Deckard's Movie Diary
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2004年01月30日(金)  ラブ・ストーリー

『猟奇的な彼女』で日本にも旋風!?(古いなぁ・・・)を巻き起こしたクァク・ジョエン監督最新作『ラブストーリー』。キャッチは“韓国中が涙した、時を越えた運命の物語”というモノなんですが、そのまんまのストーリーのベッタベタな恋愛モノでした。それでも個人的には十分楽しめました。この監督はストーリーと関係ない細かいところでちょこちょこ遊びを入れるんですけど、それが好きなんです(苦笑)。『猟奇的な彼女』の時に次郎長親分が「少女コミックが大丈夫な人はOK!でしょ」と言ってたんですが、この映画もまさに、遠い昔・・・高校生の頃に読んだ少女コミックの世界がスクリーンに広がります。まぁ、そんな内容ですから目くじら立ててもねぇ、大人げないですよ〜!(笑)っつーコトで、幾らなんでも出来すぎ&やり過ぎのストーリですが、オイラは好き(/・_・\)アチャ〜! テス役のイ・ギウ・・イイ味出してます。


2004年01月29日(木)  ロード・オブ・ザ・リング・二つの塔/スペシャル・エクステンデッド・エディション

『ロード・オブ・ザ・リング・二つの塔/スペシャル・エクステンディッド・エディション』ってタイトルからして長いですが(笑)、こちらも今バージョン(追加シーンは43分!)の方が圧倒的に良かったです。とにかく登場人物が丁寧に描かれているので、それぞれの背景が良く分かります。1作目で不完全燃焼していたボロミアの苦悩や、2作目で曖昧だったエオウィンの心模様(それを受けるアルゴランの心情もまた1作目のエクステンデッド・エディションでアルウェンとの関係がキチンと描かれていたので、深く感じる事が出来ます)も、このバージョンを観るととても良く分かります。またボロミアの弟ファラミアの存在感も比べようもありません。以前の『二つの塔』の感想では「結局この映画の欠点は長すぎるコト!どうしてこんなに長くするのか全く意味不明!無駄なシーンが多過ぎます。どう考えても後30分以上は短く出来ると思いますよ。だから、大仰な雰囲気ばかりが目立って、映画のテンポとしてはダルいんです。」なんて書いてますが、おそらく人物描写が中途半端なので無駄なシーンに見えてしまい、冗長に感じてしまったのでしょう♪〜( ̄ε ̄;)。上映時間が長くても、キチンと描かれていればそれに越した事はありません。3作目の『王の帰還』も、後からエクステンデッド・エディションが出るのでしょうか?最初からキチンと見せて欲しいモンです。それにしてもゴラムはため息が出るほど素晴らしい!で、余談ですが、エントに関してはやはりイライラしました(笑)。


