衒学ファンタジア...tk

 

 

知らぬ振り - 2004年06月30日(水)

友達の髪にハエが止まろうが
知らぬ振り(しらんぷり)

頼まれたカメラに指が入ろうが
知らぬ振り(しらんぷり)

子供が風船から手を離そうが
知らぬ振り(しらんぷり)

お釣りを多めにもらおうが
知らぬ振り(しらんぷり)

自転車がチーン鳴らそうが
知らぬ振り(しらんぷり)

老人がずーっと立っていようが
知らぬ振り(しらんぷり)

救急車がどんなに急ごうが
知らぬ振り(しらんぷり)

総理大臣が何を言おうが
知らぬ振り(しらんぷり)

事件で多くの人が死のうが
知らぬ振り(しらんぷり)

誰が結婚しようが
誰が子供を産もうが
誰がおっぱいが垂れようが
誰がちんちん勃たなくなろうが
誰が病気になろうが
誰が煙となろうが
誰がニューヨークへ行きたいが

知らぬ振り(しらんぷり)

そして、好きなあの子が
誰と付き合おうが

知らぬ振り(しらんぷり)

それはできない
しらんぷり



ストレスの通訳 - 2004年06月29日(火)

芸術家というのは
ある種、ストレスの塊である

そして一つの作品を完成させる事で
そのストレスから少しだけ逃れた気になる

そんな生き物でもある

もう自由など無くても
もう誰を愛さなくとも

作品を通して
生きれてしまう

そんな生き物だ




新しい映画の予告のように - 2004年06月28日(月)

申し遅れました
わたくし、
さっき猫に殺られて死んだばかりの
一匹のネズミだす

今じゃ、蠅がたかって
ウジが見え隠れしてるトコロだす

それはいいけど
カラスが内臓ほじくり回すのは
簡便してほしいダス

車が通る度に、俺から離れたり
また内蔵つっついたり
まったくカラスっつーのは落ち着きが無いダス

こんな事なら今まで馬鹿にしてたレミングスの方が
よっぽどかっこよかったダス

まぁしょーがねー
猫に鈴つけようとした俺が、アホだったダス(笑)

さてと、記憶があっちへ逝っちゃう前に

新しい映画の予告のような

楽しい人生に感謝して

先に失礼

チューチューヘブン



お台場スルー - 2004年06月27日(日)

レインボーブリッジ
スピード肌

使えないトランスミッター
ワイパーの活躍

下手な化粧のテレビと
ここは砲台の場
デイリーヤマザキ 浮き輪

船の科学館

いつの間の海底トンネル

ここには何も無い




エクレアの考え方 - 2004年06月25日(金)

もし

風邪をひいてたら…と思い

エクレアは今の健康を喜んだ

もし

雨が降ってたら…と思い

エクレアは今の晴れた空を楽しんだ

もし

僕が作られてなかったら…と思い

エクレアは今のクリームを確かめた

売れ残ったエクレアは

幸せそうだった



音楽の正しい聴き方 - 2004年06月24日(木)

先に言っておくと

今日、自分のパソコンから
一つのMP3ファイルが消えた



昨日のトリビアで

「一青窈の『もらい泣き』の再生速度を遅くすると
 平井堅が歌っているように聞こえる」

ってのがあって

これ、なんとなく似てるとか
聞こうと思えば、聞こえるってレベルじゃなくて

ブレスのタイミング、ビブラートのかけ方、抜き方
本当にそっくり

正直ビビった!(笑)



ただ

そんなTV内容を、高校生のバカ話みたいに
ここに書くだけだったら、死んだ方がマシなワケで

いくら似てるって言われても

自分、耳には自信あるし、おまけに天の邪鬼だから

「やっぱ、なんか違う」

「似てるけど、どっか、違和感あるし」

「極端な話、全然似てねー!ふざけんな!バカ!!」

…というのもですね
平井堅ね、そんな再生速度をどうこうしなくても
『もらい泣き』をすでにカバーしているワケですよ

以前から

で、自分もそれ、ネットで落としたヤツ持ってて
前から何回も聞いてたし

そんな小細工したヤツ聞かなくても
それ(平井堅バージョン)があるから別にいいじゃねーか
ふざけんな!バカ!!

と思っていました。

んで、そうは言いつつ、簡易映像編集ソフトの
プレミアちゃんで
一青窈の『もらい泣き』を再生速度80%に減速して
ニセ平井堅ってのを、以下のように楽しみました

「なるほど、なるほど、あー面白い面白い
 あんまし似てないけど、面白い」

「よく、発見したな、あー面白い面白い
 俺の耳は騙せないけど、面白い」

「じゃあ逆に、平井堅の曲を加速してやれば
 一青窈になんのかって、やってみたら
 ブっとんだ大塚愛みたいにしかならねーじゃん(笑)」

24、独り言を言いながら
夜はふけっていきました



ええい〜あぁ、眠い

それじゃ、お遊びはここでおしまい
ニセ物は、ニセ物
いい加減、本物の平井堅バージョンを聞いて
今日はお休みするとするか

という事で、寝る前に
今まで、何回聞いたか分からない
平井堅のカバーした、『もらい泣き』を聞いて
リフレッシュする事にしました

ポチッ(再生)

…♪

伴奏…

  …♪

 …



…頭サビ



その時、僕の額から、なんだろう
汗と呼ぶにはまだ若すぎる、極小の汗が、一筋…

何だろう

今まであまり経験した事の無い、なんだろう…

引退した鉄棒の選手が
いざ鉄棒を握ったら、逆上がりさえできなくなってる感じ

あれ…これ

なんだろう…



さっきの(ニセ物)と…(同じじゃん?)



