徒然彷徨
つらつらと……思いつくまま。

2008年05月18日(日) 仕事

「何の仕事をしてたの?」

と聞かれて「似たような工場です」と答えた。
過去の仕事の話はしたくない。
そんな私の気持ちなんて知る由もなく、相手は話を続ける。

「今までどれくらい長く働いたの?」
「1年くらいかな」

「どれくらい仕事を変えたの?」
「えっと」
言いよどむ私になお相手は話を進める。

「5つぐらい?」
「ええ。まぁ。そんなもんです」

「え??○○さんいくつだったっけ?」

「私と一緒だよ」
隣にいた同い年の子が答える。

「え?それで、その数で長くて1年?」

ああ。いい加減、この話をしたくない。
私の顔が曇っていることに相手は気が付きもしない。

「オレさ。中学の時から仕事は長く続けるものだって思ってたよ」

もう、答える気もない。
ああ。良かったね。思ったとおり、長く勤める事が出来て。
出来れば、私だってそうしたかったさ。
でも、思い通りにならないのが人生だ。

昔、同級生にも言われたよ。
「○○さんは普通にずっと同じ仕事をしてそうな感じだった」
その時、私は無職だった。
ハローワークに通う途中でばったり同級生に会ったのだ。


昔の仕事の話は古傷をえぐるようで痛い。
自傷行為が表面化した事もある。
仕事をする度に、痛みがぶり返す。
「何か仕事がありますか?」
そう言って、クビになった事もある。
今だって、そう聞くことが怖い。
今の仕事に支障をきたしているのはわかってる。
周りはなぜ、仕事が終わったのに次の仕事を聞かないのかと思ってるだろう。
声が凍てつく。
一度の失敗を今も引きずる。
愚かしい。


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