「暗幕」日記
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2003年10月19日(日) |
TVドラマ「フジ子・ヘミングの軌跡」 |
フジテレビ 2003年10月17日21時-23時放映。 キャスト:菅野美穂、十朱幸代、野際陽子ほか。 現役のピアニストの軌跡を綴ったこのドラマは、まだ書けない部分が多いのだろう、消化不良が残った。事実をもとにしたフィクションであるので、ドラマの描写からでは、フジ子の大成までにこれだけ時間がかかった理由がわからないからだ。 昭和40年代にも、ミスタッチした手をひっぱたく野蛮なピアノ教師は存在していたから、投網子のスパルタも当時としては虐待とは言えない。口ではののしりつつも留学のためにドイツ大使館に口をきいてやったり、長年仕送りを続けた母の愛情にドラマとしては焦点を当てたかったのだろうが、身近な人間からこのように矛盾する態度を取られ続けていたことが、たとえばカラヤンの前でせっかくのチャンスを見送ってしまうような、いざというときに実力をはっきできないキャラクターを形成することになっても不思議はない。 いや、コンサートピアニストには、才能はもちろん、運と、有力者の援助と、お金がなければなれないものなのだという人もいる。芸大卒業生は毎年数百人いるのに、ソリストとして名前を知られているピアニストが何人いるだろう。ピアニストを志した若い人が才能と環境に恵まれて音大を卒業し留学しても、ある程度の時期まで芽が出なければ自ら見切りをつけて、音楽教師などの別の道で口を糊するようになるのが普通なのだ。彼女の場合はコンサート活動を続けるうちにスポットライトがまた当たったという幸運なケースなのだろう。(幼少時からのレッスンと留学費用を支えた生家も見すごすことはできない) いずれノンフィクションが出れば読んでみたい。
【夢の内容】 友達に旅行費用の借りがあるので払わなければならない。金額を言ってくれないので適当に包んで渡そうとしても受け取ってくれない。「それなら自販機でコーヒーを買ってきてくれ」と言われた。二つ折りの財布には五千円札しかない。 しまっている売店のバックヤードから店員が出てきた。ダメモトで両替を頼むと替えてくれるという。近くにいたおばさんが「よかったね」と喜んでくれる。しかし売店の若い店員は少し足りないらしく、最初はこちらの五千円を持って入ったっきり替えのお札を出してくるのを忘れたり、どう見ても五枚以上ある(七八枚あった)二千円札のような紙をよくよくみれば、九州限定の系列会社の店しか使えない金券だったりする。 財布にはそれしかないので替えてもらえないと電車にも乗れない。無事に両替が済む前に目がさめた。
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