■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2010年03月19日(金) 「フィリップ、きみを愛してる!」

とりあえず ユ ア ン 可 愛 す ぎ !(≧∇≦)
四十手前でこの可愛さはちょっと反則だろう…!もうね、子犬のような瞳なの。キラッキラなの!あの目であの顔で甘えたり笑ったり怒ったり泣きじゃくったり、それら全てがいちいち可愛い。愛くるしい。上目遣いで喋ってる姿とかもう殺人的にキュートなんだよ。たまらないよ!基本ピュアでシャイなのに時折ふいうちで積極的になるところもまた激萌であった…。あああなんて可愛いんだユアン私も愛してる!!!
仕草とか表情とかゲイっぽさも上手かったなー。わざとらしすぎない絶妙な感じ。ジム・キャリーの方は、久々にオーバーアクションのコメディアン的演技で楽しかったです。シリアスよりも私はこういう方が好き。なんか生き生きしてたし本人も楽しそうだったよ(笑)。それと、ジムの元恋人役ロドリゴ・サントロもさりげなくナイスキャスティングだったと思う。

ストーリーは、事故で大怪我したのをきっかけに自分に正直に生きようと決めた天才詐欺師スティーブンの物語です。彼は事故の後ゲイであることをカミングアウトして妻子と別れて仕事も変えて、優雅なゲイライフを謳歌するため詐欺に手を出し始める。そうして捕まって入った刑務所で、ユアン演じるフィリップと運命の出会い。手際よく(笑)出所して二人で暮らし始めたものの、その後も彼はフィリップを愛するがゆえ、会社の金を不正利用したりして再び逮捕されてしまいます。怒るフィリップ(可愛い)。結局自分を利用していただけだったのかと涙目で詰め寄るフィリップ(超可愛い)。そんなフィリップにもう一度会いたい、会って一言「愛してる」と伝えたい、ただそれだけのためにスティーブンは脱獄を繰り返す。何度も何度も。

ジム・キャリーとユアン・マクレガーってちょっと意外な顔合わせというか、共演してどうなるのか想像つかなかったんですが(笑)、蓋を開けたら全然違和感がなかった。というかむしろどこからどう見ても恋に落ちてるとしか思えない見事なラブラブっぷりでありました本当にどうもご馳走さまです!(敬礼) あ、それなりに直接的な描写もあるので男性同士のあれこれが苦手な人はお気をつけください(R15です)。でもさー、別に男とか女とか関係ないんだよね。そこはポイントじゃない。スティーブンにとってはフィリップが運命の人だった、だから彼はそれに人生を賭けたっていう、シンプルで普遍的な愛の物語だと思う(やってることは奇想天外ですが)。終盤のとあるシーンでユアンが受話器を握りしめて「I'll never stop lovin' you...」って涙を流すところはグッときたなあ。こんなありふれたフレーズでも可愛いユアンが口にするとまるで崇高なポエムのように聞こえてしまうIt'sユアンマジック。ってあああだめだもう、何を書いてても結局ユアンが可愛い話に戻ってしまうすみません…!

それにしてもこれ実話ってことにビックリだわ。普通に考えたらありえないと思うんですが。私もまんまと騙されました。ちょっとそこまでするのは…と若干引いた部分もありますが(笑)、でも実話なんだもんなあ。
しかし振り返るとこの映画、序盤でスティーブンのセックスの相手が近寄ると男だった!とか、怒ると思ったフィリップが予想外に感動して抱きついてきたりとか、最初から小さなミスリードの連続なのよね。こうだと思わせておいて実は違うっていう。それがちょこちょこ繰り返されて最後にドカンと来る。一番大きいのが(笑)。

あと、公式サイトにある記者会見映像がすごい萌えます。照れるユアンが本編ばりに可愛いので超おすすめ…なんだけど、よくよく考えたらこの会見微妙にネタバレしてますな(笑)。これから観る予定の人はできれば観賞後にご覧下さい(笑)。



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フィリップ、きみを愛してる!
【I LOVE YOU PHILLIP MORRIS】

2009年 フランス / 日本公開 2010年
監督:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
出演:ジム・キャリー、ユアン・マクレガー、レスリー・マン、ロドリゴ・サントロ
(劇場鑑賞)


