2004年05月30日(日) |
laid down... |
無碍でしかない謝罪 憂えない救急車のサイレン 部屋を呼応する録音された音
繰り替えられない錠剤 ベットの上に広げられた残骸 苦慮に耐えれず水が添えられた
あの人だけは奪わないで そう想い続けた意識に脅かされた 離れることが唯一出来ることだと悟れたのに
何度鳴っても聞こえなかったのは電話の音 居場所は無かったけれど幸せでした 目覚められなかったあの瞬間だけ
不透明に濁った水槽の水 呼吸を苦しそうにしている魚 見もしようとしない飼い主
痛むピアスの痕 焦燥の末開けたせいか 何処かあの魚に似ている気がした
他動でしか動かないゼンマイ式の玩具 微かな記憶でしか無いけれど 遊んでくれた人の顔が思い浮かぶ
未だ幼児の子供のままなのかもしれない 大人になるのを拒んで居る前に なれないのかもしれないね
嘘でも笑えない 誰でも見破れそうな笑顔 笑う意味が無くて無表情を選びたかった
服下に隠す傷跡のみが笑わせてくれる 不適な笑みでも笑えるのだから
此の視界もきっと君のものだから もうすぐ君の誕生日だね
伴う死神からのお迎え 不本意だけど愉しみで眠れない
1人の記憶が欠けてる僕には 欠けたまま柩に入らなきゃいけないから
早く迎えられたらいいね お互いの祝賀の日
したかったのは未来逃避 弐度目は僕の中で許されないから 結ばれない想いが消化不良を起こす
遊んでいた積み木が崩れ落ちた 下敷きになったのは幼き日の僕の手 一瞬で一瞬の夢を消された気がした
あの仔以外を欲すれば 貴方の想い通りになるのに いつも見てるのは重ねる誰かだね
人の眼を通して見てたね 魚の目と同化した僕 意図的に呼吸が出来なくなったあの目を
刹那の感情が残る其の眼でも 何かを見出せた貴方は如何かしてる 僕を見てたのは一度だけだね
2004年05月23日(日) |
フェノールフタレイン |
無数の痕が僕を締め付けてるようで 触ると痛みが走る感覚が 存在してる感覚を与えてくれる
瞬時の痛みよりも残る痛みが善い 刹那のものは遠く感じるから
もっとさらけ出して見えない処が無くなるのなら 此の痕を増やしたい 何処へも逝かないから 身体中の色が変わっても善い
一時の悦びなんて要らない 続く不安定なものが魅力的だから
僕だけを見てくれるのが嬉しい 嫉妬で満ちあふれるのは嫌悪感ばかりで 空っぽになるばかりで満たされはしないから
火炙りで浮かび上がる文字のように 薄っすらとだけ浮かびあがる水面の僕
零すのは泪でも言葉でも無く君への想い いつか僕だけになるから 僕の蜜を零さずに待っていて
亡くなるそのときのみすべて消えるのかしら すべてから離脱するときは望んだものになれるのかしら
意識が解らないときを欲してる 夢中になれる夢の中で溺れていたい 貴方が居ない世界なら何処へでも逝きたい
理由付けなんて本当は何も要らないから ただあたしは貴方を欲したくない
振り向いたあたしはもっと傷つくだけ ただあたしを逢わせたくないんだ 哀しい瞳は僕の瞳を写した鏡だから
愛したい 愛せない 裏腹の意味を含む毒素 中和されない孤独
変わらない気持ちが疎ましい 何処へもいかないなんて無い 必ずしも永久があるわけじゃないから
夜雨の誘い 受け入れるしかなくて 明かりを求めない為に
妄りな引っ掻き傷 消毒なんて要らないから 僕を抱き留めて欲しかった
願いは叶うこと無く 終わりを告げ朽ち果てようか 日々増す痛みを掻き消す為だけに
何処から来たのか解らない実験体(キミ) 怯えた目をしてたから黒いもので目を隠し 震える手を動かないように縛ってみた
快楽主義者の僕にはまだまだ物足りなくて 不感傷の実験体(キミ)に噛みつき引っ掻いた 泪を零しても痛がりはしないままだった
身体の痛みを伴わないのに 壊れていくのは心ばかり 実験だけで何も解らなかった
実験体(キミ)と云う本質的な処 興味深いけれど進入禁止区域 僕に書けるのは結果のみだから
ニヒリスティックなまでの僕 意図を断ち切り意志で診たくなった あり得ないまでに欲情させる実験体(キミ)を
消印の無い手紙 残る泪の痕 丸の形にふやけた泪が生々しい
差出人は直ぐに解ってた 先ずあの人しか居ないから いつもの偏った文字だったね
