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2006年01月30日(月) 『ベガーズ・オペラ』前楽

<場所>日生劇場D列37番
<時間>
 1幕18:30〜19:30、2幕19:50〜20:50、3幕21:00〜22:00
<出演>
 フィルチ(トム):橋本さとし、マクヒース(マッコリ):内野聖陽
 ルーシー(エリザベス):島田歌穂、ポリー(マーガレット):笹本玲奈
 ピーチャム(ジョン):高嶋政宏、ロキット(ジェームズ): 村井国夫
 ミセス・ピーチャム/ダイアナ・トレイプス(モリー):森公美子
 老役者:金田龍之介
 入絵加奈子、高谷あゆみ、山崎直子、山崎ちか、泉里沙、宮菜穂子
 小此木麻里、三谷六九、水野栄治、小西のりゆき、Kuma、
 川本昭彦、幸村吉也、照井裕隆、村上勧次朗、原田優一

ベガーズ観劇3回目。
ようやっと楽しみ方が自分なりにつかめた感じ。
2回目はSSだから、全然違う舞台を観たようなものだし、
2回観て、何となく納得できるのかな。楽しかった。

初回、内野@マクヒースが全然色っぽくなくて、
やっぱり私は内野さん演技は苦手なのかなぁとか
思っていたけれど、間違いだということがやっと分かって。
「内野@マッコリが素人演技しているマクヒース」だから、
マッコリの不器用さや真面目さが見えてしまっていて、
色気バシバシのマクヒースになりきれなくてOKなのね。

そう思って、下っ手くそな演技を楽しんでいたら、
階段でかっこつけてポーズ決めてる場面とかなどは
後ろに、演出家:トムの姿が見えてきたりとか。
トムがマッコリに「こんなふうに・・・」とか言いながら、
振り写しして見せてる場面とか浮かんで笑っちゃった。
絶対マクヒースって、マッコリよりトムの方が似合う。
トムってば色男なんだもん。女といて似合っちゃうし。
そして多分マッコリは、フィルチが似合うんだろうな。

だったらトムが脚本・演出・主演しちゃえばいいのに、
なんて思いつつ観ていたけれど、やりたくないのかな。
多分、自分で全部把握してないと嫌なタイプなのかも。
セットチェンジやら、キュー代わりの台詞やら、
みんなみんなこなしながら、やたら真剣に楽しそうだし。
こんな姿見てたら、つい惚れたりしちゃうよなぁと、
思わず見とれてしまいながら思っていたり。

でも、そういうトム相手だと考えると、
マーガレットがベスに勝てないのも当然という気も。
だって、結構大根さんなマーガレットに対して、
ベスってば、泣かせてくれるんだもん〜。
ルーシーというのがおいしい役だってこともあるけど、
女狐がオスの狐のことを思って歌う歌とか、すごいし。

初回でものすごくインパクト大だった、
ダイアナ&ロキット&ピーチャムの低音三重奏も、
やはりドドド〜ンと迫力で恐ろしく楽しめている反面、
ジェームズじいちゃんが、孫たちを呼んでる姿も
かわいくていいなぁと思っちゃったり、孫2人が
割といつもくっついてて微笑ましいなぁと思ったり、
そんな方向にも気が行くようになってきて、
やっと、この舞台、全部を楽しめてるのかなぁと。
「もっと観たい」と思ったら、もう楽日。残念です。


2006年01月23日(月) 『グランドホテル』前楽

<場所>国際フォーラムCホール、9列43番
<時間>1幕もの:2時間20分くらい
<演出>グレン・ウォルフォード
<出演>
 オッテルンシュラーグ : 藤木孝
 エリザベッタ・グルーシンスカヤ : 前田美波里
 フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵 : 岡幸二郎
 オットー・クリンゲライン : 小堺一機
 フレムシェン : 紫吹淳、ラファエラ : 諏訪マリー、
 ヘルマン・プライジング : 田中健、エリック : パク・トンハ
 劇場主:児玉謙次、ウィット:田中正彦
 運転手:岩崎ひろし、弁護士:清水明彦
 ダンサー:西島鉱治・向高明日美
 金澤博、家塚敦、 初音ひかり、西原純、佐々木誠
 小原和彦、西村元紀、青山航士、高山光乗
 柳橋さやか、上野聖太、高橋千佳

