■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2002年09月28日(土) ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

ベン・スティラー&オーエン・ウィルソンという、たまたま先日見た「ズーランダー」と同じ顔ぶれだったので似たような路線のコメディかと思ってたらそういうわけでもなかったです。ところどころププッと笑える小ネタみたいのはあるんだけどおバカ系では全然なくて、どことなくシュールでシニカルで一風変わった家族ドラマ。既にバラバラになってる家族関係を22年ぶりに修復しようとする父親中心に、かつて“天才ファミリー”でありながら今はそれぞれ問題を抱えているテネンバウム家の個性的な人々が描かれます。
この一家が結構豪華メンバー。調子良くて自分勝手な父親役にジーン・ハックマン、その妻(母親)がアンジェリカ・ヒューストン。長男が最初に挙げたベン・スティラーで、長女はグウィネス・パルトロウ、そして次男がオーエンの実弟ルーク・ウィルソン。みんなちょっと(でもなく)変わった性格で、ヘラヘラしてる父親以外はベンもグウィネスもニコリともせず終始無表情。あ、でもグウィネス・パルトロウはこれハマリ役じゃない? 下手にゴージャスな役柄よりこういう方がずっと良いと思うんだけど。

ただしこの映画、観るのに少々集中力を要するというか、テンポ的にはいまひとつなんだよね。絶対好き嫌いが分かれるだろうなあ。もともと話らしい話があるわけでもない上に、撮り方が、こう、平面的なんですよ、全体。セットに配置された役者を真正面(や真横)から捉えてそのまま動かない、というようなシーンが多くて、自然な動きや躍動感をわざと抑えてる感じ。章立てされた構成でナレーションも入って話が進むし、なんか実写で作られた絵本を見てるみたいな気分でした。登場人物のファッションや部屋の雰囲気なども綿密に計算されてて独特の世界。このあたり全て、監督が敢えて意図した演出なんだそうです(←後からパンフ読んで確認)。そうだ、そういえば、ナレーションやってたのアレック・ボールドウィンなんだって!(これも後から確認して知った) やっぱり何気に豪華じゃーん。


あともうひとつ、個人的に印象深かったこと。“早熟の天才児たちが大人になって抱えている懊悩”というモチーフに、あーこれはひょっとして…、などと考えていたらやっぱり! 脚本も手がけたアンダーソン監督はJ.D.サリンジャーの小説に影響を受けてるそうです(厳密に言うと彼をはじめとするニューヨーク文学に、ということですが)。帰り際にパンフレットを買おうとしたら新潮文庫の「フラニーとゾーイー」も一緒に売られてて、嬉しいような意外なような不思議な気分になったのでした。
(*この映画とサリンジャー作品の関係についてご興味ある方、HOMEの日記でもう少し詳しく紹介してますのでよろしければそちらもどうぞー)



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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 【THE ROYAL TENENBAUMS】 

2001年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ジーン・ハックマン、アンジェリカ・ヒューストン、ベン・スティラー
グウィネス・パルトロウ、オーウェン・ウィルソン、ルーク・ウィルソン
(劇場鑑賞)





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全くの余談ですが、ジョディ・フォスターが初監督した「リトルマン・テイト」('91)も「フラニーとゾーイー」を下敷きにした作品だと公開時に聞いたような気がするんですが…、今となっては裏付けがとれないんですよー(涙)。なぜソースを明らかにしておかなかったんだ当時の私。それとも妄想(or捏造)だろうか…。もしも何かご存知の方いらしたら是非教えて下さい!

