蛍桜

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永遠に続く

この声が枯れるくらいに 君に好きと言えばよかった
会いたくて仕方なかった どこにいても何をしてても
この声が枯れるくらいに 君に好きと言えばよかった
もう二度と戻らない恋 痛みだけがちょっと動いた



逢いたくて 愛おしくて 触れたくて 苦しくて
届かない 伝わらない 叶わない 遠すぎて
今はもう 君はいないよ



悲しげに咲く花に 君の面影を見た
大好きな雨なのに 何故か今日は冷たくて

淡く儚く 夜に揺られて
溜め息一つ 堕ちた花びら

月の欠片を集めて 夢を飾り 眠る
時の砂散りばめても あの頃へ 還れない

ふと見上げた星空 また君をさがしてた
いくつ夜を越えれば 涙は“強さ”になる?



心の深いところで繋がってる 言葉にはしないけれど わかるよ
繰り返す輪廻の果て 出会ったキセキ
永遠に続く
不安にさせたね 二人の距離は遠く離れて
つのる思いに 必死で僕はカギをかけた
週末君からの電話の事は なぜか優しくて
他の誰かのものとは違う 響きがした
心の深いところで繋がってる 言葉にはしないけれど わかるよ
くり返す輪めの果て 出会ったキセキ
永遠に続く

疑いあって 傷つけあった
日々を重ねて
手にしたものは決してゆるがない
この思い
どうかこの先も 君と一緒にいられますように
かわいた気持ち 潤してくれ
恋人よ
誰か深い場所へと投げ出されて
なにも見えなくなってしまっても
君の光だけは見失わない
この先もずっと

心の深いところで繋がってる 言葉にはしないけれど わかるよ
くり返す輪廻の果て 出会ったキセキ

永遠に続く
2006年08月25日(金)

Good Night
どんな別れなら 悲しまずにいられるだろう…
「冗談だよ」って いつもみたいに
戯けて 笑ってみせて
誰にも言えずに 長い夜をただひとりで
どんな想いで、 どんな想いでいただろうぅ

あぁ 黒い空に散りゆく星のひかり
きっと 今もどこかで微笑んでいますように…

限りあった 未来はきっと
残された掌で 輝くと今誓う
君が生きたその証を 永遠(とわ)に愛しつづけよう


「もしも、あの時に…」
そう言って 震えながら
涙に濡れた少女をどうか救って

あのまなざしに惹かれた僕らは 今
君に届け、響けと、愛に泣き歌うだけ…


同じ星に生まれて 同じ時代(とき)を過ごした
そして、出逢えた奇跡を
君からもらった愛を さまざまなぬくもりを
その姿をその全てを 忘れない…

限りあった 未来はきっと
残された掌で 輝くと今誓う
君が生きたその証を 永遠(とわ)に愛しつづけよう
2006年08月20日(日)

車でのこっこ、家でのこっこ

久しぶりの早朝
今までこんな時間どってことなかったのに
こっこのアルバムをパソコンで聞きながら
友達とメッセして
フラッシュを見て泣いて

ああいうの、楽しかったなぁ

同じようにしたくて
こっこのアルバム聞いて
メッセ立ち上げたけど
何か足りない

どうしてだろう

こっこはいつもと同じ歌声なのに
いつも以上に悲しく聞こえる

2006年08月09日(水)

ねぇ

ねぇ
君は今 何を思ふ?
ねぇ
僕は今 ドコへ行けばいいのか分からない

笑って語り合えたはずの毎日も
あんなにも楽しく生きていた日々も
影さえもないね

ねぇ
君は今 どこにいるの?
ねぇ
追いかけたいのに追いかけれないって
どうしてこんなにつらいんだろうね

ねぇ
急に恋しくなって
泣きたくなって

でもそれで何かが変わるわけでもないし
ねぇ
僕たちはどんな道を歩いていたんだっけ
意味の無い
平らな道ばかりみていた気がするよ
だから
僕たちには何も残らなかったのかなぁ

ねぇ
君は今どこにいるの
ねぇ
返事してよ

1人にしないでよ
隣に居てよ
なんでいないの
なんで?

