるのかって、分かってない、そんな顔。
 「村上くんが下の子の頭をよく撫でるのを見て、ええなぁ俺もやってみたいわ、て言ってた」
 「そうなん?」
 「そうなんです」
 「へぇ、知らんかったわ」
 「やから今、ものすごやったった感に溢れてる思いますよ」
 俺の言葉がツボったらしい、村上くんが吹き出して、僅かな笑い声を上げる。
 「なんやろ大倉の感覚はおもろいなぁ。好きやわ」
 言って腕が伸びてくる。大きな手の平が見えたと思った瞬間に、がしがしと頭を撫でられた。



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元ネタはじゃにweb。(…の誤読解)

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