もくじ|楽しい過去|明るい未来
友人が電話口で
「クロ助のこと、日記読んでびっくりしたんだよ…。すごく悲しかった…。」
と、涙声で一緒に悲しんでくれた。 何度もメールを打っては、かける言葉に迷い結局何度も削除していたそうだ。
ありがとう。 すごくうれしかったよ。
ほかにも、色んな人がクロ助のこと一緒に悲しんでくれた。 みんなありがとう。
(カルビちゃん、大事なクロ助をこんなかたちで失ってしまってごめんね。)
「小春はクロ助の後継人。(後継犬?)クロ助が果たせなかった夢を小春がかなえるんだって。まずは株のトレーダーを目指すんだって。」
と、旦那助がパグ語を通訳してくれた。
さすがクロ助。 生前あいつはそんなことをたくらんでいたのか…。
知能の高さはしっかり小春が受け継いだよ。
時折小春は、 誰もいない壁側を向いて何かに反応していることがあるのだが
きっとそんなときは、クロ助が何かアドバイスしにきているのだろう。
「クロ助は、これからもずっとオレの心の中にいるんだよ。」
と旦那助が言った。
一見くさいセリフだけど本当のことだと思った。
いつまでもクロ助のことでメソメソしていたら、 小春がそばにやってきて、足元に転がっていたリモコンでテレビをつけてくれた。
画面にうつったのは「水戸黄門」の再放送だった。
「これでもみて元気出してくだちゃい。」
と、彼女の瞳が語りかけてきた。
6月20日、 実家のクロ助が天国に旅立った。
あまりにも突然の出来事で…。
夜の9時過ぎ、 父がクロ助と散歩に出かけたとき、通りがかったバイクにひかれたそうだ。 即死だった。
すぐに妹から電話を受け旦那助と駆けつけると、 まだ温かい状態のクロ助がタオルにくるまれ横たわっていた。 外傷はなく、遠くから眺めるクロ助は普通に休んでいるようにも見えた。
しかし近づいてそのからだをなでてみると「温かいだけ」で、横たわるクロ助から「生きている」感触は伝わってはこなかった。 生前よくなでてあげたわき腹を触ると、骨がバラバラになっているのが分かった。 さっきまで元気に駆け回っていた前足も、バラバラに砕けた感じだった。
目をかっと見開いて、その時の恐怖がそのまま表情に残っていた。
あまりの出来事に感情がストップしてしまった。
「どうした!?クロ助…!?どうしたんだ!!」
しぼり出すような震える声でクロ助の頭をさする旦那助。
私の横には すでに泣きつかれて呆然としている妹。
「さっきまでここにいたのに!!」
と、立ち上がる気力さえ失い半狂乱で泣き叫んでいる母。
ただただウロウロする父。
リビングの隅には、クロ助の水とエサの皿がきちんと2つ並んであって、 その前にはクロ助用のマットが敷いてあった。 そのマットに座って、毎日ご飯を食べていたのだろう。
病院から購入しているアレルギー用のエサは買ったばかりらしく、たっぷりとあった。 痒み止めの薬も数日前に処方してもらったばかりだという。
それなのにどうしてそこにクロ助がいないのか、私は不思議で仕方がなかった。
先日誕生日を迎えたばかりのクロ助。 これからもずっとずっとたくさんの季節を一緒に迎えられると思っていたのに…。
結婚して実家を離れた私を、一緒に暮らしていたとき以上にシッポをふって大歓迎してくれたクロ助。
「多分クロ助はお姉ちゃんのこと大好きだと思うよ。」
以前妹にそんなことを言われたことがあった。 たまに私が実家に姿を見せると、クロ助は本当にうれしそうにするそうだ。
昨日ペット斎場へ運んだ。
「クロ助、守ってあげられなくてごめんね…。怖かったでしょ…。」
火葬される直前の最後のお別れに、ひと目もはばからず私は大声で泣いた。
春になれば弁当を持って一緒に花見に出かけた。
雪が降れば、実家の庭で雪合戦をしてはしゃいだ。後から後から降り続く雪を全部口にふくもうとクロ助は大興奮していた。
犬なのにベジタリアンで、冬は白菜、春はキャベツ、夏はきゅうりを楽しんでいた。みかんも大好物だった。
無駄吠えをせず、人を咬まない犬だった。
知能が高く、人間の心を見抜いていた。
もっともっとクロ助と過ごしたかった。 クロ助との日々はまだずっと続くはずだったのに…。
数時間後、 クロ助は小さな茶色の紙袋に入って戻ってきた。
そのあまりにも小さい袋を目にした途端、妹は声を殺しながら大粒の涙をボロボロと流していた。 係りの人からクロ助を受け取ると、妹はそれを胸に抱えながらずっとうつむいていた。 袋の上には妹が流した涙のあとが複数の線をつくっていた。
昨日の今頃、クロ助は確かに生きていたのに。 この目の前の、か細い骨の数々はいったいなんなのか? ペットショップで初めて出会ったときの、あのヤンチャなクロ助がこの骨だというのか?