君じゃなきゃいやだ、なんていえるほど強くない
もうだれでもいいから

たすけて
たすけて


どこにも足跡が残らないように
消してしまって


2006年08月08日(火)

Raining8
君は最期に僕に手紙を残した。ほとんどが読めなかったけれど、途切れ途切れの言葉たちが、僕に伝えたいことは分かった気がする。君は何度もゴメンと書き殴った。たまに目に飛び込んでくるその言葉が、あまりにも悲しすぎたよ。
君は最期まで、僕のことを好きだとは言ってくれなかった。それでも、一緒にいる時間は楽しかったかい?君が重荷に耐え切れなくなってつぶれてしまったとしたら、僕はどうしてその重荷を背負ってあげれなかったのだろう。君の最期は、君らしい最期だったね。病気で死ぬなんて、君には似合わない。意地っ張りで、強がりで、プライドの高い、君だから。
あんなに泣いて、あんなに笑っていたのに、今、君はどこのいるの。僕のことを置いて、どこへ行ってしまったの。君がいなけりゃ誰に暴言を吐けばいいのさ。君がいなけりゃ誰に会いにいけばいいのさ。

君の親は、泣いてなんかいなかったよ。強い、強い母親だった。君はきっと、そんな母親に似たんだろうね。彼女はこう言ったんだ。
「ミキと一緒にいてくれてありがとう」

僕は、君に、何をしてあげれたかなぁ。
君は、僕に、生きる力をくれていたというのに。

桜が咲き始めるころ、君は海の泡となった。きっと。
誰もいない、冷たさが残る海に、君は全ての想いをのせたんだね。

君と一緒に居ることが出来て、よかったよ。でも、君はどうだろう。
ごめんね、を言うのはきっと僕のほう。

君のあの笑顔がまぶしくて、あの二人で上った坂道がくるしくて、僕たちに残されたのは思い出だけで。何も知らないから、人は言うんだ。
「あの子、何考えているか分からなかったよね」
「おまえ、変なのにひっかかってたんだよ」

それでも、負けない。僕は君が好きだから。
周りから見て、どんな関係だったかなんて知らない。結局僕は君の彼氏にはしてもらえなかったし、君を僕の彼女には出来なかった。それでも。僕は君が好きだから。散々暴言を吐いて、君を苦しめたけど。でも。

君と同じ海に沈みたい、と願った。
君を、逃がすものかと、強く誓った。

2006年08月07日(月)

Raining7
君に捧げる時間が少なくなるにつれて、僕が外に出る時間も増えた。疎かにしていた友達関係も、休みがちだった学校も、いい気晴らしになった。
それでも授業中に窓の外に目をやると、太陽がてっぺんから落ちていて、それを見るたび、君を思い出した。

君と付き合えないもどかしさ。自分の価値が分からなくなっていた。そうなってくると、誰に対しても本音を言えなくなって、僕ははけ口を失った。

「なぁ、俺にどうしろっていうんだよ」
ただ一つのはけ口が君だった。君はいつも何も答えずに、窓の外を眺めていることが多くなった。そんな君が憎たらしくて、暴言なんていくらでもはけた。君はそれを吸収しているかのように、痩せていくだけだった。
いつもどおりに、暴言をはいて、むなしくなって、さあ、帰ろうと思って立ち上がると、君が珍しく僕のほうを見ていた。
「なんだよ」
苛立ちがこみ上げた。君は、顔を歪ました。それは僕が好きだった君に似ていた。今思えば、あれは、精一杯笑っていたんだね。顔の筋肉さえうまく使えないようになっていたのに、笑ってくれていたんだよね。気づけなくてごめん。分からなくて、ごめんね。君がどんな思いで僕の醜い言葉に浸っていたか、君がどんな思いで毎日を過ごしていたか、僕はまだ理解できなかったよ。
君はそのあと、また窓に向き直ると、僕に聞き取れない声で、何かを呟いていた。耳をすませて聞いてみると、それは、君の好きなあの曲で、悲しい別れの曲だった。上手だとはいえないほど、リズムは飛んでいて、声もかすれていた。君は僕が初めてこの病室を訪れたときから、ずっとその歌を口にしていたんだね。僕に別れを告げるのと同時に、自分に、言い聞かせていたんだね。もう、ベッドの上で座ることさえ出来ない身体なのに、窓の外を眺めて、ずっとずっと。夕陽のむこうの僕に届くように。