→解決しました。きょうこさん情報ありがとうございました!(2002年9月追記)
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2002年09月27日(金) ブレッド&ローズ

ベニチオ・デル・トロがカメオ出演してるというのでいそいそと確認に赴いた友人(←純粋なファン)と私(←単なる冷やかし)。相変わらず映画を観る動機が不純です。感動のヒューマンドラマなのにケン・ローチ監督ごめんなさい。ま、いつものことですけどね私の場合。
そんなわけで、「プレッジ」であれだけやってくれたからには今回も相当のインパクトが期待できるんじゃないの!とか、デモ行進に参加してる一人だったりしたらどうするよ馴染んじゃってて絶対気付かないだろ登場人物みんな中南米系だし!などと妙なテンションで盛り上がりつつ見やすい席を陣取って、上映が始まるや否や目を皿のようにしてスクリーンを凝視。さあベニチオ・デル・トロを捜せ! Let's 捜索!


映画の方はですね、中南米からの移民労働者達が悪条件に立ち向かう姿を描いた社会派の人間ドラマです。ロスに住む姉を頼りに不法入国してきたメキシコ人女性(ピラール・パディージャ)が主人公。ビル清掃の仕事に就いて不当で過酷な労働条件の現実を知らされたところで労働組合活動家のアメリカ人青年(エイドリアン・ブロディ)と出会い、次第にその活動に夢中になっていく。
青年とのほのかな恋(?みたいな感情?)や姉妹の絆なども混ぜ込みながらの展開。姉妹二人で感情をぶつけ合うシーンは迫力ありました。あのお姉さん役の人上手かったなあ。
公式サイトは→こちら!


さて、それはともかくベニチオ君。熱意の甲斐あってなんとか発見できましたよウフフフフ(執念)。まあ、どこで何をしていたのか詳しくは申しますまいが、えっそれだけ?!(゚д゚)!! と思わずツッコミ入れずにはいられなかったことだけはここに明記しておきましょう。…しかしアナタ、何なんですかその格好は。オフの時と全然変わんないじゃん!(笑) ていうか自前でしょそれ(特にそのキャップとか)。良くは見えなかったけど、またシャツの下にTシャツ(色物)を重ね着してたんじゃないの(笑笑)。まったくもう、この人の、こういう見かけによらないキュートぶりには参ります。ファンにはそこがたまらないのであろう。
あ、あと同じくカメオでティム・ロスなんかも出てます。この方は割とはっきり確認できました。



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ブレッド&ローズ 【BREAD AND ROSES】

2001年 イギリス / 日本公開:2002年
監督:ケン・ローチ
出演:エイドリアン・ブロディ、ピラール・パディージャ
エルピディア・カリーロ、ジョージ・ロペス
(劇場鑑賞)


2002年09月25日(水) リターナー

ねぇねぇねぇ金城武ってやっぱりヴィジュアル的にとってもイイ男だと思うんですけどー。なんか妙にカッコ良かったんですけどー。っていうかこの人はきっとスクリーン映えするんだよね。テレビでドラマとかに出てるよりも映画の方が断然素敵。黒のロングコートでサングラスかけて銃を片手に華麗なアクション、えーちょっとちょっとそれってキアヌ・リーブスの数少ない十八番だってばそんなにばっちりキメられちゃったらキアヌ君ピーンチ!

そんな感じでマトをはじめETとかT2とかMIBとか色んなハリウッド有名作を意識したと思われる仕上がりなんですけど、それが潔くてむしろ好印象。わかりやすい話の運びや王道的な設定も(この作品においては)良かったんじゃないでしょうか。ジャンルはSFでストーリーは未来の危機。登場人物は裏の世界で生きる主人公(金城君)+未来から来た少女(杏ちゃん)+謎の中年情報屋(樹木希林)、そして岸谷五朗演じる悪役は昨今の映画じゃ珍しいほどの絶対悪。ね。わかりやすいでしょ? ホロリとさせる場面もあるしラストもしっかり、そしてVFXもアクションもなかなか見事です。要するに私はこういうの好きなんだよね。うん、楽しかった。
感性で観るミニシアター系や時代物が悪いとは言わないけど、日本映画もこんな感じでもっとエンターテイメントな方向に発展していってくれると個人的に嬉しいんだけどな。娯楽万歳!

