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2002年04月30日(火)
無邪気
無邪気であるがゆえに
僕はなんでも欲しがった
おもちゃ 本 服 ペットetc
それらのいくつかは
そのまま手に入ったものもある
でも
今は解る
無邪気を装って欲しかったものがあったんだと
愛情は多額なお金を出しても買えやしない
笑顔も
ぬくもりも
何もかも
どこに行っても売ってやしなかった
僕は考える 幼い頭で 心で
無邪気というぬいぐるみを着て
甘えてみるのは?
できるわけない
僕はそこまで器用じゃなかった
僕の中の本当の無邪気さは
いつ消えたんだ
かくれんぼしにいったままだ 今でも心のどこかに潜んでいるのだろうか
「そいつ」と会う事ができたなら
見つける事ができたなら
僕は言おう
おまえが出てこられる場所は
どこにもないんだよと
時代は変わってしまったんだと
...
2002年04月28日(日)
剃刀
剃刀もカッターも もういらないはずだった 私の中の血は静かに流れ始め 暖かくなり始めていたはずだった
なぜ
体中の血が逆流するかのように 涙溢れ血が騒ぎ 気づけば剃刀を持っていた
慰めなどいらない 同情もいらない 自分もいらない
私がほしいものは
静けさ・・・
冷たい空気・・・
本当は何もいらないのかもしれない
何も望んではいけないのかもしれない
人を傷つける自分など 大嫌いだ
...
2002年04月27日(土)
紫陽花
雨の中を歩きながら 花屋に並ぶ花を眺めていた
紫陽花・・・
きれい・・・
活き活きしてた 僕は目を奪われ振り返る 雨に打たれながら 活き活きしている紫陽花
晴れた日の夕暮れ 同じ花屋で 雨の日に眺めた紫陽花を見た
・・・・・
何か違う 紫陽花の表情
自然の織りなす力は 自然に逆らう事なくあると 僕は感じ その場を離れた
晴れた日に向日葵が似合うように 雨には紫陽花が似合う
花ほど・・・ この世界を知っている存在はないような そんな気がした
...
2002年04月26日(金)
幻
甘えたくて
愛してほしくて
いろんな人の手をひっぱった
握り返してくれる手は
どこにもなかった
生まれてきた意味がわからない
僕は本当にこの世界に存在しているのだろうか
幻にすぎないのでは ないだろうか
...
2002年04月21日(日)
傷跡
消したくても消せない傷跡
癒される時はあっても
それは ほんの一瞬
本当の自分はどこにいる
いろんな自分がいると専門医はいう
僕は誰なんだ?
傷跡は縫っても縫っても
笑っても笑っても
端からほどけていくばかり
笑顔の仮面をかぶりたくなるばかり
傷跡を隠してみたりしてきた僕は
今 全てをさらけだし
生きようとしているのに
何故 傷は埋まらない?
何故 傷は深さを増す?
いったい僕は誰なんだ
...
2002年04月17日(水)
永遠
僕さえいなかったら
僕の周りにいる人は夢を叶えられるだろうか
僕がいなくなっても
きっと
何ひとつ変わらない
泣き叫び悲しんでくれる人などいるのだろうか
たとえ
一時 悲しみにくれる人がいたとしても
きっと
すぐに忘れられてしまうだろう
僕が永遠に誰かの心に残る事はないだろう
なぜなら
それが僕の願いでもあるから
...
2002年04月16日(火)
種
大地に蒔かれた
思い出という花の種たちは
いつか芽を出す時がくるだろうか
それとも
ひからびて
土となり
永遠に眠りにつくのだろうか
...
2002年04月14日(日)
過信
どんなに仲良くても
どんなに近くにいても
自分をいつも
わかってくれているなんて
過信してはだめ
自分自身がそう思う時
相手も寂しいと思っているかもしれない
自分がそう思うなら
近づいてみたらいい
きっと
笑顔になれるはず・・・
...
2002年04月13日(土)
リプレイ
もし神様が本当にいたとして
一度だけ
人生をリプレイさせてあげようといったなら
僕は・・・
迷わず生まれる前の自分に戻してほしいと
お願いするだろう
...
2002年04月12日(金)
音
自分がいる空間の中にある音
僕の耳は一人でいると常に音楽が流れている
そういないと落ち着かないのだ
時折ヘッドホンをとってみるけれど
不安・・・
自分を包む空気に安心を求める僕
それには音が欠かせない
耳に心地よく入り込む音楽を聴きながら
街の中を歩く人を見る
あの人は誰と待ち合わせ?
あの人はどこに行く?
都会の雑踏の中 のんびり歩く人なんて
一人もいやしない
皆 自分の事で頭いっぱいな顔して
せかせか歩く
こんな せかせかした空気が僕を苛立たせる
だから・・・
僕の耳には常に音
気に入った音だけを流す
...
2002年04月10日(水)
一緒に
小雨の中 少し濡れながら歩いた
このまま雨と一緒に流れていってしまわないだろうか
どこへ・・・
雨はやがて蒸発して空に帰る
僕も連れていってはくれないだろうか
空に・・・
そして いつかまた 地上に降りる時
僕は虹となって現れたい
...
2002年04月08日(月)
眠り
あったかな ひだまりの中で
眠りにつきたい
深い深い眠り
頬を風が撫で
私の傷をも包んでくれる手があって
そんな 身も心も穏やかな
眠りについてみたい
...
2002年04月07日(日)
記憶
時々 ふと浮かぶ幼い頃の記憶
今日もひとつ
幼稚園のころの僕
玄関先で色とりどりのチョークを持って
お絵かきの真っ最中
絵にはなってないけれど
当時の自分には立派な表現法だったのだと思う
記憶なのに
夢のように鮮やかで
楽しそうな僕
チョーク一本で楽しめた
あの頃の僕
今はどんな効果な物を与えられたとしても
満足しない僕
記憶の底に潜って眠りたい
...
2002年04月04日(木)
棘
切れては縫い
切れては縫い
何度もほころび また縫った
ハートのクッションは もう ぼろぼろ
ハートのクッションには
いろんなものが刺さったよ
でもね
いつも時間をかけて
丁寧に縫い合わせてきたんだ
捨てる事ができないからさ
修理もきかなくなって
特別な薬で治してもらおうとしてたんだ
ふわふわのタオルケットでくるまれたようだった
なのに
今度はそのタオルケットに棘が刺さっちゃったんだよ
棘はじりじりと中に入ってくる
痛いよ
...
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