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三鷹芸術文化センターで「THE WINDS OF GOD」の芝居を観てきました。役者・今井雅之氏の作・演出・主演の芝居で、現代の漫才師が太平洋戦争末期の特攻基地にタイムスリップする話です。映画(未見)にもなりましたし、マスコミに取上げられたコトも1度や2度ではありませんんから、おおよそのストーリーは知っていました。芝居はほとんど観ないのですが、以前仕事仲間だった知人が出演しているので、観にいってきました。彼は30歳中ばにして役者に転向したのです。まぁ、父上も役者でしたから「カエルの子はカエルなんですねぇ」と本人も苦笑していました。一昨年この芝居に感激して、オーディションに挑戦し、見事合格して、いくつもの海外公演をこなした後の日本公演でした。まだまだ上手いとは云えませんが、彼のあんな真剣な顔を見たことはなかったです。三鷹芸術文化センター・星のホールは客席数が250しかない小さな劇場なんですが、カーテン・コールで今井雅之氏が話したことは「10年以上この芝居(ウインズ・オブ・ゴッド)を演ってきて、公共の劇場で公演出来たのは、この三鷹が2つ目です!」ということでした。理由はこの芝居が特攻隊を否定し、太平洋戦争を否定しているからなのだそうです。これにはちょっと驚かされました。海外公演にしても行政の方から「日本の恥の部分だから、辞めてくれないか!」と言われるそうです。なんともアホらしい!こういう芝居を応援しない方が、よっぽど恥だ!っちゅーねん!臭いモノにはフタ!という考え方は、いいかげん止めて欲しいです。そんなコトだから、いつまでたっても首相の「靖国神社参拝」が問題になるんですよ!過去は否定するもではなく、しっかり見つめて間違いを繰り返さないようにする事です。それでも間違いを犯すのが人間なのだから!平和な世の中がいつまでも続く事を願って止みません。
夏の大作第三弾!待ちに待ってたティム・バートンの新作『猿の惑星』を観にいって来ました。結論から言えばティム・バートン風の味付けは3割(『スリーピィ・ホロウ』比)くらいかなぁ・・・。後は普通の映画。まぁ、『普通の映画』という云い方もオカしいとは思いますが、やはりティム・バートンに期待しているのは『普通の映画』ではありませんからねぇ!SF娯楽映画の傑作である前作を越えるとは当初から思っていませんが、どんなバートン風味の映画になるのかなぁ・・・と、心を躍らせてはいました。う〜ん。ちょっとストーリーを追いすぎてるカンジなんですよ!もっと遊んで欲しかったなぁ。考えてもみれば『夏の大作』というコトで、バートン風なんて最初から無理なハナシなのかもしれません。だから、期待してる方が悪い!っちゅーねん!(←どこまでも好きな監督に甘いんです。ワタシ!)ま、コレはコレで!次回作が待ちどうしいなぁ・・・・ボソ。
『デュカネ・小さな潜水夫』。キャッチフレーズは『アンデルセンの国から届いたひと夏の冒険ファンタジー!』。というわけでデンマーク映画です。確かに『夏休みに大好きな祖父のところに遊びに来た兄弟の冒険ファンタジー』と呼べるかもしれませんが、内容はかなり怪しいです。ドギツイとも云えるし、不気味な感じもあります。オーケ・サンドグレン監督は『ゆうばりファンタスティック映画祭』で最優秀作品賞(『ヴァルビィの奇跡』)に輝いた実績もある人ですから、それなりに怪しかった!ってコトです。導入部から北欧の渇いた夏の景色が気持ち良く、清々しい気分にさせられ、この映画に対して自分なりのイメージが出来上がるのですが、その後のストーリーが想像したものとドンドン駆け離れていってしまって・・・・ふーん、そういう話しなんだ。勝手な自分の思い込みが裏切られて気持ちの良い時もあれば、そうでない時もあるわけで、この映画はあんまり気持ち良くなかったけど、まぁいいか!なんだかちょっと変った映画でした。
前日とは打って変わって何かと評判のいい『王は踊る』。ルイ14世と音楽家リュリ、二人の関係を軸に展開される宮廷耽美絵図。全然知らなかったのですが、フランスの絶対君主として有名なルイ14世は踊りも達者な色男だったそうで、この映画ではその美貌の王に狂おしいまでの同姓愛を感じる音楽家としてリュリが登場し、二人の長きに渡る愛憎劇が生々しく描かれます。カメラ、ライティング、セットデザイン、衣装、音楽、振り付け、メイク、演技、その全てが美しく、素晴らしい形で融合した影像は目をため息が出ます。ただ、期待し過ぎていたのもありますが、内容が宮廷モノだけにちょっとわかり辛い部分もあり、全体の雰囲気を大事にするあまり劇的な盛り上がりに欠けています。うーん、残念!