よかった〜。
最初のうちは、端から見ていたせいもあってか
「グランドホテル形式」に慣れられなくて、
どこで誰が何をやって何を歌っているんだか、
全然分からないまま話が進んでいくよぉ(^^;と、
焦りまくったんだけれど、それなりに見ていくと、
人が関わりあったり関わらなかったりしていって、
最後に、ずっとサービスする側だったエリックの
人生もクローズアップされて、納得のエンディング。

開幕当初、演出がまずいだの何だの、どうも不評で
行く気なくしていたところに、「『有頂天ホテル』の前に
行っておくといいかも」的な三谷話を聞いたもので、
宣伝に載せられて、フラリと当日券で行っただけなのに。
確かに演出は、お金かかってそうなセットに対して、
趣味の悪いバラとか、お椀大のシャンパングラスが変だし、
見せるべきと思われる場面が、えらい遠くで演じられて、
何をやってるんだかさっぱり分からないとか、全体に
中途半端だけれど、でも、作品として好きだぁ!と満足。

話もいいけれど、演じ手もよかったと思う。
アンサンブルさんたちの勢いある踊りもよかったし。
「客に求められなくなったバレリーナ」という雰囲気が、
エネルギーに満ちあふれた感じの美波里さんに
似合うかは心配だったけれど、静のプライドがあった。
男爵と一夜を過ごした後、頑なになっていたのが、
柔らかく女らしく開いて、すごくかわいらしく見えてきて、
それが、何事も実感なく世間離れして生きていた男爵に
驚きと変化をもたらした瞬間って、びっくりしたなぁ。

岡さん@男爵は、むちゃくちゃお似合い。
借金が「他人の金」という意識も実感はないだろうし、
盗みや死にしても、美意識に反しない理由があればOK
のような印象で、オットーにも優雅な貴族様の生活を彩る
気まぐれなボランティアみたいに声をかけていた彼が、
盗みに入った部屋で、人助けをして殺されるなんて。
でも、あの朝の会話の後なら、すんなり分かった。
それだけに、最後に駅へ向かうグルーシンスカヤには
泣きそうになった。直前のラファエラの、どうしても
エゴイストになってしまう恋心の表現の後だったから、
余計にかもしれないんだけど・・・。

フレムシェンは、野心がはっきりしているのに、
素直で可愛くて、とにかく脚がきれいでよかった〜。
踊りもGood!でも、チャールストンに関しては、
相手の岡さんが、悲しいほど踊れていなかったので、
場面としてはイマイチになってしまったのが残念かも。
小堺@オットーも、前回のLSHよりずっと好きだった。
温かく一生懸命で、地道に優しい。大金にも変わらない。
男爵からライターを渡される場面は、どんな表情なのか
よく見えなかったんだけれど、最後にエリックに渡す時、
オットーは男爵から、好意を受け取ってたんだなと、
何となく理解できたようで、やっぱり、ほろりときたかも。

藤木@医師は、ものすごい存在感で、舞台を締めてた。
けれど、実は一番よく分からなかったのも彼でした。
ここに長居できるほど金持ちか有名人なんだろうけど、
医師と言っても、自分こそが病人みたいな感じだし。
ただ、彼が何者かは分からなくても、彼がいることで、
作者視点というか、作品を俯瞰から見る視線が得られて、
偏って感情移入することなく「グランドホテル形式」を
きちんと楽しめたのかなと思うと、有難かったです。
途中途中に、アンサンブルたちの人生まで織り込んで、
人生そのものを描いたような面白さのあるこの舞台、
もう一度観ることができたなら、彼がいることの多い
下手側から、観たかったなあと、非常に思いました。


2006年01月14日(土) 『パウロ』

<場所>天王洲アートスフィアC列13番
<時間>1幕16:30〜17:50、2幕18:05〜19:15
<出演>
 パウロ:野沢聡、マリア:森奈みはる
 ステファノ:山形ユキオ、 シモン:野沢トオル
 リディア:寿ひずる、ローザ:雪路かほ
 アンデレ:山本匠馬、ジョナス:石川剛、マルコ:清水隆伍
 司祭ガマリエル:金城功、ラケル:津山智
 赤座浩彦 粕谷佳五 坪井美奈子 一井優希
 菊池砂織 栗原由佳 駒形繭子 塚本貢子

う〜ん、イマイチ。
体調が悪くて、途中で抜けたりもしたけれど、
それ以前から、これってどうなのよ?モード。

いや、最大の戦犯が主役なのか脚本なのか、
その点は、つかみかねてはいるのですが。
でも、主役がひどかったことは確かだよ。
セリフも歌も役全体、身に入ってなくて嘘っぽいもん。
「奇跡」を表現する舞台で、感情移入どころか、
主役がその人間に見えてこないって辺りでダメでしょ。
声だけはいいんだけどなぁ。ただの「音」だった感じ。

