気ままな日記
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2006年01月27日(金) |
映画「博士の愛した数式」 |
以前本で読んで気になっていた作品が映画化されたので観に行く。 家政婦として博士のもとで働いていた女性の息子、ルート(√)の回想形式で物語は進む。 80分しか記憶が持たない数学博士が主人公である。すぐに忘れるからといって彼は政治家ではない。交通事故の後遺症である。 彼の住まいから歩いて行けるところにある川や桜並木、山々の風景が、物語全体をゆっくりと包む。 原作では、あまりたくさんのスペースが割かれていなかった、博士の義理の姉の存在が、ここではとてもせつない。 80分しか記憶の持たないが故に、今ここにある時間を大切に生きようとする博士と、過去の愛着と幻想、自責の記憶に縛られる女性。その対比がとても伝わってくるようであった。
某メルマガに、わたしの掌編小説(というほどのものでもないけれど)を掲載してくれるという話をいただいた。 「ペンネームにする?」の問いに思わずハイ。 どんな名前にしようか……。どんな名前でもOKとなると、これがまた意外にむずかしい。今風に、美穂とか文葉などどうだろう。「葉」の字がバランス良くて好きなので、菜っ葉というのはどうだろう。うさぎさんとかランディさんとかばななさんとか、そういう風変わりな作家の名前もあることだし。
そんな折、病院に行った。受付で呼ばれる患者さんの名前に注意をはらってみた。普段何気なく聞き流しているのだが、その中に、これは!という名前があるかもしれないもの。ところが、病院の内科外来は、年配の方が多く、ウーム、ちょっといまひとつ。 ホームページだったら、TOMATOでも良いが、せっかくなら苗字も欲しい。小説を読み漁って登場自分物の名前を探ったり、同僚の名前を思い出したりしながらただいま思案中なのです。
風がとても冷たい1日。 友達に会う。彼女との出会いはいつも偶然。会えることもあれば、会えないこともある。特に約束をしたわけではないから。今日は来てるのかな?と気になる人。 時間があえば、いっしょに食事をして、近況を報告しあい、そして別れる。 「それじゃあまたね」 なんの不安もなくさよならができるひととき。 その時を楽しむことができるというのは、こういうことかも、と少し思う。
月末が締め切りの仕事が思いもかけず早く終わった。実はこの作業のことが昨年の終わりごろからずっと気にかかっていたのだ。 障子貼りをして気持ちを紛らわせたり、気持ちが落ち着きそうな本をあれこれ読んだりして、年末年始を過ごした。 4日は、出勤すると、あちこちで明けましておめでとうございます、の挨拶が交わされていたが、とてもめでたい気分ではなく、机にへばりついて、昨年の続きの仕事を黙々としていた。 さて、その問題の作業は、手をつけてみると、やっぱり、わたしらしく「お尻に火がついたように」なってしまったが、そのお陰ですばやく正確に終わったのだ。実際わたしがあれこれ想像して、不安に思っていたようなことはなにひとつ起こらなかった。 不安に対する1番の処方箋は、あらかじめ何冊も本を読んでおくことでもなく、実際の現場を経験してみることなのかも。過去に基づいて未来を不安がって、肝心なたくさんの「今」を無駄にしてきたような気もする。 その時はその時、今は今、というふうに分けて過ごすことが今年の目標。 逃げずにやれたその馬力に対して、自分で自分にちょっと拍手。
随分前に、自意識過剰について書いた。お店で会計前の商品を手にしたとたん、見張られているような居心地の悪さを感じる、と。 今日、9時に予約していた美容院に行った。大抵ちょっと早めに到着するわたしにしては珍しく9時ちょうどに着いた。自転車を店の横に止める。ガラス窓を広くとってあるので、中からはこちらが到着したのがわかっただろう。朝一番の時間帯だったので、スタッフが勢ぞろいしてミーティングが終わったばかりの様子の店内。 こんな時、やっぱりわたしの自意識が首をもたげる。 「やや、来た来た。9時の客が!」というふうに、美容師さん一同がなにか待ち構えているような気がしてしまうのだ。そのため、ドアを押して中にはいる、という至極まっとうな動作にちょっとした勇気がいるのである。 予約をとった客が、予約時間にやってくるのは当然なことなのであって、なにも身構えることはないのに……。 これは誰かと駅などで待ち合わせした場合、先に相手が来ていた時に感じるような心境と同じである。
今月中にしてしまわなくてはいけない仕事の見通しが少しばかりついた。淡々と、という行動が理想なのに、実際ふたを開けると、人間の限界に挑戦するかのように、しゃかりきになってやった。というのも、わたしは、この「締切日」というのがとても苦手。すぐにでもやらなくてはいけないんじゃないかと気ばかりあせるのだ。 帰りにスーパーへ寄る。納豆、ヨーグルト……、賞味「期限」という文字を見たらなんだかげんなりしてしまって買うのをやめてしまいました。
早いもので明日は仕事始め。おととしは、カレンダーの並び具合で、9日間も年末年始の休暇があった。そんなに長いのもどうかと思ったけど。 昨年、おととしの1月の日記を読んでみる。それなりにしんどいできごとがあるものの、ささやかな楽しみを見つけてなんとかやっている様子。 大したことなど起きない方が良いのかもしれない。 淡々と。その場で起きたことはその場に置いて。 いざ出陣。(という言い方がすでに、淡々としておりません)
2006年01月01日(日) |
今年もどうぞよろしく |
今年の年賀状はいつもの年より早い時間に配達されたようだ。 子供が大きくなるにつれ、写真入りの賀状はあまり見かけなくなった。パソコン印刷のものが増えたが、そこにひとことふたこと添えてあると、ちょっとうれしい。 出そうかなあ、出すまいかなあ、相手もきっと迷っているかも、でもやっぱり出しておこう、と思って投函した方から元日に届くと、ああ、出しといて良かったとホッとする。 正月3が日は瞬く間に過ぎる。が、なぜか1月が1年のうちで、一番長く感じるのはなぜだろう。
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