2004年01月26日(月)  シービスケット 炎の戦線・エル・アラメイン

待ち遠しかった『シービスケット』!噂に違わず良い映画でした。主要3人の登場人物が出会うまでの語り口はテンポが良過ぎてダイジェスト版を観ているような印象がありましたが(30年代の不況を背景にしているので余計にそう感じました)、後半を生かすのにはアレで良かったのでしょう。タイトルの『シービスケット』は、もちろん馬名ですが“馬名”というより“象徴”として捉えているようです。“馬”そのものに余計なコトというか、過剰な思い入れというか、人間の気持ちを理解しているフリのような・・・しょーもないセンチメタリズムが無いのも好感触でした。馬は人の思惑で走っているのでありませんし、シービスケットの走りに元気づけられようが、それは人間の勝手な思い込みなワケですから。競馬を語らせたら右に下がる者なし(なんじゃ、そりゃ!)の小生の突っ込みどころは、あの時代にモンキー・スタイルで騎乗していたのか疑問ですが、それは気になる事ではありません(っつーか、モンキー乗りの方が画になりますしね)。しかし、騎手のアップになるとやたらと手を動かしているのはちょっとねぇ・・・だって、モンタージュとしてもオカシイでしょ。レース・シーンが素晴らしいだけにちょっと残念。クリス・マッキャロン(レース・デザインを担当した殿堂入りの有名ジョッキー)は何をしていたんでしょうか(笑)。とまぁ、どーでもイイことですが(自爆)。で、この映画の最大の欠点は話が出来過ぎているところです。実話だから仕方が無いのですが、ストーリーが嘘臭く感じてしまので、何処か軽い印象が残ってしまいます。しかし、長年競馬を見ていると・・・例えば古くはトウショウボーイとテンポイントのマッチ・レースとか、そのトウショウボーイとシービークインの運命とか、奇跡の復活!と言われたオグリキャップやトウカイテイオーのレースとか、信じられない光景を目にする事が少なからずあるので、実際には不思議なコトでもないんですけどね・・・ボソ。結局は自分の目が曇りガラスになっているというコトなのでしょう(苦笑)。ウィリアム・メイシーが脇でいい味出してますが、トビーの痩せっぷりも見事でした。ウルフ役のゲイリー・スティーヴンス(殿堂入りの現役ジョッキー)はちょっと年齢が高いんじゃないかなぁ・・・レッドと同い年のはずなんだけど・・・ボソ。


『炎の戦線/エル・アラメイン』・・・“エル・アラメイン”と聞けば、そりゃ北アフリカを舞台にイギリス軍とドイツ&イタリア連合軍が繰り広げられた戦車戦でしょう!と思ってワクワクしながら観に行ったら、これが“裏エル・アラメイン戦線”だったんですねぇ(苦笑)。つまりこの映画は敗色濃厚となったドイツ・イタリア連合軍、砂漠に取り残されたイタリア軍敗残兵の消耗戦を題材にした作品でした。だから、派手な戦車戦は全くありません。まぁ、ちょびっと戦闘シーンはありますが、どちらかと言うと一方的に攻撃されて逃げ惑うイタリア軍という感じでしょうか?しかし、戦車戦が無いからと言って悪い映画ではありません。志願兵の目を通して語られるのは、勝ち目のない作戦だったり、理不尽な命令だったり、生き延びる為の戦いだったりします。末端の戦争なんてこんなモンなのでしょう。砂漠の映像も美しいですし、小道具類もリアルで良い映画なんですが、全体に冗長で、イマイチ何に焦点を当てたかったのか分かりませんでした。監督は『エーゲ海の天使』の脚本を書いていたエンツォ・モンテレオーネ。


2004年01月23日(金)  タイムライン バレットモンク

『タイムライン』・・・原作はマイケル・クライトンだそうです。でも、あんまり関係ありません・・・まぁ、リチャード・ドナーですから!観終わって、最初に思ったのは“普通に面白いじゃん♪”だってリチャード・ドナーですから!細かい辻褄なんかはスっ飛ばしてアレもコレもの合わせ技イッポン!で大味な娯楽大作技で決めてます。ナンてたってリチャード・ドナーですから!特にSFってワケでもないですが、戦闘シーンは投石機の迫力も十分で「おお!」って楽しめます。もちろん、リチャード・ドナーですから!タイムスリップには絶対必要な“だからこうなった!”話もしっかり押さえてあります。さすがにリチャード・ドナーですから。しかし、もう少し面白くなったような気もします。やっぱ、リチャード・ドナーですから!というワケで、思いっきりリチャード・ドナーでした(笑)


ひょっとしたらかなり面白くなったかもしれない・・・と思ってしまった『バレットモンク』。ポール・ハンター(ってウソ臭い名前だなぁ・・・)というクリップ出身の監督さんなんですけど下手ですねぇ!脚本は悪くありませんが、演出のツボというか、粘るトコとサラっと流すところの緩急の付け方が全く分かっていません(車の上の一箇所だけでしたな)。さらに、ユンファの回りをウロウロする他の役者に全く魅力がないので、ユンファが絡まないと思いっきり退屈してしまいます。こういう映画を観るとリチャード・ドナーが天才監督に感じられます。で、「もっと面白くなる要素があったのに、もったいない映画でした」と、その筋のキスパートに言ったら、まだ観ていない彼は「コレオのトン・ワイはベテランなんですが、当のユンファはカンフーアクションが苦手な人だし、監督はMTV出身だし、そもそもアメリカ映画だし、期待要素のない映画ではありますがね(笑)」と言ってました。さすがです!その通りです。