ねぇ、君の中の僕ってどれくらいだった?
僕の中の君は、そりゃあもうちっぽけなもので、いつも居るか居ないか分からなかった。でもね、僕は君ばかり見ていたから、どんなに周りにモノが溢れても、どんなに雑音が聞こえてきても、君しか見えなかった。あんなにちっぽけな君だったのに、他の何よりも大切だった。失いたくなかった。そんな気持ちに気づいたのは、君が居なくなってからだったけどね。
ねぇこれって、君の存在が大きかったってことなのかな。

自惚れだけど、もしも、もしもね。君の中の僕が、僕の中の君と同じように、とてつもなく大きい存在だったとしたら、あの日々は君にとってどれだけ苦しかったんだろうって思うんだ。僕は取り返しのつかないことをいくつしたんだろうって。数えるたび、自己嫌悪に陥って、それでもまだ全部君のせいにする自分が居るんだ。ねぇ、君は僕のことどう思ってた?僕は君のこと、好きだったのかなぁ。

君は僕になんか出会わなければよかったのに。
でも、僕は君に会えてよかった。

僕は今でも君に依存しているよ。


2006年08月06日(日)

Raining6

「なにしてんだよ」
そう言うしかなかった。やっと見つけた君は、やっと捕まえた君は、病室の白いベッドで横になっている。やせ細って、華奢だなんて言えないほどにやせて、目を背けてしまうほどに無残な姿だった。
えへへ、と君は笑った。でも、目は笑ってなかったね。その笑顔に苛立ちが溢れて、僕は病室を飛び出した。君は、僕を引き止める言葉を何一つ言わなかった。君のことだから、引き止めても何も出来ないって思ってたんだろうね。
それから何度か病室に訪れたけれど、君はいつも眠っていた。手にそっと触れると冷たくて、君が生きているのかさえ分からなかった。本当はもっと一緒にいたかったのに、僕のプライドが許さなかった。病室を訪れるのは一週間に一回。僕の中でそう決まっていた。

ねぇ、今思えば、僕はなんて意味のないプライドをもっていたんだろう、って思うよ。本当に。

僕は君のぬくもりがほしくて、君の生気のある瞳で見つめてほしかった。君のふっくらした唇とキスをしたかったし、いつも笑う君の隣にいたかった。
でも君は冷たくて、死んだような目をしていた。体はやせこけて、笑顔さえなかった。
学校帰りの夕方、夕陽を見ながら君に会いにいった。
君は珍しく起きていて、ベットの上に座っていた。窓の外をずっと眺めながら、僕には聞き取れない声で何かを呟いていた。
「なぁ」
君は僕のほうを向いてはくれなかった。窓に映った君の顔が、あまりにも悲しそうだった。
「付き合おうよ」
君は小さく首を振った。いまにも折れそうな首を。
「俺、ミキの何なのか知りたい」
その日、君が僕を見ることはなかった。僕は1人で散々泣き言をいい、帰った。
2006年08月05日(土)

Raining5
「別れたの」
君がそう言った時はビックリした。それでも、うれしかったよ。それは僕のためなんだ、って少し自惚れてた。君がどれほどの重荷を抱えていたのか、君がどれほどの決断を下していたのか、そのときの僕には分からなかったよ。いや、きっと、今でもまだ分かってない。
「なんで?」
別に、聞きたくもないし、聞く必要もなかったけれど、言葉が続かなくてそうたずねてしまった。君は少し間を置いてから、なんでも、と笑ったね。それ以上は何も聞けなくて、しばらく電話越しの沈黙が続いた。

それは、まだ桜がつぼみを膨らませているころだった。

春にはまだ遠かったけれど、僕たちは寒さから脱出して二人して笑っていた。何も考えずに、楽しいね、と口に出して言えた。

あのころだけは。

誰も知らない時間を過ごした。誰も知らない幸せな時間。でも、本当に誰も知らなかった。
「おまえはそれでいいのか?」
誰かが言った。
よくない。よくなかった。このままでいいはずがなかったのに、僕の心はぐらついていた。
そんな時だ。君の声を、ぬくもりを、感じられなくなったのは。

2006年08月04日(金)

