コトバアソビ

2004年03月31日(水) 我が侭っ子

なんか文句ある?

いいでしょ!?

したいんだもん!


こんな言葉当たり前


自分が言う通りにならないと

絶対に

イ・ヤ


嫌な奴と思われようと

別に構いやしない


我がままに生きて

何が悪いの?


自分に正直だから

相手に嘘なんか吐かないもん

嘘吐き人間よりマシよ


そんな我が侭っ子だから

困るんだ



2004年03月29日(月) 旅立つ友へ

君は
遠くへと行く


一人で
心細いこともあるだろう

挫けそうになることもあるだろう


けれど

君が喜び
幸せを感じる事も
沢山あるだろう


私は 此処で

いつでも君の味方でいるから

君が幸せなら
それだけで充分だから


どうか君に幸多からん事を



2004年03月28日(日) 春だから

またこの季節が

廻って来た


別れの季節だと

出会いの季節だと

人は言う


ずっと

胸に詰まっていた言葉が

踊り出す

そんな季節


ほら 
貴方の中にある言葉達が

今 踊り出す



2004年03月26日(金) 魔女

昔 この森に
魔女が住んでいて

いつも外を眺めていた

鳥が飛ぶのを
木々がざわめくのを
魚が湖に跳ねるのを

魔女は
家から一歩も

出る事が出来ない


妖精達が
話す魔女の昔話


魔女は
魔法が 何でも出来た

でも

外だけは出れなかった


妖精達は 言う


「彼女が出れないのは 出ようとしないからさ」

と笑う



2004年03月25日(木) 眩しい君

猫が啼いて

星空が低く落ちていった


月だけが高く輝いて

人々の光は

大きくはないけれど
強く光ってる


ほら 歩こうか

夜の散歩も

ちょっとおつなものでしょ

そう言って

手を引っ張ってくれる君は
眩しすぎるよ



2004年03月23日(火) 年下の彼

いつも傍にいて
私の事を
考えてくれる

精一杯に


こんな年増女の
何処が良いのかしら?

そう言うと
怒って

俺が好きなんだからいいんです

なんて言うんだから
参っちゃうわ


そんな貴方は

変わり者よ



2004年03月21日(日)

絡め取って

縛り付けて

逃がさない


私の獲物


深い森で笑い声がしたなら
気を付けなさい

銀の蛇が
アナタを探してる


ほら 這いずり回って

木をなぎ倒して

探してる


捕まったら

もう
終わり


諦めて錆になるのよ



2004年03月20日(土) 月は云う

綺麗な生物ほど
汚れているんだよ

笑い声が囁く
暗い部屋で
子供に言い聞かす
大人

なら
聖女は
本当は穢れていて

マリア様は
穢れたからこそ
キリストを産んだんだ

天使は
本当は罪人で
罪を消そうと
汚れを消そうとしてるんだ

なら

欲のある人間は
綺麗な存在かもしれないよ

と月は云う



2004年03月17日(水) 石ころの悲しみ

それは 誰も知らない
内緒のお話


石ころは 考えました

「お空は 遠くて綺麗ね
私は どんな風に見えるのかしら?」

誰も答えては
くれません


石ころは
鳥に聞いてみました

「ねぇ 鳥さん
あなたは 綺麗な声で鳴けるわ」

「当たり前さ」
鳥は 勝ち誇った顔で言いました

「ねぇ 鳥さん
あなたは 自分がどんなに綺麗な声か
自分で分かるわ

でも 私は声さえ出せないの

おまけにここから自分で動く事も
できないわ

だから せめて自分が

どんなモノなのか知りたいの

私ってどんな感じ?」


鳥は 答えました

「君は ただの石ころさ
綺麗でもないし
声も出せない

無用ものさ」


鳥が飛び去ったあと

石ころは 泣きました


声は 無いけど

泣き続けました


命が無いからこそ

ずっと石ころは

泣き続けました


でも

石ころは 知りません


石ころがいっぱい集まって

大きな

とっても大きな大地を

作っている事を



2004年03月15日(月) 忘れた言葉

何もない白い世界に
立っているのは

どんなに酔狂だろう?


紅くない水の中で
泳ぐことで

全てが許されるわけでもないのに

人は 泳ぎ続ける


辛い事をいくら味わたって
変わりないのを

理解をする

けれど

感じれない


狭間で揺れ続いた自分が
小さい


感じて

また小さくなっていった魚を

白い世界で途方に暮れながら
ただ見つめて


自分の言葉を

忘れていった



2004年03月14日(日) 意味のない詩

孤独がいい

束縛がない空間


空が何よりも
蒼いなら

鳥は

目的地を失っていく


夜が闇の世界だと
限らない

から

シャンプーの泡になって

流されよう



2004年03月11日(木) 紅より白

『自分が死んで世界は 変わる?』

何度も何度も

考えた事がないことも
ないほど考えて

そうして

答えは いつも同じ


血に染まる紅より

言葉に責められた白のほうが

鮮度が高くて

残酷な事だと

薄々感じていた


マンネリ化した生活に
刺激を求め

刺激ある生活に
言葉が詰まる


曖昧な自分に

拍手喝采



2004年03月08日(月) アイウエオ な彼

アイツは 誰にも心を開かないよ

そう誰もが語った


今まで開いた奴なんか
見た事無い

譬え 女でもな


茹だった空気が
逃げ場所探し

彼の周りに吸い込まれる


笑顔が見たいと
想えば想うほど

遠い道が広がり

栄養が欲しいと

サプリメントを飲む人々は
彼に吸い込まれていく


オーナーは
彼の全てを知っている

だから 誰にも
彼というソレを勧めない



2004年03月06日(土) 題材の無き詩

彼は 走り続けた
彼女は 彼を想い続けた

太陽に叫び
恋を想い続ける

それで変わるほど

世界は甘くない

だけど
彼らは続ける

彼女は言う
「彼が走るのを
誰も止められないわ
私でも
彼さえも」

彼女の笑みは
彼に贈られる

彼は言う
「アイツが俺を想うのを
誰も止められない
俺でも
アイツ自身さえも」

彼の想いは
彼女を通り過ぎる

そうして
彼らは 続くことを信じる

この詩は
彼らの知らない詩

世界が綴った足掻き続ける者の
想いの詩



2004年03月04日(木) ココカラ

寂しかったから

何もない透き通った湖に

「なんで生きるの?」

そう言って

石を投げてみた


そしたら

魚が

とっても綺麗な魚が

飛び跳ねた


それが
始まりで

そこが
スタート


僕は

ただひたすら

ただひたすら

走り続けた



2004年03月01日(月) 彼女がいなくなった

僕は知っている

彼女がもういないことを


決して優しいとも

美しいとも

歌が上手いとも

言えなかった彼女


でも

もうそんな彼女は

いなくなった

それでも世界は変わらない

いや

彼女の周りは

少し世界が変わった


もう彼女は帰ってこない


彼女は

優しくて

美しくて

歌さえも上手くなって


どこかの男の元へ

旅立っていった


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