2004年01月22日(木)  解夏

『解夏』・・・この映画を観て一番良かったコトは“解夏”の意味が理解出来たコトだけかもしれません(個人的には石田ゆり子って好きなんで、問題ありませんが・・・って、どういう意味だよ(自爆))。“解夏”とは、禅宗の修行僧が夏の90日間に修行をするそうなんですが、その最初の日を“結夏(けつげ)”と言い、最後の日を“解夏”と言うそうです。で、『解夏』です。上辺をさら〜っと汲み取っただけの薄〜っぺらな映画でした。監督の磯村一路は『がんばっていきまっしょい』で鮮烈な印象を残したのですが、以後は尻すぼみです。ピンク映画や日活ロマンポルノで培ったモノをもっと押し出してイイんじゃないですか!別に濡れ場を見せろ!って言ってるワケじゃなくて・・・もしオイラが目が見えなくなる!という状況に陥ったら大好きな彼女の顔を手の平で触り捲くります。触感で憶えようとします。誰もがそういうコトをするとは思いませんが、もっと切羽詰った二人だけの表現があると思うのですが・・・・こんなTVドラマみたいなあっさ〜い演出って恥ずかしくないのかなぁ・・・と、思ったらフジTVが製作に絡んでるんですね(苦笑)。石田ゆり子・・・下手だなぁ・・・ボソ。


2004年01月21日(水)  油断大敵

監督の成島出は『シャブ極道』の脚本、『少女』『笑う蛙』脚色等、個人的にちょっと気になる仕事をしてきた人で、今回の『油断大敵』が初監督作になります。捕まえる奴(関川仁/役所広司)と逃げる奴(ネコさん/柄本明)、二人の関係を軸にホロっとさせるストーリーですが、ホロっとはしませんでした(苦笑)。刑事と泥棒、父と娘、生い立ち等の話が描かれるのですが、それぞれが上手くリンクしてきません。妙にテンポが悪くなる部分もありますし、なんだかチグハグな仕上がり具合でした。決して悪い映画ではありませんが、もっと面白くなった余地も十分感じられる為に残念です。因みにこの話しは実話が下敷きになっています。余談ですが、相変わらず夏川結衣はいいですなぁ・・・ボソ。


2004年01月20日(火)  ルビー&カンタン 着信アリ

『奇人たちの晩餐会』『メルシィ!人生』のフランシス・ヴェべール監督最新作『ルビー&カンタン』。今回はちょっと期待値低めで観に行った方が良いかもしれません。やはりヴェベールと聞くと期待しちゃいますからねぇ・・・もちろん水準はクリアしているんですが、それだけなんです。だから悪い映画ではありませんが、ちょっと物足りなく感じます。ジェラール・ドパルデュー演じるお喋りな天然バカとジャン・レノ演じる無口な一匹狼がひょんなことから・・・みたいなストーリー。ドパルデューの素晴らしい演技とヴェベールのテンポの良い語り口で、ケラケラと笑っている間にサクサクと映画は進み、あ!っと言う間にエンディングです。あまりにアッサリ終わってしまい、あれ?コレで終わりなの?・・・ちょっと肩透かしを食ったような気分になってしまいました。それもこれも今までの作品のレベルが高かったからなのでしょう。今作も十分に及第点なんですけどねぇ・・・それにしてもドパルデューは上手いですわ!因みに原題の『Tais-toi』は「静かに!」という意味だそうです。


『着信アリ』・・・もう笑っちゃうくらいデタラメな話でした。まぁ、映像的にはそれなりに怖いのでお化け屋敷風には楽しめますが、あまりにストーリーがメチャクチャなんで、怖がって演じている役者さん達がお馬鹿さんに見えます。しっかし、こんなモン作ってて恥ずかしくないんですかねぇ!っつーか、観客もバカにされたモンだよなぁ!