すでに汗の粒と化した
変な汗を必死でフキフキごまかしながら

ファイル名を確認


[ 平井堅(もらい泣き)カバー.mp3 ]

ひらいけんもらいなき、かばーえむぴーすりー




うん、よし…
うん…



うん…!



つーか、今まで何回も聞いてるし(平井堅だと思って)

…間違うはずないし(俺の耳は優秀だから)



ちなみに…こうなったら最終確認

今度は、これの再生速度を

100:80=X:100
80X=10.000
X=10.000÷80
X=125

125%に加速してやれば
もしこれがニセ物…

いやいや考えたくは無いが

でも、もしこれがニセ…だとしたら
一青窈の声になるはず

そんなはずはないが(笑)

つまり、そーなればそーゆー事だし
そーじゃなければ、そーゆー事になるから
え〜っとだから、
本物なら大塚愛
テンパるな、俺の脳
テンパるな、俺の脳…



そんなはずは…(笑) 

…実行



そこには
ブっとんだ大塚愛の姿はなく
元のさやに収まり、ゴキゲンの

一青窈



こうして僕は、耳への自信を失ったのでした

凄いトリビアありがとう


ええいあぁ

ゴミ箱へポイ



アリクイとダンゴムシ - 2004年06月23日(水)

某局入社1年目のハルが

「面白いアイディアは無いか」と

僕の脳を、シロップをまとったマドラーで

近所のアリクイに、ほじくりかえさせていると

面白い白蟻の代わりに

それとは全く関係のない

ダンゴムシが出てきた。

ダンゴムシ

駅を入る人と、出る人が一緒になった自動改札の

切符を一瞬でも早く入れた方が通れるシステムに…

「あの先を越された時の、別の改札を探す虚しさ」

「歩くリズムを崩された腹立たしさ」

「先を越した奴のしてやったり顔」

「例えるなら、青天の霹靂」

「例えるなら、遊園地のフリーパスを買ったのに

 そのアトラクションだけ、はい別料金みたいな」

そんな事を言うダンゴムシ

アリクイ、ペロリ



ランプの灯し方 - 2004年06月22日(火)

世界の果ての
海からこぼれる所に
とある小さな島国がありました

その国は前まで、真っ暗で
小さなランプの明かりで
密やかに、しかし幸せに生活していたのですが

人々の頭がとても良かったのと
大変な物好きという性分から

今まで見たことの無いような
七色の光を作って、浴びるようになりました

七色の光は、常に新しい
彩られた恋愛模様や
夢のようなお話を用意して

人々の頭の中は七色の光で
すぐいっぱいになりました


ある日の事です

七色の光に少し戸惑いを感じた
一人の男が

久しぶりに
ランプに火を点けようと
マッチを擦ろうとしました

すると
マッチの棒はポキッと折れてしまいました

力を入れすぎたかな?と思い
もう一度、マッチを擦ろうとしました

しかし、男はもう
火の点け方を忘れてしまいました

たとえランプに火が点いたとしても
もうそれを、灯りだと分からなくなりました

そんな出来事が国中に起こり
もしかすると、七色の光のせいか?と
皆、思ったのですが

七色の光の、美しいお話を忘れられずに
人々は夢を見続けました



オンエアライフ - 2004年06月21日(月)

固体が液体となり
やがて気体になるように
いつの日か世界に溶け込もう

固体を溶かす風を探し
蒸発させる熱を受けよう

気体になりたい
だからまず素晴らしい固体を作ろう





空港まで - 2004年06月13日(日)

一面になびく緑の敷地に
ぽつりと実験工場

そこに向けられた送電線を
湾曲しながら通り抜ける
空港までの道

周波の数帯も
季節の変わり目なのか
どうやら咳が止まらないので

ワイパーのリズムが挑発し
自然と追い越し車線に
ハンドルを崩す

ノースウェストのアイディアが
国際線に運ばれる
霧のディゾルブを正面に

なぜか
また煙草を吸うシルエットが
癌のように広がっていく

チェスの駒のような警備体勢

パスポートを拝借



アイパッチ - 2004年06月04日(金)

理由はよく分からないが
ものもらいができた
ウインクしてるわけじゃないよ



バッチキャプチャ - 2004年06月02日(水)

笑顔だけを切り取って
繋いでいくだけの

すでに見慣れたその場所に
幸せなんかあんのかな

緩んだ隙間をカットして
その役割を終えたとき

人はまた嘘をつくんだ







フシギな道具の使い方 - 2004年06月01日(火)

テレパシーが使えても
相手に後ろを向かれたら
こんな寂しいことはない

空を自由に飛べたって
一緒に景色を見れなけりゃ
そんな力に意味はない

惚れ薬を飲ませても
結局嘘だと思ったら
幼稚園児のままごとだよね

どこでも行ける
ドアがあったって
僕はうまく使えないな

きっとノックもせずに
入ってしまうだろうから






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