今日も1日わけがわからずぼんやりと過ごす。 時折激しい悲しみに襲われ、めちゃくちゃな気分になった。
このところ寝起きの良くない旦那助。
しかし!!
小春がやってきてからは超ごきげんでお目覚めの旦那助なのだった。
目覚ましが鳴り終わってもまだベッドの中でグズグズしている旦那助のもとへ
「早く起きてくだちゃい!!」
と満充電状態のシッポフリフリ小春を投入。 小春は旦那助の首もとめがけて猛突進だ。
「うわぁぁ〜♪(ハート)くしゅぐったいっ!!(ハート)」
とか
「なにぃぃ♪(ハート)くちゅぐったいでちょ♪(ハート)」
など、赤ちゃん言葉炸裂の旦那助。
そんなことで、 小春には今後とも「おはようサポーター」としてがんばってもらおうと思う。
追記:きっと職場の方々は、毎朝赤ちゃん言葉をしゃべっている旦那助なんて想像もしていないだろう。 ちなみに旦那助は「情報」とか「システム」とか、そんな単語が出てくる仕事をしているのだった。でも朝の第一声は赤ちゃん言葉。
小春の名前をつけるまで、実は2日ほど時間を有した。
少しでもいい名前をつけようと欲張りすぎてしまったのだ。
上の写真をご覧あれ。
胸に逆ハート型の模様が施されているので、それにちなんだ名前がいいだろうかとも考えた。 「トーハちゃん」…。
あとは、 4月生まれということで、4月をイメージする言葉を使ってみようかとも考えた。
「人事異動ちゃん」 「決算ちゃん」 「新年度ちゃん」
2006年06月11日(日) |
親バカショーにお付き合いください |
体重は1.2キロ程度。 小さいくせに、パーツは一丁前なパグ。
まだワンワンと鳴くことが出来ず、ピーピー鳴いている。又はオギャーオギャーなど。
たまにテレビの前でジーっと画面に見入っていることも。
頭が重いのだろうか、食事中はよく後ろ足を2本とも空中に浮かせながら食べている。不思議なポーズ。ティラピスの新しいポーズか。
顔は亀田三兄弟の次男坊に似ていてケンカが強そうな雰囲気。 女の子なのに。
クロ助聖誕祭の翌日、
なな、なんと!!
