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金のために体を売る■2007年02月10日(土)
「…風俗で働いた…」
生徒はそう言った。
はぁッ!?どうゆうことだよ!
「だって、彼氏がお金で困ってて…」
自分の借金だけじゃないのかよ。
彼氏に金を与えたくてもそんな金はないから体を売った、そういうことだ。
畜生。
「怒ってるの?」
ああ、腹が立つよ、自分に。
自分が何も役に立ってないからだ。
彼氏に金がなくて君にもなかったから、君は風俗なんてくだらない選択をした。
僕が君に金を渡していれば君は彼氏に金を渡すことが出来、君はくだらない選択をせずにすんだはずだ、違うか?
「先生にそんなことまでしてもらうのは」
あああああッ!!もうなんでもいいや、とりあえずいくら?今月の支払いは。
「いいよ、先生、心配しないで」
いいよじゃない、いくら?だいたい、君の彼氏とかいうやつに借金の肩代わりは頼めないのかよ。
「彼氏には精神的な支えを」
僕は彼女の言葉をそこまででさえぎって怒鳴った。
役に立たないやつだな、自分の彼女が体を売って作った金を受け取るような男だしな。
なんでもいいや、いくら必要なんだ?
僕は自分がいら立っているのに気づいていたが、止められなかった。
そこまで僕に言わせて、生徒は15日までに振り込まねばならない金額を答えた。
ひと月に払う額としては少なくないが、たかが金だ。
その金ために生徒が体を売ることになると考えたら、涙が出た。
借金■2007年02月09日(金)
何気無く電話で話している時だった。
それまで生徒と僕はそれなりに会話を楽しんでいたはずだった。
彼女は何気無く言った。
「わたし借金どうやって返そうかな」
は?
「言ってなかったっけ?借金の話」
聞いてない。どうゆうことだ!?
「そうか、先生にまだ言ってなかったとは意外だな、わたし」
生徒の言い方は、僕を苛立たせた。
言ってないに決まってるだろ! 聞いてたらいつのまにか借金を立て替えてやってるはずだ。 いくらあるんだ?
「怒ってるの?」
ああ、怒ってるさ。怒らずにいられるか!
「そんな反応されても」
あ?じゃあ、君は僕にどういう反応をしてほしいんだ?
「ん、反省しなさいって。自分でやったことなんだから自分で責任を取りなさいって、そう言うのが普通じゃん」
そこまで聞いて僕は、ここ数ヶ月つじつまの合わなかった生徒の行動の理由がわかった。
金だ。
金、金、金、金!金!!金!!!
たかがはした金!!!!
で、ちゃんと返せてるのかよ。
「ん、まあ」
返せてないな。
「んー、キャバでバイトしかな。あのね、私すっごく人気だったんだよー。入り口で私を見掛けたっていう人が私を指名してくれて…」
ふざけんな。
自慢気に言うことじゃねぇよ。
それ以上、馬鹿なことしてないだろうな!?
「…風俗で…働いた…」
はぁッ!?
It's no use to see what is in the black box■2007年02月08日(木)
僕の役目は君を「元に戻す」ことだ。 君の無邪気な笑顔を取り戻したいのだ。 今の君は着る物や持ち物ばかがりきらびやかで、中身の君はぐちゃぐちゃだ。
君を守る。 それは僕の役目だ。
君が、僕の行動をもとに僕の気持とやらをどう推量しようとも構わない。
受けとめ方ひとつで変わることを今は気にするつもりはない。
僕が、君を200万近くある君のクソみたいな借金から解放するために取る行動だけが動かない事実だ。
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