でも、ぶーたら文句言いながら観てた中にも拾い物あり。
野沢トオル@シモン。パウロの地元仲間の落ちこぼれ君。
初めて観た役者さんだけど、彼がいる場面は安心できた。
ちゃんと演技してる人の方が少ないってどんな舞台や(苦笑)
後は、久々に観たユキオさん。ものすげ〜魂入ってた。
どんなに陳腐な歌詞でも、強引な説得力がある。
こういう役だと、偽善だと思わせたら終わりだけれど、
引きずり込ませる勢いに、やられたなぁ。森奈さんとの
デュエットは、声質が違いすぎてすごかったけど(^^;

目的だった、これが舞台デビューの山本匠馬さん。
地元仲間たちの一番年下で「弟」属性だったのもあって、
割りと無難によかったかも。デビューとしては合格点。
可愛らしい雰囲気が似合っていたのとか、事務所で
撮影会開いたりしてたのもあって、ファン増えたかも。
彼に関しては、ちょっと安心して見届けられたから、
まあ、その点では来てよかったかなと思った舞台でした。
良かったから再演されたという吉野圭吾さん時代に
観ておくべきだったかな・・・。


2006年01月13日(金) 『信長』

新之助君襲名後初の外部出演とあったし、
JRのホームにまででっかいポスター出ていて
少し惹かれたけれど、日本史分からないのでパス。
どうしても観たい人もいないのに¥12,600払って
「話が分からなかった」では、あまり洒落にならないし。
・・・と思っていたら、友人がチケット取ったのに
行かれなくなった。しかも1等席割引で¥3,900-だとか。
なら、行こうじゃないの!と名乗りを上げてみました。
相変わらず、最後までネタバレつき感想です。


『信長』

<場所>新橋演舞場13列36番
<時間>1幕:18:30〜19:30、2幕:20:00〜21:40
<出演>織田信長:市川海老蔵、
 明智光秀:田辺誠一、濃姫:純名りさ、
 木下藤吉郎:甲本雅裕、お市:小田茜 ほか
<作>齋藤雅文、<演出>西川信廣

それでも怯える私に「信長と光秀の話だから、
きっと分かるよ」と、友人が教えてくれました。
でも観終えた印象は「信長とお濃の話」だったかと。
まず最初に印象的なのは、斎藤道三との対面。
うつけのいでたちで美濃入りしておきながら、
対面には正装で現れ、堂々としたふるまいの信長を
気に入ったお濃は、「この男は危険だ」と察して
殺そうとする父を止め、彼に嫁入りすると宣言する。
「私も大うつけ」と言う彼女のかっこいいこと!

その時にチラリと光秀もいるんですが、
何というか、びっくりするほど高い声が違和感で・・。
田辺さんって、こんな発声をする方でしたっけ?
頭先行型で猿と反りが合わないという演技はいいのに
遠くから観ている分、声の違和感の方が強く感じられ、
どうしても最後まで、奇矯な印象というか、人々から
浮いている感じが消えなかったのが残念です。

いろいろ彼はちゃんと悩んでいるんですよね。
一応は、延暦寺焼き討ちで苦悩する場面もあったし、
「戦のない世界にしたい」という願いとは裏腹に、
信長が「日本を統一したら次は世界だ、ローマだ!」と
焦り意気込んだり、天皇を眼下に見下ろす位置に置いて、
わが身が神にまでなろうとする姿に悩んだりもする。
が、焼き討ちは本当にサラッと流して描かれただけだし、
後半の悩みにしても、ほとんどお濃の悩みという感じで、
彼女を抱きしめちゃってる光秀は、横恋慕?と感じたり。

本能寺にしても、お濃が訪ねてきて久方ぶりに話をし、
「あら?もしや少しはお濃の気持ちも通じたかも?」
なんて思ったところに敵襲。雑兵を共に蹴散らした直後、
お濃が矢に射られ、信長の腕の中でお亡くなりになり、
そして信長最後の戦い。また雑兵ワラワラ相手に。
炎の中に消え、雑兵たちが追っていけないよ〜と
ウロウロする時点になっても、光秀、影も形もなし。
そのまま、最初の若き日の信長1人の場面に戻って
終わってしまうので、光秀の謀反は旗印だけで終わり。
やっぱり信長とお濃の話で、光秀脇役だよなぁ。

