2005年01月24日(月) |
Trick or Treat |
真っ黒に染まった脳内シアター 始まりの合図など無く始まるシネマ
無駄な予告など無い断片的なはじまり サブリミナル効果を取り入れたもの
深海の砂のように容易に辿りつけないのに 時々背伸びしただけで届きそうになる
嗚咽の繰り返しだけ静かに響くシアターに 客はたったの二人 空席ばかりの空虚な隙間
声をあげても遮音されてるように振り返らない 傍で見た知らない貴女はただ映像を見ているだけ
最期を迎えていた貴女(過去)に触れても温もりなど無い ただ其れが貴女を愛しくさせるだけだから
聞き慣れた声 目覚めるはずのない目覚め ぼやけた視界のままに誰かが移る なぞった指だけでは認識不能
忘れるくらいに抱いてくれればいい 腕の傷が見えなくなるくらいまで
僕はあざ笑って愉しむから 貴女が堕落していく様を 触れるものさえ無くなってしまうほどの剥奪をして 閉じこめてあげるからそっと 僕だけのものに…
消え入りたい想いと非現実な空虚さが 満ちている中に理性など要らない 忘れさせて
跪かせた君の顔が僕をさらにそそらせて 歩き回らせるのが堪らないね 僕が傷くらい増やしてあげるから 二度と消えない刻印を
あたしも、息してる 蟻さえ、息してる
哀しさは増せば増すほど 声、言葉にならず
恋ばかりではない 盲目になるのは
解っていても 本日は雨の為、憂鬱なり
跳ね返る雨音が響く自室 止まない雨が厭(いと)わしい
君は来ない あの人も居ない 穏和過ぎる環境に不適応
虚ろな目で眺めてる視界の先は 判断力の鈍った歪んだ空白
婉曲になんて云わなくていい 綴りたいのはもっと質素な言葉
遠き日の記憶が入り交じり 拒んだままの君が邪魔をするね
貴女の居なくなった日 僕の死んだ日 決して一緒ではなかった
誰の跡もない積雪に踏み入れる あまりに童心に返る機会など無く 常に在るのは冷たい冬と翳ったままの月
破壊の音も破滅の音も存在してないと思った あの日の僕には無音の世界でしかなかったから 明かりなんて要らない 見えないものを沢山創ってた
上の空を見上げても幻蝶は飛び交うばかり 非現実の折り重なりが見せる幾重の画
狭い空間で閉ざしてみても 呼吸していることだけは変わりなく 静かに生きていることを噛み締めてる
作り笑いをせざるおえなくなった僕と僕の壊れない関係 君に癒えない傷を負わせてしまったままなのだろうか 結局は僕が僕である故に創ってしまったのであろうけれど
「愛してる」それだけで強くなれた気がした 「愛してる」それだけがただ虚しく響く
振り返ることの無かった君 気づかず歩んできた道 何かも幼すぎて欠けてしまった月も笑う
生きた証-あと-、残して 君には「さよなら」を Happy Endにも別れを告げて 伝えられる言葉だけを書き留める 誰も気づかぬ僕へ...
「愛してる」それだけで強くなれた気がした 「愛してる」それだけがただ虚しく響く
君と過ごした2度の季節 初めて知った心が痛む 「大切」という言葉の意味 君が黙って答えてくれた 嬉しかった
音の無い詩-うた-、残して 君には「さよなら」を Bad Endを知らない君に謝るしか出来ない僕 君を愛してたから...
「愛してる」それだけで強くなれた気がした 「愛してる」それだけがただ虚しく響く
白い壁紙と無機質な配置の家具 漏れる日光と明かりを灯さないまま 静かに流れ無かった刻(とき)を思い出す
善し悪しすら見えず 目前に在るものが解らず フェードアウトしてまた消えていく 机の裏に落ちてしまったままの大好きな玩具のように 何の声も聞こえず幻聴に魘される夢の中の夢
伸ばした手も爪を立てた背中も嘘で在れば 自責し続けても受け入れたくない自分も 飲み込まれなかったかもしれない
嗚咽混じりに綺麗に汚されたあなたを思い出す 遠い日の言葉に込められた思いに足を取られ 水面下で藻掻く僕を離してはくれない 経過に追いつけない遅刻者なのか
上書きばかりの僕だとして 離れられないのなら いつかは離すしかないのだろう 忘れ得ない日 笑いを失うあの日のこと
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