『A.I』に続く夏の大作第2弾は『パール・ハーバー』。映画の内容はともかく真珠湾攻撃の戦闘シーンがとにかくスゴイです。これだけビックリしたのは「ジュラシック・パーク」以来ですねぇ。ここまで映像化出来る事は仕事の関係で良く知っているのですが、やはり驚かされます。あのシーンだけはもう1回見たいなぁ・・・。内容的には、日本人の自分としてはどういう印象を持つのかナァ・・・と、ちょっと興味ありましたが、とにかく戦闘シーンの迫力に押されて逃げ回ってしまいました(笑)。正直な話、何も感じなかったですねぇ。特に日本側がヘンテコな描き方をされていたワケではないし、逆に一言、二言のセリフがあるだけで、納得できるもんやなぁ・・・と。コックピットの写真なんかも日米とも飾ってあって、気を遣ってるなぁ・・・とは思いましたネ。まぁ、ちょっと臭いセリフが気にはなりましたけどね。ストーリーとしては、とにかく後半の部分が全くいらないですなぁ!ホンマに蛇足!それに、ここまで魅力の無いラブストーリーも珍しい!やっぱり群像モノでしょうねぇ!あ〜あ、長い映画!何度も言うけど戦闘シーンだけは必見!
本日も2本!まず『姉のいた夏、いない夏』。ヨーロッパ旅行に行ったままポルトガルで自殺した姉。数年後、大好きだった姉の死因を探る為、同じ旅に出る妹。やがて姉の行動が少しずつ・・・謎が少しずつ・・・。みたいなストーリーです。結論から言えばどっちつかずの映画でした。誰の話しをしたいのかわからないんですよね!もうちょっと妹を中心にスポットを当てた方が良かったんじゃないでしょうか。ただ60年代後半から70年代のヒッピーな雰囲気がちょっと懐かしかったです。
久しぶりでんがな!映画鑑賞!まずは、このままホっといたらそろそろ終わってしまいそうな『テイラー・オブ・パナマ』から!007シリーズのイアン・フレミングとは対極をなすスパイ小説作家ジョン・ル・カレ原作。監督は久々のジョン・ブアマン。パナマの景色とスパイという組み合わせに惹かれて見に行ってきました。ちょっとわかり辛いところもありますが、それなりに楽しめます。いかにも胡散臭そうなスパイ役のピアース・ブロスナン(この人は007のようなマジなスパイよりこっちの方が適役でしょ!)といい、臆病なくせに戯言(仕立て話)ばかりしてるジェフリー・ラッシュといい、そこそこ味があります。ただ結局どういう映画にしたかったのか、イマイチわかりませんでしたねぇ・・・。
今週から始まっている夏のドラマの1回目をまとめて観賞。春のドラマは仕事の都合で1ヶ月ほど見られない時期がありそうだったので全てパスしました。今季は「恋がしたい×3」「できちゃった結婚」「ファイティング・ガール」「ネバーランド」の4本です。まず「恋がしたい×3」ですが、キャスティングに惹かれて見たのですが、TVドラマにありがちな偶然の多用であえなく沈没!続いて「できちゃった結婚」。あんまり期待していなかったんですけど意外と良かったです。最近私生活でキレている行動(記事が真実ならば人間としてかなりマズイでしょ^^;)が目立つ広末ですが、竹野内豊とのやりとりは、二人の温度差がヨク出ていて興味を惹きます。まぁ、どこまでイけるか?ってカンジもありますが・・・。今季一番の出来は「ファイティング・ガール」。これは文句ナシに面白い!深田恭子扮する今時スタイルの主人公は、傷つきたくない!だから強くなりたい。と日々行動していて、まぁ、それが腕力だったりする事もあるのですが、その気持ちはヨクわかります。で、そこにユン・ソナ扮する正義感が強く、礼儀正しく常識的な韓国からの留学生が絡むのですが、二人の考え方の違いが今後どういう風に展開していくのかとても楽しみです。脇を固める萩原健一、天海祐希もなかなか魅力的!それにしても深田恭子のアクションはヒドかったなぁ!「ネバーランド」は最後まで見られませんでした。どうしようもなくつまらなかった。
