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「暗幕」日記

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2005年10月11日(火) ドラマ「日本のシンドラー 杉原千畝物語」

第二次世界大戦中、リトアニアで、ユダヤ人のビザを独断で発行し続けて、六千人の命を救った外交官の物語。
ドラマとしてはあまりよくなかった。難民認定できないという手続き上の問題をクリアしようと本国に訴えて却下されて、独断でビザを書き続けるのだけれど、大使館を閉めて滞在先のホテルでも、国を離れる列車のホームでもサインし続ける千畝の苦悩がピンと来なかった。(独断で書くことができるならもっと早く決断していれば……という千畝の台詞はまったくその通りだとしか)
戦後「外務省からお咎めはなかった」どころか、ビザと引き換えにユダヤ人から大金をせしめていたと中傷されて首になっている。それからどうやって生きてきたのか、そちらをこそ私は知りたかった。イスラエルから栄誉を受けたのが戦後三十年以上たってのことで、外務省が名誉回復をしたのはもっと遅れてやっと2000年のことと聞けば、国が個人に圧力をかけるのはたやすいと憤りを覚える。
まだ原作は読んでないのですがそれにしても、ホームで紙切れを片手にビザを求める群集を、時間がきたからと無理やり散らすシーンだけは、フィクションであったらいいな。


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