キャストの中では鈴木杏ちゃんの演技が一番良かったと思います。私はいまだ「ヒマラヤ杉に降る雪」の印象が消えないんだけど、大きくなったよねぇ(そりゃそうだ)。アルデンテ!とか叫んだりして可愛かったです。私も食べたいぞ。作って金城くーん。



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Returner リターナー 

2002年 日本
監督:山崎貴
出演:金城武、鈴木杏
樹木希林、岸谷五朗
(劇場鑑賞)


2002年09月20日(金) ズーランダー

「メリーに首っ丈」のベン・スティラーが主演・監督のコメディです。この人がファッション界をリードしてきたトップモデルっていう設定からして笑いが込み上げてしまうんだけども、さらに過去の政治家暗殺には全て男性モデルが関わってきたという荒唐無稽なお話。まあコメディなんでわざわざストーリーにツッコミ入れるほどでもなくて、何にも考えずに笑って楽しめばOK。


実は私、ベン・スティラーは嫌いじゃないので、個人的には「オースティンパワーズ」よりこっちの方が楽しみだったんだよね。実際見比べた結果、この映画の方が好みでした。うん。ベン・スティラーのおバカなモデルっぷりが面白い。なんかね、モデルとしてのキメ顔とかあるんですよ。“ブルー・スティール”とか“フェラーリ”とか、名前がついてるの。そのネタで随分笑わされました。あとラストもなかなかいい感じです。'80年代の音楽も懐かしくて良い良い。


それから「オースティンパワーズ」に負けず劣らず豪華なセレブ達がカメオ出演してることも一つの見どころ。ほんとに豪華です。私はとりあえずクリスチャン・スレーター目当てでしたが(またかよ)、他にもナタリー・ポートマンとかウィノナ・ライダーとかデヴィッド・ボウイ(この人はカメオと言うにはやたら出演時間長かった)とかスターが勢揃い。うーん、でも私半分も気づけなかったんじゃないかなあ。一応注意して見てたつもりなんだけど、デヴィッド・ドゥカヴニーは後から公式サイトで確認して初めて気付いたし、ヴィクトリア・ベッカムなんて、一体どこにいたんだー?!
あと、カメオじゃないけどミラ・ジョヴォヴィッチも最初わからなかったです(笑)。この前の「バイオハザード」と全っ然雰囲気違うんだもんー。女優さんはすごいな。

でもこれ、東京地区では銀座のシネパトスでしかやってないんだよね。ご存知ですかシネパトス。このシネコン全盛期において昔気質な情緒溢れる佇まいのシネパトス。(いや、私結構利用させてもらってますが)
そしてパンフも作られてないんだってー。残念! ご興味ある方、公式サイトをぜひどうぞ!



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ズーランダー 【ZOOLANDER】

2001年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:ベン・スティラー
出演:ベン・スティラー、オーエン・ウィルソン
クリスティーン・テイラー、ミラ・ジョヴォヴィッチ
…その他カメオ出演多数多数!
(劇場鑑賞)


2002年09月19日(木) ミュージック・フロム・アナザー・ルーム

ちょっと!奥さん!キュートなジュード君でございますわよ! キャ!






これはやっぱり、ジュード・ロウが普通の青年を演じてるってことが最大のポイントなんだろうなあ。ジゴロなロボットでも吸血族でもスナイパーでもなければ、大富豪の放蕩息子でも不慮の事故で障害者となった遺伝的エリートでもない。あくまでロマンチストな一青年。だってパン屋の二階に下宿とかしてるんですよ。それで仕事決まるまで自転車乗ってケーキの配達手伝っちゃうぜ!みたいな。こんなに普通でよろしいんでしょうかね? ジュード・ロウがパン屋に間借りですよ奥さんもうどうしましょう。