2010年03月07日(日) 「ニューヨーク、アイラブユー」

ニューヨークを舞台にした複数監督によるオムニバスということで、「パリ・ジュテーム」のニューヨーク版みたいなものかなー…と思っていたらプロデューサーが同じなんですね。なるほど。世界各国から総勢11名の監督が集結、日本からは岩井俊二が参加してます。あとナタリー・ポートマンが初監督ですよ(彼女は別の監督のお話に出演もしています)。
チャイナタウン、ソーホー、セントラルパーク…など、各話マンハッタンの主要エリアをモチーフにしているところは「パリ・ジュテーム」と同じ。ですが今回は全体が途切れることなく一連の流れとして繋がっていて、オムニバスというより群像劇といった趣です。それと監督やキャストが多国籍な所為か、マンハッタンが舞台なのに受ける印象はあまりアメリカアメリカしていない(笑)。でも、ニューヨークってほんとはこういうところなんだろうな。世界中から人が集まってくる、他民族で多国籍で混沌とした大都会。

パンフによると、監督達には事前に
・視覚的にニューヨークと特定できること
・広い意味での愛の出会いが描かれていること
・ストーリーの終わりや始まりに「徐々に暗転」を用いないこと
などの脚本に関するルールが言い渡されたそうです。うん、確かにどれも守られていた。そしてどのお話も個性的でおもしろかった。オーランド・ブルーム&クリスティーナ・リッチの岩井監督ストーリーなんかはやっぱり日本人好みのお話じゃないかな?私は結構好き。部屋にデスノートのLポスターが貼ってあったりして芸が細かい(笑)。イーサン・ホークが一生懸命マギーQをナンパする話も良かった。ていうかイーサン・ホークを久々に見たよ!それとブレット・ラトナー監督やっぱり好きだわー。内容はともかく(笑)この人特有の爽快感というのかな、テンポの良さと勢いが好き。ヘイデン・クリステンセンvs.アンディ・ガルシア対決も良かったし、余命わずかな画家と中国人女性の話も切なかった。濃密な一夜を共にした男女が翌日バーで再会するお話は、内容的にはあまり好きではないんだけど、でもグリニッジ・ヴィレッジというエリアの雰囲気とはものすごく一致する。そういう意味ではアリだと思う。

そして私が一番好きなのは、5番街のホテルに投宿する元オペラ歌手と障害のある若いホテルマンのお話。他がわりと現実的というか世俗的というか生々しい(笑)題材を扱っている中で、この一編だけがどこか浮世離れしていて、幻想的で、少し歪んだような美しさと不思議な余韻がある。…と思ったらこれ、故アンソニー・ミンゲラ監督の脚本なのだそうです。映画の終わりにIn Memory of〜のクレジットが突然出てきてびっくりしつつも嬉しかった。そしてなんだかとっても納得だった。5番街の高級ホテル、しかし喧噪からは離れた、空に近い高所の一室、肉体に障害を持つ青年、ウエディングドレス姿の美しい老女、はためくカーテン、画面いっぱいのクリームホワイト、小さなスミレの紫色、滴る鮮血、「寒くないですか?よく耐えられますね」――。私はミンゲラ監督って、映画における象徴詩人のような人、基本ロマンチストで文学青年みたいな人だったと思ってるんだけど、確かにこの一編には彼の美学が詰め込まれていた気がします。脚本と遺志を引き継いで見事に映像化してくれたシェーカル・カプール監督(「サハラに舞う羽根」や「エリザベス:ゴールデン・エイジ」の監督です)に拍手。ホテルマンの青年役は今をときめくシャイア・ラブーフ君が演じているのですが、彼もすごく良かった。元歌姫を演じたジュリー・クリスティも静謐に美しかったです。



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ニューヨーク、アイラブユー
【NEW YORK, I LOVE YOU】

2008年 アメリカ・フランス / 日本公開 2010年
監督:チアン・ウェン、ミーラー・ナーイル、岩井俊二、イヴァン・アタル、
ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズ、シェカール・カプール、ナタリー・ポートマン、
ファティ・アキン、ジョシュア・マーストン、ランディ・バルスマイヤー
出演:ヘイデン・クリステンセンとかアンディ・ガルシアとかクリス・クーパーとかロビン・ライト・ペンとか…多すぎて書ききれない…!(笑)
(劇場鑑賞)


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