2004年01月19日(月)  ロード・オブ・ザ・リング/スペシャル・エクステンデッド・エディション

「アレじゃぁ、わからないですよねぇ〜」と、原作を読んでいる方々が仰ってた『ロード・オブ・ザ・リング』。原作を読んでいないオイラは案の定あまり面白く感じられなかったんです。で、今回は30分も長くなっている『ロード・オブ・ザ・リング/スペシャル・エクステンディッド・エディション』を観てきました。賞味3時間28分!予告等入れると3時間40分も座っていなくちゃいけないんですが、観た甲斐はありました!!これは面白い映画です。キッパリ!(笑)。というワケで前回(2002年3月14日)観賞した時の感想文を引き合いに出して今回の感想を書いてみます(苦笑)。

「巷でやたら評判の宜しい『ロード・オブ・ザ・リング』。東銀座で朝一11時からの回で6分の入りでした。」
>今回は東銀座で2時10分からの回で8分の入りでした。人気あるんですねぇ。3時間40分の間、ほとんどの観客はズーっと観てましたわ。オイラは始まる直前まで無料で使えるマッサージ・チェアで腰を十分にほぐしておりました(だって他に使う人居なかったんですもの!)

「3時間の長丁場。結論は「どうってコトありませんでした。」なんでそんなに評価されるのかワカリマセン。」
>マジで面白かったです!2度ほど泣きそうになりました(⌒o⌒;A

「テンポも判で押したようなワンパターンで、上映中、何度も欠伸を噛み殺しておりました。まず説明、んで、ちょこっと盛り上げて、はい休み!さぁ、美しい風景をどうぞ!←コレの繰り返し。」
>2度ほど欠伸が出る場面はありましたが、前回は“点”にしか感じられなかったエピソードが今回はキチンと繋がっている印象でした。これが一番違いましたね。

「9人の仲間の何人かは人数合わせの為だけにいる感じだし、説明ばかりのナレーションや取ってつけたようなセリフ回し。」
>これもガラドリエル(ケイト・ブランシェト)の部分が増えて、9人の仲間の印象が全然違いました。アルゴラン(ヴィゴ・モーテンセン)とアルウェン(リヴ・タイラー)の関係も分かり易くなっていましたし!ナレーションやセリフ?・・・そんなコトは全く感じなかったなぁ・・・ボソ

「新味のないストーリー展開(これは仕方がないけど。)映像にしても、大騒ぎするようなモノはひとつもなかったです。」
>まぁ、これはね。

「あの終わり方もなぁ・・・・どうなんだろう?」
>次への期待が高まる終わり方ですよねぇ〜♪

というワケで次回!3時間34分(予告を入れるとほとんど4時間かい〜!Σ( ̄□ ̄;))の『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔・スペシャル・エクステンディッド・エディション』もTRYします!こちらは前回のバージョンでも自分的にけっこう評価が高かったんで、逆にダメだったりして・・・♪〜( ̄ε ̄;)今しばらく、報告を待て!(って、誰に言ってるんだか(自爆))


