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■ クラス通信
娘の通うクラスで配布されるクラス通信がある。 これは娘の担任がクラスにのみ発信するもので、学年便りなどとは全く別なものである。
このクラス通信は先生の手書きで書かれている。 これには大きな意味があると思う。 PCなどを使い、規則正しく整列された文章からは暖かさは生まれない。 かつて友人がPCの文章は文字ではなく記号だと評したように、 その文面からは書いた本人の人柄が伝わりにくい。 同時に、ものすごく目立つ。 実際に手紙類の中で手書きのものがあると、つい手を止めて見いってしまうこともあるものだ。 そこまで考えた上で、担任の先生は手書きで書いているのかもしれない。
中学二年生ともなると、大人への意識も芽生えるもの。 抱える将来の希望や不安なども溢れてくるだろう。 そうした生徒に対して配布するものは、そんな不安などを払拭させるような内容ではなく、 大人になっていく本人たちに助言を与えてくれるもの、きっと役に立つものばかりである。 同様に、親として、大人として、社会人として改めてこのクラス通信を見たときに、 忘れていた何かを呼び覚ましてくれるような・・・そんな指針めいたものにぶつかることもある。
以下は先日配られたクラス通信を全文転載。
******************************************** <YELLOW FLAG>
五月も半分すぎて、二年生の生活もあっという間に1/10以上がすぎた。 時間や日々はみんなをまってくれない。 でも「今日は昨日の続きで、単に明日という日の前の日だ」 なんて言って楽な方に流れている人、 そういうダラッーとした生き方を願っている人たち。(君はちがうかな?) 別の生き方をしてみないか? ひたすら楽にすごすだけではなく、別の考え方もあることをちょっと思ってほしいのです。 自分を大切にする生き方。 自分の心に正直な生活、そんなものをぜひこの二年生のうちに身につけてほしいのです。 題して「な・に・く・そ」根性 それは・・・
物事をすぐなげ出さない ちょっといやなことや、苦しいことがあると 「もういい」と言ってやめてしまうことはないだろうか?
物事からにげない 自分が今やるべきこと、やらなければいけないこと、 やった方がいいとわかっていることからにげてないか?
すぐくさらない 人間だれしもミスや失敗がある。それを素直にみとめて、 次に生かす・・・のでなく、すぐにふてくされてごまかしてないか?
正直な心に、自分の心にそむかない 本当はこれはダメなことだ・いけないことだとわかっているのに、 それのほうが楽だから、たのしいから、おもしろいからというだけで 自分の心をごまかしていないか、だましていないか?
こういうことを見ると、「うるさいな〜」「わかっているからいいよ〜」 なんて思っている人、君。それは逃げだよ。カッコ悪いよ。 自分の心をいつわっている。 やっぱ弱虫だよ。
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決して飾らない書き方であり、子供たちに対して見下したり押し付けたりする態度ではなく、 実に的を得たことをストレートに表現している。 実際に自分が読んでみて「そうだよな」と改めて認識させられた部分も多く、 特に現在の自分の置かれている状況とオーバーラップさせることで妙に心に響いても来た。
こんな基本的なことすら忘れていた自分に腹を立てるのと同時に、 それすら出来ない、気付かない大人が実社会に多くいる現実。 この現実を、そんな大人が蔓延している社会を、一体子供たちはどう感じているのだろうか? そこまで考えさせられるものでもあった。
2003年05月21日(水)
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