あと2人、秀吉とお市。秀吉は結構好きでした。
でも脚本的に脇役扱いになってたかなという印象。
お市や茶々たちを救い出して、プロポーズする場面とかも
あったんだけど、延暦寺焼き討ち並に「一応」の印象だし、
更にはお市が、誰に対しても同じようなテンションだから、
どうも盛り上がらなくって。兄に対する恋慕(よね?)と、
秀吉に対する気の強さと、同じ演技じゃダメだろうになぁ。
ちょっと、秀吉役は貧乏くじ引いたかなという感じで。

でも信長とお濃の話として全く違和感なかったし、
信長はかっこよく色っぽく、お濃はきれいで凛々しく賢く、
双方とも規格外のうつけっぽくて良かったと思ったな。
海老様、最初のうちは何かイマイチかも?と思ったけれど、
殺陣が始まると、かっこよさも色気も200倍ぐらいになるし。
特に、戦いに疲れてきた時の、鎧が重いと感じてきたのかと
思わせるような「間」が色っぽい。

本能寺でも、最初は槍で戦っているんだけど、
お濃が亡くなってからは、剣に持ち替えて、
鬼神のように人を斬っては、間、斬っては、間がある。
その疲れが切なくて、戦いっぷりの見事さが更に栄えて。
ただ一つ文句を言うなら、この時の真っ白の衣装が、
肉襦袢入れてるのかと思うほどデブく見えて泣いたこと。
でも、炎が似合っていたなあ・・・。良かった。

全体的には、まったりと暗転が長い演舞場テイストで、
しかも、暗転中に年号と場所を文字で表記するという、
大河ドラマ総集編紛いの手法で楽をした脚本だったけれど、
大風邪引いた後の体力落ちた状態にはピッタリだったようで
静かに盛り上がっては一休み、静かに美しさに魅せられては、
また一休み、という感じが、本当に観やすく良かったです。
元気な時なら「とろくさい芝居」と言ってたかもですが(笑)、
満足。満足度に比すると、とても安い舞台だったかもです。


2006年01月08日(日) 『ベガーズ・オペラ』初日羅列感想

2回目を観に行ってしまう前に、
初回で思ったことを忘れないようにメモ。

座席C列29番。
橋本さとしさん演じるトムがずっと見える席。
メインの話は『三文オペラ』を観ていて知ってるし
途中で眠くなりかけたら、ずっと彼を見ていた。
ベガーたちが演じる劇の脚本兼演出家として、
ずっと舞台袖から役者たちをチェックしていて、
時々脚本をめくったりしている姿が面白い。
彼を観ていると、これが劇中劇だということを
ずっと気にしていられるからおいしいと思う。
あと、金田さんもずっと場所を移動しながら
観客であり続けるので、観ておくといいかも。

マクヒースは、色気はやっぱりイマイチ。
2幕冒頭の野郎どもの頭領やってる時の方が
ずっと生き生きしていて魅力的に感じた。
あんまり女好きに見えないから、何だかなぁ。
でも、文句なくかっこはいい。顔立ちとしては、
某サッカー選手M系統で、絶対好きなんだよなぁ。

森公美さんの低音のソロがすてきだった。
高音でもソロあるけれど、2役目で出てきて、
低音のソロ→高嶋兄さん&村井さんと歌った
楽しげなおどろおどろ〜な曲が、一番の記憶。
全体的に曲は心に残るものがない中、これと、
エンディングに全員で歌う曲は面白かった。

玲奈ちゃん、村井さんたちと一緒の
恋する乙女状態は結構いいなと思ったけれど、
後半になって歌穂さんと一緒になると、
どうにも演技力のなさがまだ目立って残念。
でも、「売りは若さです」という役は、
今までの中では似合ってるんじゃないかなと。
歌穂さんは文句なし。切なくておいしい役だ〜。
内野さん演じるベガーとの関係が気になるところ。

体調も悪くて今ひとつ行く前は乗ってなかったけど、
あと2回、行こうじゃないかという気持ちになった。
結構面白かったし、噛めば噛むほどおいしくなりそう。
実は好きなタイプの劇なんじゃないかなと思ったり。


2006年01月05日(木) 『贋作・罪と罰』(再演)