2004年01月16日(金)  半落ち

チケット・ショップで駄洒落ではなく半落ち(600〜800円程度)していたので、ほとんど期待していなかったのですが、これは中々良く出来た映画でした。おそらく昨年でしたら邦画ベスト10にランキングされた作品でしょう。監督は生粋の助監督上がり(ナンダぁ、この言い方!)らしい佐々部清。前作の『陽はまた昇る』がデビュー作だそうですが、既に40代後半。役者を動かすという意味での演出は非常に的確で、さすがに映画界出身!と感心させられます。主要登場人物(寺尾聡、柴田恭平、鶴田真由等)を取り巻く人物が次々と変わるのですが(これが豪華キャスト!)、少ない出番でも皆キッチリと存在感を振りまいています。映画はジワジワと観る者を引き込み、最後まで飽きさせません。しかし、クライマックスが近づいてもそのペース(というか、演出かな)が一向に変わりません。ココが“ヘソ!”という部分が見当たらないんです。個人的には描きたいコトの焦点がボケたような印象が残ってしまいました。結局、主人公が守ろうとしていたモノが、ああいう形で登場してしまったのもちょっとピンときませんでした。まぁ、その辺りは好みもあるでしょう。で、豪華役者陣です。意外と良かったのは柴田恭平。上手くなったなぁ・・・は伊原剛志。頑張ってたなぁ!は鶴田真由。もっと頑張れよ!は田辺誠一と吉岡秀隆。お久しぶり〜♪もっと映画に出てくれよ〜は奈良岡朋子。ミスキャストは高島礼子と原田美枝子。原田美枝子に関してはちょっと不可解な演出でした。もっと汚すべきだと思うんですけどねぇ・・・。佐々部清監督の次回作は『半落ち』の前に完成していた『チルソクの夏』・・・ちょっと楽しみです。因みに『陽はまた昇る』・・・ベータ派だったオイラは未見です(なんじゃそりゃ!(自爆))


2004年01月14日(水)  ミスティック・リバー

<ネタバレしています・・・>

オスギのCMが鬱陶しいイーストウッド監督最新作『ミスティック・リバー』です。巷で賛否両論を巻き起こしている作品は、やはり!紛れも無い力作でした。イーストウッドの演出もブライアン・ヘルゲランドの脚本も素晴らしく、ほとんど非の打ち所がありません。ただ、観る人によってかなり評価が分かれる作品です。結局は、このストーリー展開を受け入れるコトが出来るかどうか?です。自分としては三者三様の夫婦関係を始め、子供たちまで含めた全ての登場人物の立場や人間性に個人的に思い当たる部分があり、この映画の中の誰にも投影出来ないのに、どいつもこいつもリアルな存在感を漂わせていてヒトゴトとは言い切れないモノがありました。悲劇が悲劇を生む負の連鎖・・・ホンの些細な違いで自分に訪れていたかもしれない悲劇・・・「人生なんて不公平そのもの!」という真実をここまで冷徹に描いた映画も珍しいかもしれません。そのやりきれなさは凄まじいモノがあります。銃声が木霊して何処までも空虚な白にフェイド・アウトした瞬間は、まさにこの映画の救いの無さを象徴しています。そして、大人になった二人が見送る“あの時の黒い車”でエンド・マーク、その後の行く末は観客に委ねる・・・と思っていると、賛否両論を巻き起こす結果になる強烈なラストが用意されていたワケです。パレードという晴れの舞台をバックに底知れない傷口にさらに塩を塗り込むようなエンディング・・・恐ろしいほどの人間味を強烈に浮かび上がらせていて、背筋が寒くなりました。それは自分にもそういう部分があるかもしれない・・・という恐怖だったのかもしれません。積極的に人には薦めませんし、決して好きな映画とは言えませんが、観て良かったと思える映画でした。イーストウッド、ヘルゲランド、ペン、ロビンス、ベーコン、そしてフィシュバーン、ハーデン、リニーとスタッフ、キャストの全てが十二分に力を発揮した稀有な作品と言えるでしょう。


2004年01月08日(木)  ブルース・オールマイティ

年頭からこんなに暇で良いのかなぁ・・・と不安一杯なんですが、時間があるのでスルーのつもりだった『ブルース・オールマイティ』を観てきました。まぁ、予告編で想像していた通りの内容でした。ハリウッドの健全なコメディ。それ以外でも以下でもない。ジム・キャリーが好きな人には嬉しい映画でしょうし、そうでもない人でもそれなりには楽しめるでしょう。個人的にはジェニファー・アニストンがアメリカの普通のオバサン化しているのが、ちょっと気になったかな・・・別にファンでもなんでもないですが(苦笑)