我が家にも黒パグがやってきたのだった。
とうとうパグとの暮らしが始まってしまったよ。わーい。
以前、旦那助が昼休みに職場近くのペットショップで偶然見かけた黒パグで、 かなりふつちゃん好みの極上の逸品だという情報を得ていた。
是非一度見てみたいと言うと
「見たら絶対欲しくなるよ。どうするのさ。」
と釘を刺される。
「その時は運命さ。連れて帰る。」
…ということで土曜日の午後 早速ペットショップへ行き、旦那助の予想通り私はこの子に一目ぼれ。 サンショウウオのような、カエルのような、ブサカワイイ顔立ちはもう私の心をわしづかみにして離さなかった。
血統書をみると、この子は宇都宮のブリーダーさんのところで生まれたらしい。4月の中旬に生まれたばかりのプチパグだ。
名前は「小春」に決定。 小春とは、もともと春のように穏やかな冬の日を意味するが、 そんなことどうでもよいのだった。 春に生まれた小さな命…そんなイメージで小春。
今日は記念すべきクロ助の誕生日。
クロ助とは私の実家犬、黒パグのこと。
クロ助の誕生日は覚えやすく、 なぜ覚えやすいかといえば、ほら、あれよ、あれ。
6と9の組み合わせと言えばあれしかないだろうよ。奥さん。
まあ、そんなわたくしも すっかり今日がクロ助の誕生日だということは忘れていたのだが
「今日はクロ助の誕生日だよ。」
という旦那助からのメールで気づく。
旦那助は今日、ちょっと用事があって私の実家へ単独で行っていたのだが その時
「今日はクロ助の誕生日ですね。」
と話題を振ってみたところ 私の実家の家族達は、ああそうだったの?という感じで誰も覚えていなかったらしい。
誰も覚えていないのに、旦那助だけが一生懸命覚えていてくれた。
私は最近、山崎努の
「ジョジョビジョヴァーァァッ!!」
のCMが大好きだ。
あれ以上の荘厳な演出があるだろうか。 すばらしい。
毎回じっくりとあのCMをみているわたくしは、 山崎努の胸元に「DAKARA」のハートマークが荘厳チックにプリントされていることに気づいてしまった。
少し前のことだが、
また嫌な夢をみてしまった。
だいたい嫌な内容の夢は仕事がらみの夢。(なぜだろう。仕事自体は好きなのに。)
場所はパソコン講習会会場。
講師用のパソコンの設定がなぜか「キッズ用」の設定になっていた。 アンパンマンのようなキャラクターが画面全体に施され、 入っているソフトも「漢字の読み書き」とか「算数」の勉強用のものばかりだった。
これはいかんと思いさっそく直そうと試みるが なんともマウスが動かしづらい…。
よく見るとマウスが乗っている台は さっき切ったばかりという感じのちょっと湿り気を帯びたギザギザの切り株ではないか!?こんなバカなことがあっていいのだろうか?
おまけにパソコンの設定をするにはアドミニストレータ権限でログインしなければならないようで、これは勝手にいじられないと判断し講習会担当者に相談しようと教室を後にするも、担当者がいる事務所がどこにあるのかまったく分からず…。
おろおろしている間にも、 散々待たされくたびれた受講者達は勝手におやつを食べたり弁当を広げたりと休憩に入ろうとしていた。
教室の廊下をさまよい歩くが、事務所などどこにもなく、あるのは「餅屋」や「八百屋」ばかり。 どうもここの廊下の雰囲気は年季の入った「湯治場」のようだ。 どうりで、廊下は木の廊下で歩くたびにミシミシと音がする。
餅屋の店番をしているおばあちゃんに事務所の場所を聞くが
「わだしが分かるわけねーべさ。」
と笑われた。
誰か助けてーぇぇ!!とおしっこをちびらんばかりに悲鳴をあげたところで目が覚めた。
(あ、わたくしの名誉のため補足させていただくが、"おしっこがちびらんばかり"とはあくまでもものの例えであり比喩である。けっして寝しょんべんをたれたわけではないのであしからず。)
そういえば、
結婚する前私は旦那助から「OL」ではなく「OP」と呼ばれていたなー。 普通の人は「オフィスレディー」だが、私の場合「オフィスピック」になるそうだ。
朝の通勤時、サラリーマンやOLさんに混じって「V」型の4本足で横断歩道を歩いてたりするそうだ。 多分リュックしょってるんだろうなー。
もくじ|楽しい過去|明るい未来
|