しかもストーリーは純愛。ジュード・ロウのくせに純愛。なんか一途でロマンチストでやたらと可愛いんですけどー。貴方その美貌で可愛いキャラを演じるなんてある意味反則じゃありません?っていうかもう可愛いやら美しいやらで忙しくて鼻血吹きそうになるの堪えつつハァハア言いながら観終える頃には息も絶え絶えでございましたわよあたくし。道路のど真ん中で豚のお面かぶって大っきな声で「明日結婚して僕たちの子供をいっぱい作ろうッ!」ってアナタ! 参ったね。OK☆了解! 作ろうジュード!(お前じゃないよ)



映画としてはまあ普通のラブストーリーなんですけど、ジェニファー・テイリーとかマーサ・プリンプトン(久々に見たよ!)をはじめ、脇役達がみんな個性的でキャラが立ってます。そんな中でいまひとつ印象が薄かったのが、主演女優のグレッチェン・モル。いや、彼女自身が悪いというわけではなくて、一人理性的な役を与えられてしまったばっかりに抑えた演技を強いられていてるんですよ。ヒロインなのに目立たず少々気の毒でした。あ、でもその分ラストシーンではなかなかいい表情してたな。

っつうことで、とりあえずジュード・ロウ鑑賞には申し分のない一品でございました。ファンの方にはぜひおススメです。

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◆ そういえば、ジュード&サディ・フロストご夫妻、赤ちゃん誕生おめでとう!→関連記事) ほんとにいっぱい子供作ってるじゃん(笑)。こうなったらいっそメル・ギブソンにでも対抗する勢いで大家族目指して励んで下さい。


◆ …しかしどうして今頃になってジュードジュード騒いでいるのだろう私は…。我ながら変なタイミング。ていうか明らかに遅いよ。すっかり映画から離れていたここ数年のブランクはやはり大きいなあ。遅れを取り戻さなくては。



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ミュージック・フロム・アナザー・ルーム
【MUSIC FROM ANOTHER ROOM】

1998年 アメリカ / 日本公開 2000年
監督:チャーリー・ピーターズ
出演:ジュード・ロウ、グレッチェン・モル
ジェニファー・ティリー、マーサ・プリンプトン
(DVD鑑賞)


2002年09月18日(水) インソムニア

*今日はかなり内容に触れてます。ごめんなさい。これからご覧になる方はお読みにならない方がよろしいかと。




予想とずいぶん違う映画でした。もっと猟奇っぽいテイストかなあと思ってたらそういうわけではなく。はたまた犯人を追いつめていくタイプのサスペンスかなあと思ってたらそういうわけでもない。予想を裏切られたという意味では確かに新鮮なんだけど、…うーん、ストーリー的にはいまひとつインパクトに欠ける感じです。ちょっと期待しすぎてたかも。

舞台は白夜のアラスカ。少女殺人事件の捜査のためにロスからやってきた刑事(アル・パチーノ)が、犯人を追いつつも様々な状況下で不眠症になって苦しんでゆくお話。
なんだか個人的に、他のいろんな映画を連想してしまいました。ビニールに包まれた少女の死体が事件の発端ってところはどことなく「ツイン・ピークス」のローラ・パーマーを彷彿とさせるし、刑事が主人公で職務と自我との狭間で葛藤するあたりはこの前見た「プレッジ」にも通ずるところがあるような。あと犯人の方から捜査官にコンタクトをとるというモチーフは「ザ・ウォッチャー」と似てませんか?…え?きゃー怒らないでー。あれだって一応サスペンスですよ!