野田芝居って本当に苦手です。
今まで一度も、いいと思ったことがないどころか、
観終えて帰る時、話が理解できていたためしすらない。
ただミュージカル版の『天翔ける風に』が好きだったので、
その原作再演と聞いて勢いで取ってしまい、後悔しきり。
でも、誰かに譲ってしまおうと思ったところで、
ヤフオクでもチケ掲でもチケットあふれまくりで、
安売りするぐらいならと、自分で観に行ってみました。


『贋作・罪と罰』(再演)

「贋作」座席図 <場所>シアターコクーン
  BL−9番(左図左端中央の黒い点)
 <時間>19:00〜21:10ころ
 <出演>
  三条英:松たか子、才谷梅太郎:古田新太
  都司之助:段田安則、溜水石右衛門:宇梶剛士
  智(妹):美波、聞太左衛門(父):中村まこと
  清(母)、金貸しのおみつ、将軍:野田秀樹
  志士たち他:マギー、小松和重、右近健一、進藤健太郎
  おつば(おみつの妹)、酒場の女将、志士ほか:村岡希美


で、そこそこ満足。嫌じゃなかった。
多分、もともと話を知っているからだけじゃなく、
野田芝居にしては、すごく分かりやすかったんでは?
ひし形の舞台の一辺を正面から観る、一段上がっていて
さえぎるものが何もなく、非常に観やすい席だったし、
台詞も、シャワーみたいに流れ去るものじゃなくて、
割と聞き取りやすくなっていたような気がする。助かった。

それと、松たか子に英役は似合っていたんだと思う。
英的分け方をするなら、ミュージカル版の香寿@英は、
本来、踏み越えることを許されない側の人間だと思った。
努力に努力を重ねて、論理にふさわしくあろうとした感じ。
観ていないけれど、初演版の大竹@英は、きっと真反対。

そして松@英は、本来 許されていない側かもしれないが、
とにかく自分は、許された側だと信じている強さがある。
こういうエキセントリックな信仰が、彼女には似合う。
キンキンと高い声が、追い詰められればられるほど、
自己防衛の裏返しの過剰な攻撃意識と見えてくる。

でも、途中までの一本調子は似合っていたけれど、
最後、牢の中から、才谷に宛てた手紙を読む場面、
包装に使われるプチプチを広げて雪に見立てた上で、
結構きれいなのに、雰囲気が出なかったのは残念。
古田@才谷との食い合わせが意外なほど悪く感じて、
「十字路に立ち・・・」で既に盛り下がってしまったのに、
その後もテンションが変わっていないようでガッカリで。
悪くないんだけど、締めが・・・!と思った。

でも、英の締めがダメであったとしても、
舞台全体としては、観終えてそれなりに満足しました。
多分、ミュージカル版ほど英主役に見えなかったせいかな。
『天翔ける風に』では、苦しんで苦しむ英に共感することに、
話が集約していたような気がしたけれど、この舞台では
聞太や都の生き方のほうが、むしろ共感できたりも。
特に聞太を観るたび、英が思い込みで踏みつけにした
「凡人」は、聞太(や智)のような人々なんだということが、
非常に感じられて、彼の戦いこそが英の知るべきことだと、
無性に英に対して憤りを感じたりしていましたから。

もともと、松たか子の演じるキャラクターに対しては、
「あーはいはい、分かったから、人に迷惑かけないでね」
と感じることが多いところ、思い込みで人まで殺した以上、
私が彼女演じる英を「敵キャラ」と認識してしまうのは、
仕方ないことだったのかな?(苦笑)でも、最後に
聞太が殺されなかったし(私が見逃しただけ?)、
英には「牢から出てきたらもう少し考え直してみ?」と、
そう思いながら、何となく納得して観終わりました。
・・・きっと、間違った観方なんでしょうね・・・。


2006年01月04日(水) 『SHOES ON!7』初日

<場所>博品館劇場L−17番
<時間>19:00〜21:10(少し遅れ気味)
<出演>
 玉野和紀、川平慈英、本間憲一、藤浦功一
 平澤智、北村岳子、岡千絵、畠山眞葵

楽しかった〜!
いや、やっぱりちょびっと中だるみあったけど、
今回コント部分少なめ?だし、踊り満載で。
『SHOES ON!』シリーズ最終回の初日とあってか
客も盛り上がる気満載で、熱いのなんのって。
いっぱい笑って、自分も踊りだしたくなって、
ガンガン手拍子打って、気分は汗だく。

後ね、やっぱり私はBWミュージカルが好きだな。
昔懐かしく楽しい名曲が次々と流れ出してくると、
すごく幸せな気分になる。笑って歌って踊る舞台。
単純で元気をもらえる舞台が恋しいんだよ。
・・なんてことを、帰りに連れとも話しちゃったり。