予告編で気になって前売りを購入していた『ニュー・イヤーズ・デイ』。高校生の友人同志がスキーに行き、雪崩れと遭遇。生き残ってしまった2人は死んでしまった皆の夢を叶える為に・・・・。というストーリーです。設定がかなり切なさそうで、泣けちゃいそう!と思っていたのですが、全くダメでした。で、ダメだった理由は簡単!脚本をいじりすぎてるんです。なんでもっと素直な流れにしなかったのか、理解に苦しみます。残念!たぶん監督がヘタなんでしょう。あ!そう言えば、懐かしのジャクリーヌ・ビセットが出てました^^
前日『E T』のトーマス・ハウエルと再会したからではありませんが、見ましたぜ!『A.I』。結論から言えば「トホホ」でした。想像していた話は「子供を無くした夫婦が、その子供とそっくりなロボットを手に入れる。夫婦はとても喜び、そのロボットを可愛がる。深い愛情をそそぎ、その内ロボットとは思えなくなってくる。しかしやがて気付く、ロボットは成長をしない・・・。決して大きくならない・・・。本当の子供とは違う!その時、人間の愛情は、ロボットの無償の愛情は・・・・やがて起こりうるだろう人間とロボットの複雑な関係・・・」というようなストーリーかなぁ・・・と、「天馬博士とトビオとアトム」の関係ですね。人間というのは不確かな生き物で、エゴの塊です。だから「確かなモノ」に憧れ、それが「信じる」という気持ちにさせてくれたりするのです。しかし「信じる」もまた自分だけのエゴに変わりはありません。そして、その「確かなモノに憧れるエゴ」が、様々な芸術を生んでいるとも思います。逆に言えば「確かなモノ」ほどつまらなく平凡なモノはありません。まぁ、この世の中に「確かなモノ」なんてありませんが・・・、あるとしたら「死」だけでしょう。だからロボットにインプットされた「確かな愛」なんてなんの魅力もありません。彼はロボットですから。どこまでも「憎め!」とインプットされたら壊れるまで何千年も憎むワケです。「想像以上に人間の心が宿ってしまったロボット」という観点で考えてみても可笑しいと思います。人間の心が宿ったのなら、自分を捨てた相手を無条件に愛しているのも可笑しいでしょ。ロボット以外は、単細胞でお馬鹿な人間ばかりが出てきて大騒ぎをし、手垢のついた世界観は見るべき物もありません。飼い主の都合で遠い場所に捨てられた犬が、何ヶ月もかかってボロボロになって帰ってくるまでのハナシです。それでも犬は生きもの(不確かなもの)ですから、そこにドラマは生まれるでしょう。でもロボットはどうなの?修理すればいいんでしょ^^ だいたい彼はあの後どうするの?また違うコトでもインプットされるのかなぁ? まぁ、気に入ってる人は「そんな固いコト云うなよ!これだけ無償な愛って美しいよなぁ・・・」なんて思ったりするんでしょうか・・・。それにしてもホントにオスメント君は上手い!10時からの初回でしたが半分位の入りでした。
役者兼脚本家兼監督のビリー・ボブ・ソーントン最新作『すべての美しい馬』。お久しぶりにラストで気持ち良くホっとしました。そんなに感動作ってワケでもないんですが、長い物語の末だったので「あぁ良かったネ・・・また始めよう!」と思いました。カウボーイの居場所がだんだん無くなってきた1949年。カウボーイに拘るジョン(マット・デイモン)とレイシー(トーマス・ハウエル)がメキシコに新天地を求め、異国で経験する愛と友情、そして挫折の物語。原作はコーマック・マッカーシーの国境3部作の1作目で、未読なのでハッキリしたコトは云えませんが、監督のビリーはかなり上手く映画化したんじゃないでしょうか。話しがとても良くわかるようにキチンと描かれています。ただ、全体に優等生の答案のようで・・・・。もう少し重きを置いた部分が、例えばジョンとアレハンドラ(ペネロペ・クルス)の出会いから結ばれるまでが、ちょっと物足りないです。後半の二人の結論が良かっただけに・・・惜しいナァ。シネマチャットで知り合いのHN・おば様が言うように、マット・デイモンは純朴な田舎の青年役がホンマによく似合うなぁ・・・。サム・シェパードとブルース・ダーンが脇で出演にはビックリでした。で、やっぱり種馬よりも繁殖牝馬が大事なんだな、馬は!
デッカード
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