特に素晴らしかったのは映像かな。白夜の大自然を舞台に、徹底したモノトーンの世界。そこに赤黒い血の色が、時折鈍く滲む。光と闇の使われ方も良かったです。心理的に緊迫していくにつれてしきりに闇を作りたがる主人公の姿は印象的でした。
あともう一つ素晴らしいのはやはり、アル・パチーノとロビン・ウィリアムスの演技でしょう! さすがの貫禄。二人がサシで話をする場面などは妙に迫力ありました。これまで善人イメージだったロビンが悪役というのも珍しかったし。


しかしロビン・ウィリアムスは丸太渡り上手かったですね(笑)。全然場違いだけど、ちょっと「風雲!たけし城」を思い出してしまったよ。(古い…)



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インソムニア 【INSOMNIA】 

2002年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:クリストファー・ノーラン
出演:アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス
ヒラリー・スワンク
(劇場鑑賞)


2002年09月12日(木) バイオハザード

ゲームの「バイオハザード」は、私は発売前に体験版をプレイしたんですが、その時の衝撃は今でもはっきり憶えてます。すげーびっくりした。何がびっくりしたかって、まず三次元の世界。いや、三次元映像のゲーム自体はこれ以前にもあったかもしれないけど(「King's Field」シリーズとか?)、私自身はプレイしたことがなかったんですよ。だからキャラが奥に行ったり手前に来たり、敵が斜めから飛びかかってきたりっていうのが、それまでタテとヨコで構成された二次元の世界しか知らなかった当時の私にとって非常に新鮮な驚きだったわけです。十字キーをどう動かせばいいのかしばらく戸惑った。その上めちゃめちゃ怖くて謎解きもあってゲームとしても面白かったし、細かい武器設定とか、銃を構えたり弾の補充までリアルにするキャラの動きとか、映画みたいな演出(カメラアングルや台詞の字幕表示)とか、とにかく何だか色々格好良かった。確かFFがプレステに移行したのと同じくらいの時期だったと思うんだけど、こっちの方がFF7より多少早かったよね? 確認してみたところ、発売されたのは'96年3月だそうで。もうそんなに経つのかー。


…というような個人的思い入れがあるせいか、今回映画の方も結構楽しかったです。主婦ゲーマーの友人と一緒に行ったので上映前から「ねえ、やっぱりベストエンディングきめたらミラちゃんお着替えしたりするのかしらねクックック」「それで時間内に脱出できたらロケットランチャーとか? 無制限撃ち放題。たまらんね」などとヲタっぷり丸出しの会話炸裂。周囲の人もさぞかし引いてたことでしょう。

でも真面目な話、この映画はゲームを知ってる人の方が楽しめる気がします。「楽しめる」っていうのはつまり「怖がれる」ってことですが。どんな敵キャラがいるか予め知ってるだけに、必要以上に身構えちゃうんだよね。あああ来るぞ来るぞ来るぞ!って、それが怖くて楽しかった。序盤の渡り廊下では絶対ケルベロスが横から襲ってくると思ったし、ドア開けて奥に進んだ時には絶対ゾンビが振り向くと思ったもん。意味深に置いてあった彫刻には後から絶対ゴールドエンブレムはめ込むだろう!とか。ヘビもいるはずだ! サメはどこだ! クモはどこだ! ハンターは! ダメだ奴はベレッタじゃ死なない! コルトパイソンだ! マグナム弾装填!
ていうか今日の感想はゲームをご存知ない方には全くもって意味不明ですね。すみません。しかもゲームをご存知の方には大いなるネタバレですね。重ねてお詫び申し上げます(今更)。

ええと、ミラ・ジョヴォヴィッチは良かったです。近頃戦う女のイメージが強いですが、そういや昔懐かしい「カフス!」では思いっきり女子大生役やってたよなあ、とパンフレットのフィルモグラフィー見ながらしみじみ。「ガールファイト」のミシェル・ロドリゲスも格好良かった。
それからちょっと気になったのがミラの旦那さん(と言っていいのだろうか)役のジェームズ・ピュアフォイという俳優さん。どことなくヒュー・ジャックマンに似てません?



