ふすまのおく
細々、ぼそぼそ書いてます。

2016年11月23日(水)

住んでいるアパートのオーナーさんから作っている野菜をもらった。
この時期いつももらえてありがたいな、と思っていたら、
「あんた、婿取りしなきゃいけないか?嫁に行ってもいいか?」
と聞かれたので、婿を取る必要はない、と答えたら、
近所で二組、ここ2か月で四十代同士で結婚したのだとオーナーさんが言った。
「おたくも一人暮らししてる場合じゃないだろうに」と。
「今が踏ん張り時じゃないか(今を逃すと先々本当に相手が出てこない)」と言う。
痛いところを突かれた。

話を聞いていると、アパートの隣人が四十代独身で、相手もいないのだという。
いい青年だからちょっとあなたにどうかなと思う、
条件も悪くないし、両親は遠くに住んでいて同居の必要はないと聞いている、と。

私は角部屋の住人なので隣は一人しかいないが、
たしかに顔を合わせれば挨拶はするが、隣人は夜中ドスドスと生活音がうるさい。
ドアを開ける音、扉を閉める音、何か話す音、壁が薄いからかよく聞こえる。
それも夜中の2時過ぎとかに。

私が出てくとアパートのオーナーさんは家賃収入失うけどいいの?と思ったが、
「確かに二人に出ていかれると家賃が入ってこなくなるし、
追い出したいわけではない。それでも、いい縁があればと思って」
と言ってくれた。
どう考えても善意で言ってくれているのがわかるので有難い限りではあるが、
今の相手にこの話をして、どういう答えが返ってくるのかを考えると怖い。
今度こそ「見合い話が出たけど断ったほうがいい?それとも関係ない?」
と聞かなきゃいけなくなってきた。

今の関係に結論を出さないといけない、それは胃が痛くなるようなことだ。
私も実は結婚したいとか言いつつも、この中途半端な関係を楽しんでいた。
でも、関係を行き着くところまで進めていきたいとも思う。
私がそう思っても、相手がそう思っているかどうかわからない。

なんでこんなことに、と思っていたら、収穫した野菜を入れた箱から、
数年前にアパートの隣人が書いた身上書が出てきたからという、
なんともまあアレな理由だけど、身上書に書いてある住所が、
現住所と同じでアパートの部屋番号が一つ違いっていうのはすごくシュールだ。


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襖 [MAIL]