思うこと
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ここのところニュースで「空爆」という言葉をよく耳にした。意味はご存知の通り、「飛行機から地上に爆弾を落とすこと」だ。 全く同じ意味を表す言葉として、昔から「空襲」という言葉もあるのに、どうしてどこの新聞でもテレビでも「空爆」という言葉しか使わないのだろうか?
「空襲」という言葉のイメージから連想されるものは、「東京大空襲」に代表されるように、太平洋戦争末期に、当時のアメリカから雨のように爆弾を落とされて、都市という都市を焼け野原にされた記憶だと思う。特に、じかに戦争を体験した年配層にとっては。
もしニュースで「昨夜、米軍機○機がアフガニスタンのどこどこを空襲しました」 ろアナウンサーがニュースで言ったら、戦争を体験した世代はどう感じるだろう? 「数十年前に自分達が遭遇した恐ろしい体験を、アフガニスタンの一般市民は、現に今、味わされているのか」 と感じることだろう。 そしてそれがきっかけで、「自分達が味わったのと同じ苦しみを、罪のない一般のアフガニスタン市民に味わせるのはおかしい」と感じる人も出てくるだろう。
「空爆」という言葉を使えば、そうした過去の記憶からの連想をシャットアウトできる。
テレビや新聞が「空襲」という言葉を使わないことによって我々は、かの国の人々が現に今受けている苦痛は、60年前に我々自身も受けた苦痛と同じものであるという、当たり前の認識をする機会から遠ざけられているのではないだろうか?
つまり、無意識のうちにメディアによって、世論操作されているのではないだろうか?
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