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バイオハザード
【RESIDENT EVIL】

2001年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス
エリック・メビウス、ジェームズ・ピュアフォイ
(劇場鑑賞)


2002年09月11日(水) トータル・フィアーズ

今頃観に行ってきました。映画館すいてましたよ〜。あんなに立派な日比谷スカラ座が見事にガラガラで気分良かった。キャパ650のところに20人くらいしかいませんでしたよマジで。

私は原作も読んでないし、映画のジャック・ライアンシリーズも実は初めて。政治の話は苦手なので今まで何となく食わず嫌いしてました。でも結構面白かったです。過剰な期待をしてなかったせいかも。
今頃米露の緊張描かれてもそれはどうかなあとか(原作が発表された'91年の時点では非常に効果的だったと思うけど)ちょっと核の捉え方がお粗末なんじゃないの?とか、おいおい仮にも一国の大統領がそんな感情に流されていいのかよっ!とか、ツッコミ所は色々あるんだけど、まあ映画だし。なんだかんだ思いつつ中盤からは引き込まれて見てしまったし。ラストの方でこの映画のタイトルの意味が理解できて、なるほどそういうことなんだー!と納得。

ベン・アフレックも、実はあまり好きではないのですけど、なかなか良かったのではないでしょうか。やっぱりケイシー君と声が似てるよね。それから「ニューヨークの恋人」にも出ていたリーヴ・シュライバーが今回何だか格好良くて個人的にお気に入りでした。



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トータル・フィアーズ 【THE SUM OF ALL FEARS】 

2002年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
出演:ベン・アフレック、モーガン・フリーマン
ジェームズ・クロムウェル
(劇場鑑賞)


2002年09月06日(金) イン・ザ・ベッドルーム

マリサ・トメイが大好きなので絶対観に行こう!と思いつつ結局公開から一月も経ってしまいました。ほんとは二週間くらい前のレディースデイに一度観ようとしたんだけど、その時は超満員、立ち見だと言われて断念したのでした。でも今回もかなりの人混み。やっぱりアカデミー賞ノミネートで注目されてるのでしょうか。東京はここ(銀座)一ヶ所でしかやってないしね。


メイン州の小さな町に住む中年夫婦(トム・ウィルキンソン&シシー・スペイセク)を中心に、彼らの一人息子とその年上の恋人、また彼女の別居中の夫などが関わり合って進んでいくお話。はっきり言って、暗い。そして長い(131分)。しかしながら退屈だったかというとそういうわけでもなく、むしろ最後まで息を詰めて見守りたくなる緊張感。何だろうなぁこれは。やっぱり演技力?だよね、きっと。みんな上手かった。
登場人物は誰もがごく普通の人々で、大声で怒鳴ったり叫んだりということをほとんどしない。めまぐるしい展開というわけでもないし、音楽も必要最小限に抑えられていて、終始静かに語られる。なのに、つまり奇を衒った演出は全くないのに、ついついスクリーンに惹きつけられてしまうんですよ。不思議。ピンと張りつめた空気が満ちている感じ。

決して仲が悪いわけじゃない。でも気持ちは微妙にずれていて、実はそれぞれが勝手な立場で子供を愛してる。何となく気付いてはいるものの目を背けていたその状況が、息子を失ったことで次第に表面化し、やがて夫婦の思いは衝突する。――― こうしてくどくど言葉で説明するほど野暮なことはないんだけど(だからまだ観てない方はなるべく反転させないように)、このあたりの過程が実に見事に描かれていたと思います。その後のちょっとサスペンス風な展開も良かった。


それからマリサ・トメイ、やっぱり好きだなー。でも中盤からは泣き顔ばかりで少々残念。そういや「ザ・ウォッチャー」でもあんまり笑ってなかったし。…って、どっちも役柄上仕方ないことなんですけどね。笑顔がとってもキュートな女優さんなので、また明るい映画にも出て欲しいです。



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イン・ザ・ベッドルーム 【IN THE BEDROOM】

2001年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:トッド・フィールド
出演:トム・ウィルキンソン、シシー・スペイセク
マリサ・トメイ、ニック・スタール
(劇場鑑賞)