Raining4

君は目を腫らすほど、帰りたくない、と泣いた。僕は君の涙には弱かったね。君には家に帰れば心配している親はいるし、ちゃんとした寝床があるのに、なぜ帰りたくないのか僕には分からなかったよ。仕方なく、にかこつけて僕は君を家に招きいれた。制服のままじゃシワになるから、と僕の服を貸した。サイズの大きい僕の服を着た君はいつもよりもかわいく見えた。
「帰りたくないの」
「分かったから」
僕の目線が責めているように思えたのか、君は何度も繰り返した。僕は理由も聞かずに、分かった、とだけ繰り返した。ただ下心があっただけだったけどね。
僕も学生だから、1人暮らしをしているわけじゃない。オンナを連れ込んで、親が何も言わないわけじゃない。親は部屋をノックしては何度も僕を呼び出し、君を追い出そうとした。そのたび君は部屋の隅でおびえていたね。何度目かの呼び出しのあと、君は帰る、と呟いた。
僕は待って、と言える権利もなく、もう電車の終電さえない時間に君を自転車で家まで送った。片道一時間。行きはたくさん雑談をして、君はずっと笑っていた。海にいたときよりも寒さが厳しくなっているはずなのに、君は弱音は吐かずに一時間の道のりを僕の後ろで過ごしていたね。行きの一時間は、とても早かった。だから、今度は僕の番だったね。
「帰りたくない」
君はちょっとだけ笑って、僕の頬にキスを落とした。
行きよりも帰りは長かったけど、それでも、考え事ばかりしていて、あっという間だった気がするよ。
寒かったね。息はもう白く染まっていたね。
僕が帰るまで君は起きていてくれて、電話をした。甘い甘い声だった。
2006年08月03日(木)

Raining3
君は笑う。でもそれは僕に向けられたものじゃない。電話越しの、あいつに、だ。とても長い時間、君はあいつと話をした。いや、長く感じただけかもしれないけど。でも、僕は知っている。君のそのポケットには、あいつにもらったネックレスがずっと息をしているということを。それでも君は、今僕の隣にいるということを。
「じゃあね」
いつもよりトーンの高い甘い声で君は電話を切った。それからしばらくは、何も言わなかった。あの時、君は何を考えていたの?

「ほし」
「え?」
「星、キレイだね」
君はまだ生まれたての赤ん坊にような優しい顔をしていた。今までの苛立ちや、もどかしさや、嫉妬なんか、もうどっかに行って、また君の魅力に引き込まれたんだ。ズルイね。
でもね、夜空を見上げると、君の言うとおり星が必死に輝いていたから、なんだかおかしくなって笑っちゃったんだ。
「変なケンちゃん」
「変にもなるさ」
僕は君に唇を押し付けた。それはあまりにも幼稚なキスだった。それでも君は、赤ん坊のようにキョトンとしているだけだったね。せめてそのとき、君が天使のように笑ってくれていたら、と思うよ。

君を汚したのは、僕、だ。他の誰でもなかった。



2006年08月02日(水)

Raining2
砂浜に腰を下ろすのは嫌だと君が言うから、海から少し離れたコンクリートに座った。波の音は聞こえるけれど、決してここまで押し寄せることはなかった。それに安心したのか、君は僕にもたれかかって小さな寝息を奏でていたね。届きそうで届かない唇。僕のものじゃない君。苛立ちともどかしさで僕の頭はいっぱいだった。それでも、関係ないくらいに胸が高鳴っていたのを今でも覚えている。
生まれ変わるなら。
気を惑わすために、そればかりを考えていた。君が、なぜそんなことを呟いたかは分からなかったが、強く胸に、心に、跡を残した。
生まれ変わっても、僕は君のそばでこうしていたい。それだけで幸せだと思えた。でも、一つだけ贅沢を言うならば、あいつよりも先に君に出会い、そして僕のものにしたかった。そしてさらに言うならば、君を自由にしてあげたかった。何とも戦わずに済むように。辛い思いを小さな胸の奥に隠さないように。
僕のソレは願いに近かった。

急に、波の音と君の音色だけの世界に、機械的な音が割り込む。君が好きな曲が、場違いに流れた。地震が来たかのように君は飛び起き、すぐさま携帯の画面に目を落とした。そうするや否やそそくさと僕に目配せをしてから、深呼吸をした。
「もしもし」
君の声が、少し、大人びていた。

2006年08月01日(火)

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