2004年01月07日(水)  イン・ザ・カット

メグ・ライアンが体当たり演技(脱ぐとコレだもんなぁ・・・て、オレが言ってるのか!(>_<)アチャ!)に挑戦したと評判の『イン・ザ・カット』。試写会は好きではないのでほとんど行かないのですが、縁あって招待状をいただいたので観てきました。監督は前作『ホーリー・スモーク』がほとんどお蔵入りだった、『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン。不安だなぁ・・・不安だよねぇ?で、製作には当初、ヒロイン役に決定していたニコール・キッドマンが名を連ねており、配給会社は奇跡のコラボレーションとかなんとか言ってます。原作はベストセラー小説で、カンピオンの脚本を読んだメグ・ライアンが是非にやりたい!と申し込み、主役が変更になったそうです。で、内容は大学で文学を教える知的ヒロインが猟奇殺人事件をきっかけに心の奥底の秘めた激しさを露にするとかなんとか・・・。宣伝文句は“3つの才能が、あなたを裸にする・・・深くて、深い女の「性」。”っつーコトです。しかして、その実態は!しょーもない作品でした。まず主役のメグ・ライアンですが、知的に見えない!汚い!だらしない!の3ない運動(運動かい!)まみれで、冒頭から自堕落的な空気が漂っています。つまり、メグ・ライアン扮するヒロイン・フラニーは最初から姓に対してだらしない印象をなんでちっとも変わっていく感じがしません。また、ヒロインの背景がほとんど描かれないので、彼女の行動原理も見えません。だから、重要なアイテムになるはずだった(と、思われる)“言葉”も彼女の心情とほとんどリンクして来ないんです。ヒロインの妹・ポーリーン(ジェニファー・ジェイソン・リー)もやたらと欲求不満でまさにミスター・グッドバーを探して!状態。ストーリーもだらだらと思わせぶりに進むだけなので退屈の一言です。時折挟まれる美しいショットがあまりに物悲しく、全ては演出ミス!としか言いようがありません。熱演のメグ・ライアンは文字通り体当たり演技ですが、汚点となるフィルモグラフィーになってしまったようです。男性週刊誌辺りがこぞって取り上げそうですが・・・ボソ(ま、そんな歳でもないか!)。古今東西、女性の“姓”を扱った映画は多いですが、ここまで完璧に失敗した作品も珍しいんじゃないでしょうか。


2004年01月05日(月)  コール

新年明けましておめでとう御座います。2004年ですかぁ・・・個人的にはとても感慨深いものがあるんです。あんまり言うと歳がバレますので(って、バレてんじゃん!)、このくらいにしておきますが・・・ナンだか長く生きて来た感じがする今日この頃ですねん(苦笑)。映画は3年連続200本越えを果たしております。昨年は少し厳選しようと思っていたんですけど、結局は大台に乗ってしまいました。今年は・・・・まぁ、そんなコトもどーでも良くなって来ましたわ(笑)。そう言えば、オリンピックイヤーでもありましたわ(だからなに?)。

今年最初の映画観賞は『コール』ですねん。別にそんなに観たいワケではなかったんですけど、他の観たい映画はぜ〜んぶ年末に観ちゃってたんで、こういうコトになりました(苦笑)。というワケで『コール』。この誘拐の手法はかなり上手ですよ。マジでやればけっこう成功するんじゃないかなぁ・・・と、思ったら原作は全米ベストセラーなんですねぇ。ところがこの映画の犯人グループは信じられないくらい大馬鹿野郎なんです。まぁ、そうじゃないと話しが進まないんでしょうけど、幾らなんでもデタラメ過ぎます。挙句の果てにそれ以外の意味をつけてみたりしてるし(苦笑)。っつーか、ラストのドタバタ、誰がどう見てもコメディとしか思えないでしょう(苦笑)。誘拐の仕方の着想は良いので、キチンと脚本を練れば面白い作品になったと思うんですけどねぇ・・・・しっかし、こんな脚本で良く映画にするよなぁ・・・信じられん!マジでコメディだったら良かったのに・・・ぼそ。


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