2002年09月05日(木) ドニー・ダーコ

うむー。これは何と説明したらよいだろう。すごく不思議な世界。ドニー・ダーコという高校生の男の子がある日現れたウサギ(相当グロテスク)に世界の終わりを告げられて、そこから始まる“28日6時間42分12秒”の物語。

いきなり核心に触れるような発言で申し訳ないのですが、タイムトラベルに必ず付いて回るパラドックスを逆手にとった発想、つまりそこを矛盾ではなく見せ場にしてしまうような演出は確かに斬新だと思います。思うんだけど、うーん、…私は、いまひとつ、好奇心を刺激されませんでした。「マルホランド・ドライブ」みたいに半券持参すれば二回目以降はリピーター割引で観られるシステムを取り入れてるようですが別に再度観直してまで細部を明らかにしたいとは思わなかったなあ。一度で全てが理解できたから、というわけでは勿論ないですが。

あと、この映画は“サリンジャーとフィリップ・K・ディックの奇妙な混合物”だと監督自ら述べている、というようなことがパンフレットに書いてあって、それが個人的にとても気になりました。P・K・ディックはともかく、どの辺がサリンジャーなんだろう? 精神を病んでること、それから中盤で“インチキ”に対する嫌悪を露わにするところに例えばホールデンとの共通点を見いだせるとしても、それは極めて形式的なコードの一致に過ぎないと思うなあ。本質が違う。…あ、いや、それは違って当たり前なんですけど、要するに、少なくとも私個人はこの映画を観てサリンジャーを連想することはできなかった、ということです。だからどういう風に“奇妙な混合物”なのか、その混じり気具合に興味がある。監督自身のコメントも載せてくれればよかったのになー。

キャストでは、制作も手がけたドリュー・バリモアが英語教師の役で出てます。同じく教師の役で「ER」のカーター先生(←ノア・ワイリーと言えよ)なんかも。そうだ、それから久々に見たパトリック・スウェイジが何やら胡散臭くてちょっと笑えました。しかも微妙に似合ってたぞその役(笑)。



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ドニー・ダーコ 【DONNIE DARKO】

2001年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:リチャード・ケリー
出演:ジェイク・ギレンホール、ジェナ・マローン
ドリュー・バリモア、パトリック・スウェイジ、メアリー・マクドネル
(劇場鑑賞)


2002年09月04日(水) オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

いやー最初から飛ばしてくれます! こりゃジョン・ウーもびっくりだよ。トム・クルーズが異様にカッコ良く見えてしまってアンチトムクル派(そんな派閥があるのか)の私としてはなんだか不覚〜。それとケヴィン・スペイシーのハマり具合といったらもう! さすがだね。いっそ最後までそのまま演じて下さいとお願いしたかった。これ制作費160億って言ってたけど、そのうち120億くらいはオープニングに費やされてるんじゃないの? 

とか言いつつ、このシリーズをきちんと観るの実は初めてだったりします。確か一作目は見てなくて、二作目は随分前にレンタルで適当に見たような(あんまり憶えてない)。今回は多少日本が関わってくるのでその辺も面白かったです。マイク・マイヤーズ、チラッと日本語話したりして。
この映画って、言葉のギャグというか、ダジャレみたいな笑いが結構含まれてるみたいですよね? 英語ができる友達と一緒に観たのですが、彼女は明らかに私と違うポイントで笑ってました。そういうのって、無理矢理日本語に置き換えられても、字幕を追ってるだけじゃいまいちノリについていけないし。悔しいな。ちっ。(<自業自得)
でも勿論、見てるだけでも十分笑えるんだけどね。特に健康診断のシルエットとか可笑しかった。そうして笑いながら、確か前にもこの映画館でこんな風に笑ったよなあと軽く既視感。記憶を辿ってみるに(というほど昔じゃないけど)、そういえば私、「少林サッカー」もここで見たのでした。「少林サッカー」の次が「オースティン・パワーズ」。最早私の笑い専門劇場と化した品川プリンスシネマ。高級ホテルの映画館なのにすみません。

マイク・マイヤーズ以外では、セス・グリーンがなかなか健闘してたと思います。あとマイケル・ケインも良かったなあ。「ニューヨークの亡霊」の時みたい(そんなマイナーな例を挙げるなよ…)。こういう映画で見境無く女性を口説いていてもどことなくエレガントな余裕が感じられるのは、やはりサーの気品でございましょうか。さすがサー。サー・マイケル・ケイン!

