法事があり実家に行った。 久しぶりに両親兄弟全員が揃い、実があるようなないような話ばかりした。 そういう話は忘れがちなので、忘備録として書いておくことにした。
若いころは家は貧乏で参った、と思っていたが、上には上がいたという話、 生粋の田舎者の父親が鶴見区生まれだった(生まれだけ)という衝撃の事実、 祖父母が横須賀に住んでいたことがある話とか、 老健にいくとたまに同じ人から自分の家族だと間違われて怒られるとか、 そんな時は何とか怒らせずにうまくあしらう必要があるだとか、 弟が中年太りを悪化させマスクから輪郭がはみ出たとか、 どうでもいいんだか悪いんだかわからない話で盛り上がった。
祖父が自分の甥のことを「あれは誰だ」と言い続けたり、 耕運機の運転にはコツがあって免許も必要(ナンバー登録も)とか、 結婚できないんだけど、という話とか、 ぼうっとしていた祖父が戦前の話になるとしっかり話し出したり、 団子を食べる順番のことぐらい覚えてるとか(今回も先に食べた人がいた) 滞在時間が17時間ぐらいしかないというのに、とにかくたくさん話をした。
断れない話の裏には大人の事情が存在した。 ごり押しした人の裏に、大きな存在があった。 数回断って、3回延びた話だけど、 無にしてはいけない事情があったということだ。 (ていうかここまで話が頓挫しかかるって縁がないってことなんじゃないか?)
なので仕事としてその日は過ごした。
恋愛はするかもしれないが結婚はない。 地元を愛するところへ異物としてその家に入った時にどうなのか、 そう考えると難しいと思う。私も私の地元が好きだから。 今住んでいる場所が、一生をそこで終えたいと思うほどの心地よさがないから。 いいところではあると思うけど、住むには厳しい。
周囲は「行っとけば」という反応だったが、どうも心がそっちに向かない。
部屋が散らかり放題なのは心が荒れ放題だからだろう。 これで何か事故とか病気とかがあって部屋を見られたらそれが原因で憤死だ。 それにある動画にはまって以来そればかり見ていて、生活が荒れている。
ある事から逃げているのは分かっている。 相談したが、逃げないでちょっと我慢したら、と、やめといたら、に分かれた。 逃げられないのもわかってはいるが、正直どうしても逃げたい。 逃げなかった場合自分が望まないことをずっと受け入れなければいけない、 そんなような気がしてひたすら怖い。
もうちょっと気楽にいけば、というのが大半だが、 とにかく怖いのが先に立ち、逃げたい。 ずっと心が重い。
人が酒におぼれるときってこういうときなんだろうなと思う。 体質的に酒には弱いので溺れないけど。 現実逃避のために、動画を見たり仕事をアホかと思うほどこなしている。
白髪があまりに増殖していて相当なショックを受けた。 無駄に歳だけ取ってしまった。 ストレスも相当だ。眠りもいつも浅い。
体が歳を取るのを、こんな形で実感する。 それを、分かり合える人がいない。 一人でショックを受けているしか方法がない。 笑って「白髪が増えて」なんて言うが、笑っていなければ折れてしまう。
断る理由は「パンツが脱げそうに思えない」なのだが、 それをどうやってうまく伝えればいいのか。 生理的に受け付けない、ではダメージが大きすぎる。
私の昔の知人はその状況で結婚した。 人としては文句がないし、稼ぎもいいし、趣味も合う、だけど体は、 という相手だったからか、結婚することに最後まで抵抗があったという。 結婚を決めた理由は聞いたが、理解はできるが納得できるものではなかった。 彼女は「ダンナ浮気してくれないかなー」としきりに言った。 私から見たら、旦那さんはとても心身ともにイケメンに見えたが、 彼女にとってはそうではなかったということか。 (旦那さんがイケメンだからといっても全く不倫する気はなかったけど)
そんな話を知っているから、自分の心が動かないとどうもならない事ぐらい、 わかってはいる。 心が動かないことが続いたら、ずっと一人でいることも受け入れる。 今はそんな気持ちだ。 だから、早く、安楽死を認めてほしい。
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