思うこと
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2002年08月06日(火) 紙幣肖像論

 政府が新紙幣発行を決めたということだけど、それに関して俺の意見を。
バブル崩壊後十年。一億総自信喪失と言われるこの時代に必要なのは、学者や小説家ではなく、ヒーローですね。俺達はこんな偉大な国の国民なんだと人々に勇気を与えてくれる人間。千年に一人現れるかどうかのビッグな人間こそお札の絵柄にふさわしいですね。

 そういう人物を探してみると、日本史上最大のヒーローは聖徳太子でしょう。何しろその古さ。1400年前ですからね。「俺達の国は、少なくとも1400年前から続く国なんだ」って考えるとなんか誇らしくありません?まあ、4000年の歴史を誇る某国や、どこかの国の自称「半万年」には負けるけどね。でも、それよりなにより、1000年以上前に、今の日本にとってのアメリカなんて比較にならないほどの、「超大国かつウルトラ先進国」であった中国相手に対等外交を試みようとしたところなど、今の日本に欠けている「気概」を感じさせ、文句無しでしょう。現代の政治家に、爪の垢でも煎じて飲ませてあげたいくらいですね。当然一万円札。

 古代の次は中世。これは北条時宗。彼も、超大国・元の攻
撃から日本を守った第一級のヒーロー。一万円札の次に流通量の多い1000円札の絵柄になってもらいましょう。

ところで、中世には他に、「信長」「秀吉」といった人気ヒーローがいるけど、今までにお札になったためしがありませんね。信長は人を殺しすぎ。特に、現在も続いている「比叡山延暦寺」を焼いたり、現在でも信者がいる一向宗(浄土真宗)信徒を大量虐殺したりしている負の面が大きいので、ちょっと無理があるのでしょう。秀吉はおそらく、朝鮮出兵が致命点。

 最後に5000円札は近代で。俺的にはあまり好きではないけど、この時代一番のヒーローといえば、坂本竜馬かな、と思ったんだけど、かつての薩長に恨みを抱いている会津の人とかまだいるということなので、かなり厳しい。

 最後に5000円札。2000円札の次に流通量が少ない奴ですね。これのヒントは同じく流通量の少ない2000円札。(沖縄の「守礼の門」と、源氏物語絵巻の一場面がモチーフになっているやつですね。)
日本という国は実は、縄文人と渡来人のハーフを起源とする和人(本土日本人)と、琉球王国を起源とする沖縄の人々、それに、縄文人の直系の子孫であるアイヌの人々から構成されているわけで、そのうちの本土日本人と沖縄(の人じゃなくて建物だけど)がお札の絵柄になっているのに、アイヌの人々(数は少ないけど)だけお札の絵柄になっていないのはバランスを欠くと思いません?

 そこで、アイヌの英雄、「シャクシャイン」なんてどうでしょうか?江戸時代に、悪徳和人商人の横暴に耐えかねて、確か知床半島と国後島を中心に、大規模な反乱を起こした最長老です。和平交渉の席で、和人側に謀殺されるという悲劇的な最期を遂げます。

 それか、沖縄の「守礼の門」と同じく、その文化を象徴する建物として、彼等の遥かな祖先である縄文人の築いた「三内丸山遺跡」なんてどうでしょうか?



まあ、もう決まってしまったとのことなので今更、、、かもしれませんが、いつかこうした紙幣が発行されないかな、と思う次第ということで、話を締めくくらせていただきます。



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