そうそう、それから最後トラボルタ!(笑) 絶対楽しんでやってるよこの人は…。



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オースティン・パワーズ ゴールドメンバー
【AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER】

2002年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:ジェイ・ローチ
出演:マイク・マイヤーズ、ビヨンセ・ノウルズ、
セス・グリーン、マイケル・ケイン、…その他カメオ出演多数
(劇場鑑賞)


2002年09月02日(月) ラジオタウンで恋をして

キアヌ・リーブス出演作ではどれが一番お気に入り? と聞かれたら「スピード」も「マトリックス」も差し置いて、思わずコレ! …と即答したくなるほど私的に大好きな一品。まだキアヌがあまり知られてない頃、いや、次第に注目されつつあった頃、かな。そのあたりの映画です。
舞台は1950年初頭のニューオリンズ、人々がラジオに耳を傾けて暮らしていた時代。キアヌ扮するラジオ局の新米ライターが、久方ぶりに帰郷した15歳年上の叔母(といっても血のつながりはないんだけど)と恋に落ちるんです。うわあ(萌)。それだけで素敵でしょ? で、同じ頃街にやってきた曲者ラジオドラマ作家のピーター・フォークはそんな彼らを煽りつつ、そのままネタにして自分のドラマを脚色してしまう。その劇中劇とキアヌ達の様子が錯綜してお話が進んでゆくラブコメです。

バーバラ・ハーシーも素敵だしピーター・フォークの怪演も良いんだけど、やっぱり私にとってはキアヌ・リーブスの可愛らしさ!これに尽きます。以後有名になってからもラブストーリーはいくつかやってるけど、こんなにひたむきに恋に焦がれる彼の姿って他ではちょっと見られないんじゃないかなあ。半ズボンとかはいちゃって声は高いし、ニコニコ笑って可愛い可愛い。映画として非の打ち所のない出来映え!ってわけでもないし、キアヌが物凄くカッコイイ!ってわけでもないし、素晴らしい見事な演技だ!ってわけでも勿論(オイ)ないのだけど、この映画のキアヌを見てるのが、私はいまだに一番好きです。

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さてそんなキアヌ君、実は本日9月2日、めでたくお誕生日を迎えましたのでした! Happy Birthday!
この映画では21歳の恋する青年を演じていた彼も、気が付けばもう…、…38? わ。さんじゅうはち。いつの間に。私がファンになった頃は余裕で20代だったのになあ。
もうココまで来たら40になろうが50になろうがとことんしつこく見守っていくつもりなので、もはや恒例となったラジー賞ノミネートや世の酷評など気にせず(今までも特に気にしてなさそうだけど)これからも思うがままに生きておくれキアヌよ。その 天然ぶり 、…じゃなかった、ええと、無垢な自然体、が貴方の魅力なのだから。バンド活動に没頭するもよし、日替わりで女性と遊ぶもよし、バイク乗り回すもよし。ただし事故には十分気を付けるように。
最近の彼はどうやらマトリックスの撮影も無事終わり、ロスに戻った模様。10月にはバンドの方で来日の予定もあるようです。ゆっくりリフレッシュして、またいろんな映画に出てね。お誕生日おめでとう。




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ラジオタウンで恋をして 
【TUNE IN TOMORROW... :Aunt Julia and the Scriptwriter 】

1990年アメリカ / 日本公開:1991年
監督:ジョン・アミエル
出演:キアヌ・リーブス、バーバラ・ハーシー
ピーター・フォーク
(ビデオ鑑賞)


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