細かいことを言うなら、本間さとちゃんの踊りが、
ちょっと流れがちに見えたのが気になったとか、
岡さんはもう一声弾けてくれないとイマイチとか、
平澤さんは、最後は疲れて焦点が合わないようで
表情がなくなっていて、盛り上がり気分に一滴
水を差されてしまったよぉぉ(^^;とかあるけど。
いや、一度引っ込んでカーテンコールに戻ってきたら
少し回復していたから、本当に限界だったんだろうけど、
平澤さんの踊り、ものすごく好きなだけにわずかに残念。

でも!そんな「後一歩」な部分を
拡大して思い出すのは勿体ないと思うほど、
終わって最初に思うのは「楽しかったぁ!」だし。
今回、太い柱に色鮮やかな電飾を走らせたりして、
ステージが狭くなったけれど、華やかさ↑な分、
玉野さんが常にないほどかっこよく見えるのも嬉しい。
「どうだ!」モードが、素敵素敵(*^^*)
一応、楽日にもう一度行く予定にはしているけれど、
体力が許せばもう一回、何とか追加できないかと、
考えてしまったりもしています。


2006年01月03日(火) 明けましておめでとうございます。

今年もよろしくです。m(_ _)m

先ほどようやく帰宅しました。
ここ数年は仕事が忙しくバタバタしていて、
帰省ラッシュやらUターンラッシュやらと
他人様たちと同時期に移動していなかったので、
こーんなに大変なものだったとは(^^;状態。
でもまあ指定席取れなくても座って帰れたから、
今年もラッキーな始まりってことかな。

今、『新選組!』総集編第3部やってます。
総集編は前回放送時に見てなかったけれど、
あらまあ、やっぱりナレーションありなのね(^^;
昨年一年ナレーションありまくりの大河を見て、
「『新選組!』ではナレーションを使わない」という
三谷さんの拘りが、どれほど素晴らしかったか、
実感された後だけに、なかなか複雑な気分かも。
でも、たかが見始めて数分でやってきた場面、
「加納君、お久しぶりです」で、既に泣けたよぉぉ。

さてさて。一応、『新選組!!』は
元旦のhi放映時に録画してあるはずなので、
組!モード入りかけたところをぶった切って、
今から古畑の方を見ます。見終わったら、
出してない人からの年賀状に返事書いて、
明日から早速、観劇初めで『Shoes On!』。
結局、昨年感想書いてない舞台に関しては、
書かないままで終わってしまったけれど、
今年は頑張るぞー!よろしくお願い申し上げます。


<以下は2時過ぎに追加>

古畑、見終えました〜。
ゆっくり感想書く暇はないと思うので
簡単に追加。ネタバレは、ほとんどなし。

藤原君@音弥、すてきすぎ。
「ひらめきは感じさせる子供」状態のままで、
大人になりきれていない精神の不安定さ。
魅力的だけれど危なっかしい、そんな姿が、
「そんな無茶な」と思うような流れの話に、
恐ろしいほどの説得力を持たせていたと思う。
石坂へーちゃんの行動なんて、あまりに強引で
結構「ちょっと待て、をい(^^;」と思ったのに
音弥相手なら、納得できちゃうんだもんなぁ。

『今、甦る死・私が出会った犯人の中でも、
もっとも巧妙に殺人を犯した男が登場』という
副題どおり、古畑が完全勝利は収められなかった
あまり見覚えのないパターンだけれど、相手が
相手だけに、それも納得のいく話だったかも。
へーちゃんも久しぶりに見たけれど、好きだなぁ。
冒頭にちらっと小林隆さんがいらして、思わず
裏の「組!!」が気になってしまったけれど、
それ以外、何も気にせず楽しめた2時間でした。
三谷さんが藤原竜也@沖田というキャスティングに
何を求めたのかも、分かったような気がしたかも。

・・・あ、『ナルニア国物語』CMは気になったかも。
ものすごく好きで繰り返し読んだ話なだけに、
映画化は心配だったけれど、CMを見る限りでは
やっぱり避けた方が良さそうかなと思えてしまって。
タンスが無駄に豪華だし、アスランがしょぼいし(泣)
挿絵も覚えちゃってるだけに、見るのは厳しそう。
でも見ないのも悔しいしなぁ。悩みどころです。



面白かったり共感したら、押して下さい。
ランキングに反映され、かずきが やる気を出します。

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