何も忘れてはいなかった 忘れたくとも忘れることがないから
また笑ってる月に侵される 不適に笑う声が響く 偽り通した自分の声でさえも
反射する鋭利さが突き刺さる 愛せなかったのはいけないことですか
脳裏の動かないままの貴方が 動いてしまえば僕は壊れてしまうのだろう 閉ざした傷口が再び息をしてしまうから
眠れない夜に頼る 赤と青のお薬
上からお月様が笑ってる 背負うのは君の身体
崩れ落ちないように 力無くともずっと一緒だから
歪だと云われても善い 君が大好きなんです
例え息をしていなくても 腐乱して骨しか残っていなくとも
僕を惑わす貴方 あたしを壊した貴方
共有する全神経 もどかしくなるのはいつも僕 片隅で膝を抱えたままのあたし
貴方が好きなのはあたしで 僕が僕で在ることに違いは無い
優位なのは僕のほう だけどあたしは既存してる 傷が在るのはどちらでしょうか
一緒に居ることが当然で 感覚的に離脱できなくなった
離れていれば貴方が壊しにくるから 壊し壊されないよう僕が居るから 此の侭螺旋状に絡まり続けよう
腕に在ると実感があるもの だけど無くなると不安に陥り 普段は無くても善い存在
触れなくても手に在る、と すぐ取れるところにある、と
ただの思い込みでした 貴方は既に誰かの腕の中 僕には見せない顔で笑っていました
笑えるようになったんですね 僕では無い 誰かの処で
どうか幸せになってください 哀しみと云う痛く切ない感情が無くなるように 貴方はいつも何処かで抱えているから
手放したことによる痛みは消えることはない 君を眺める傍観者にでも僕はなりましょう
泣くことしかできない無能な日々 哀しい想いは哀しいままならば せめて灯火のない世界で息づいてたい
眠り続けることに恐れを為している 朦朧とする感情と云う名の意識が 遠くなるのに2度目は要らないから
噛み合わない隙間のあいた指 刻みあった想いは残ったままで 過去に置き去りにしたから
貴方のことなんて限られたことしか知らない 右左の区別も付かない架空の人物なのかもしれない
傍に居ないのはたまらなく不安に陥る 一番弱い処の横は貴方だけが居て善い場所だから
形式が無い歪んだ愛し方 其れでも決して見放さないから
たまらなく依存して貴方を愛しています けれど貴方は声を聴いたことがない人
求めてたものは既存しないの すべては蚊帳の外に放り捨てられて 火のない焼却炉の中に在るから
君からもらった首飾り 開くのに躊躇する 哀しさが流れてしまうから
幸せに終わり無いと思ってた でも其れはお伽話で終焉を迎えてる 擦れ違った2人はもう戻らないの
聴こえない 聴きたくない 塞いだ手を剥がさないで 震える両手でただしがみついてた
太陽が照らす下では息も絶え絶えで 被害妄想の世界が目の前に広がる 現実と非現実が両存在しながら
途絶える声が僕を落ち着かせる 白い部屋で佇めるのだから 貴方をも居ない場所だけれど
祈りを捧げてみましょうか 己でも解りもしない相手に 何度も何度も掲げて
朦朧とする葛藤の中で鬱ぎ込んでも 君だけを何処かへ逃がすから 最期は震えないで両手を離すから
何度も口付けを交わしても 締め上げられる左胸 隠し切れない泪
漠然とある答えではないのに 不安が僕を駆り立て脱力感が満たす身体 目に映る君が余計に悲哀にさせる
異なる感情がシグナルを出す 気づいてるのは僕だけで 押さえ込むことしか出来なかった
枷をつけられたみたいに 意図的に動けなくなった身体 夜御伽にでも差し出しましょうか
刻みこまれた拍子 自然に及ばれた行為 覚えてるのは感覚だけ
囚われる幻覚映像が交差する脳内シアター 錯乱が生み出す蜜(アドレナリン) 冷却装置はいつもかやの外
浮かび上がるライン 煙のように掴み取れない
冷め始めたものを止める術はなく 虚像に理想を求めてた
メリットのない人間からの通告 受け入れたくない言葉の厚意
忘れられないくらいの痛さで 染まってしまった本能
再生不可能で流れない音が 僕の鼓動と同化する
こんな僕を愛さないでください きっと不幸せになってしまうから
愚か者な僕らにはお似合いの結末 だけど既に僕らではないから
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